このチュートリアルでは、Iris データセットを使用して、花の種を予測する簡単なモデルをトレーニングします。モデルをローカルでトレーニングして保存したら、AI Platform Prediction にデプロイしてクエリでオンライン予測を取得します。
AI Platform Prediction では scikit-learn パイプラインをデプロイして実行できます。scikit-learn の Pipeline モジュールを使用すると、estimator でトレーニングを行う前に複数のデータ変換を適用できます。これにより、データ処理の複数のステップがカプセル化され、各ステップで同じトレーニング データが使用されるようになります。
概要
この入門チュートリアルでは、次のことを行います。
- scikit-learn パイプラインを使用して、Iris データセットでモデルをトレーニングする。
- モデルをローカルに保存する。
- 保存したモデルを Cloud Storage にアップロードする。
- AI Platform Prediction モデルリソースとモデル バージョンを作成する。
- 2 つのデータ インスタンスのオンライン予測を取得する。
始める前に
次の手順に従って GCP アカウントを設定し、AI Platform Prediction API を有効にします。さらに、Cloud SDK をインストールして有効にします。
GCP プロジェクトの設定
- Sign in to your Google Cloud account. If you're new to Google Cloud, create an account to evaluate how our products perform in real-world scenarios. New customers also get $300 in free credits to run, test, and deploy workloads.
-
In the Google Cloud console, on the project selector page, select or create a Google Cloud project.
-
Make sure that billing is enabled for your Google Cloud project.
-
Enable the AI Platform Training & Prediction and Compute Engine APIs.
- Install the Google Cloud CLI.
-
To initialize the gcloud CLI, run the following command:
gcloud init
-
In the Google Cloud console, on the project selector page, select or create a Google Cloud project.
-
Make sure that billing is enabled for your Google Cloud project.
-
Enable the AI Platform Training & Prediction and Compute Engine APIs.
- Install the Google Cloud CLI.
-
To initialize the gcloud CLI, run the following command:
gcloud init
環境を設定する
以下のいずれかのオプションを選択して、macOS のローカル環境または Cloud Shell のリモート環境を設定します。
macOS の場合、以下の [MACOS] タブで環境を設定することをおすすめします。[CLOUD SHELL] タブに表示される Cloud Shell は、macOS、Linux、Windows で使用できます。Cloud Shell は、AI Platform Prediction の機能を試すような場合には便利ですが、継続的な開発作業には適していません。
macOS
-
Python のインストールを確認する
Python がインストールされていることを確認します。されていない場合はインストールします。python -V
-
pip
のインストールを確認するpip
は、Python のパッケージ マネージャーであり、Python の現在のバージョンに含まれています。pip --version
コマンドを実行して、pip
がすでにインストールされているかどうかを確認します。インストールされていない場合は、pip
のインストール方法をご覧ください。次のコマンドを使用すると、
pip
をアップグレードできます。pip install -U pip
詳細については、pip のドキュメントをご覧ください。
-
virtualenv
をインストールするvirtualenv
は隔離された Python 環境を作成するツールです。次のコマンドを実行して、virtualenv
がすでにインストールされているかどうかを確認します。virtualenv --version
。インストールされていない場合は、virtualenv
をインストールします。pip install --user --upgrade virtualenv
このガイド用に隔離された開発環境を作成するために、
virtualenv
で新しい仮想環境を作成します。たとえば、次のコマンドは、aip-env
という名前の環境をアクティブにします。virtualenv aip-env source aip-env/bin/activate
-
このチュートリアルでは、仮想環境内で残りのコマンドを実行します。
virtualenv
の使用方法の詳細をご覧ください。virtualenv
を終了するには、deactivate
を実行します。
Cloud Shell
-
Google Cloud Console を開きます。
-
Console ウィンドウの上部にある「Cloud Shell をアクティブにする」ボタンをクリックします。
コンソールの下部の新しいフレーム内で Cloud Shell セッションが開き、コマンドライン プロンプトが表示されます。シェル セッションが初期化されるまで、数秒かかる場合があります。
Cloud Shell セッションが使用できる状態になります。
-
選択したプロジェクトを使用するように
gcloud
コマンドライン ツールを構成します。gcloud config set project [selected-project-id]
ここで、
[selected-project-id]
はプロジェクト ID ですID を囲んでいる角かっこは不要です。
フレームワークをインストールする
macOS
仮想環境内で、次のコマンドを実行して、AI Platform Prediction ランタイム バージョン 2.11 で使用する scikit-learn と pandas のバージョンをインストールします。
(aip-env)$ pip install scikit-learn==1.0.2 pandas==1.3.5
上述のコマンドでバージョン番号を指定して、仮想環境内の依存関係とランタイム バージョン内の依存関係を一致させます。これにより、AI Platform Prediction でコードを実行中に予期せぬ動作が起こらないようにします。
インストール オプションやトラブルシューティング情報などの詳細については、各フレームワークのインストール手順をご覧ください。
Cloud Shell
次のコマンドを実行して、scikit-learn、pandas をインストールします。
pip install --user scikit-learn pandas
インストール オプションやトラブルシューティング情報などの詳細については、各フレームワークのインストール手順をご覧ください。
モデルをトレーニングしてエクスポートする
別の scikit-learn estimator をエクスポートする場合と同様に、scikit-learn に含まれている joblib
のバージョンまたは pickle
を使用して Pipeline
オブジェクトをエクスポートできます。次の例では、RandomForestClassifier
を使用して Iris データセットでモデルをトレーニングするパイプラインを設定します。
joblib
パイプラインを設定してモデルをトレーニングし、joblib
を使用して Pipeline
オブジェクトをエクスポートします。
from sklearn import datasets
from sklearn import svm
from sklearn.feature_selection import SelectKBest
from sklearn.feature_selection import chi2
from sklearn.ensemble import RandomForestClassifier
from sklearn.pipeline import Pipeline
from sklearn.externals import joblib
# Load the Iris dataset
iris = datasets.load_iris()
# Set up a pipeline with a feature selection preprocessor that
# selects the top 2 features to use.
# The pipeline then uses a RandomForestClassifier to train the model.
pipeline = Pipeline([
('feature_selection', SelectKBest(chi2, k=2)),
('classification', RandomForestClassifier())
])
pipeline.fit(iris.data, iris.target)
# Export the classifier to a file
joblib.dump(pipeline, 'model.joblib')
pickle
パイプラインを設定してモデルをトレーニングし、pickle
を使用して Pipeline
オブジェクトをエクスポートします。
from sklearn import datasets
from sklearn import svm
from sklearn.feature_selection import SelectKBest
from sklearn.feature_selection import chi2
from sklearn.ensemble import RandomForestClassifier
from sklearn.pipeline import Pipeline
import pickle
# Load the Iris dataset
iris = datasets.load_iris()
# Set up a pipeline with a feature selection preprocessor that
# selects the top 2 features to use.
# The pipeline then uses a RandomForestClassifier to train the model.
pipeline = Pipeline([
('feature_selection', SelectKBest(chi2, k=2)),
('classification', RandomForestClassifier())
])
pipeline.fit(iris.data, iris.target)
# Export the classifier to a file
with open('model.pkl', 'wb') as model_file:
pickle.dump(pipeline, model_file)
モデルファイルの命名規則
Cloud Storage にアップロードする保存済みモデルファイルの名前は、使用したライブラリに応じて、model.pkl
か model.joblib
のいずれかにする必要があります。この制限により、AI Platform Prediction はエクスポート時と同じパターンを使用して、インポート時にモデルを再構築できます。
モデルのエクスポートに使用するライブラリ | 正しいモデル名 |
---|---|
pickle |
model.pkl |
sklearn.externals.joblib |
model.joblib |
モデルを今後繰り返し利用する場合は、それぞれの新しいモデルに専用のディレクトリが存在するよう Cloud Storage バケットを整理してください。
モデルを Cloud Storage に保存する
このチュートリアルでは、AI Platform Prediction に使用しているのと同じプロジェクトで専用の Cloud Storage バケットを使用する方法が最も簡単です。
別のプロジェクトのバケットを使用している場合は、AI Platform Prediction サービス アカウントで Cloud Storage のモデルにアクセスできるようにする必要があります。適切な権限がないと、AI Platform Prediction モデル バージョンの作成リクエストが失敗します。詳しくは、ストレージの権限の付与をご覧ください。
Cloud Storage バケットを設定する
このセクションでは、新しいバケットを作成する方法を説明します。既存のバケットを使用することもできますが、AI Platform ジョブを実行する予定のリージョンと同じリージョンにある必要があります。また、AI Platform Prediction を実行するプロジェクトに含まれていない場合は、明示的に AI Platform Prediction サービス アカウントへのアクセスを許可する必要があります。
-
新しいバケットに名前を指定します。名前は Cloud Storage のすべてのバケット全体で重複しないようにする必要があります。
BUCKET_NAME="YOUR_BUCKET_NAME"
たとえば、プロジェクト名に
-aiplatform
を追加したものを使います。PROJECT_ID=$(gcloud config list project --format "value(core.project)") BUCKET_NAME=${PROJECT_ID}-aiplatform
-
作成したバケット名を確認します。
echo $BUCKET_NAME
-
バケットのリージョンを選択して、
REGION
環境変数を設定します。AI Platform Prediction ジョブを実行する予定のリージョンと同じリージョンを使用してください。詳しくは、AI Platform Prediction サービスの利用可能なリージョンをご覧ください。
たとえば、次のコードは
REGION
を作成し、us-central1
に設定します。REGION=us-central1
-
新しいバケットを作成します。
gcloud storage buckets create gs://$BUCKET_NAME --location=$REGION
エクスポートしたモデルファイルを Cloud Storage にアップロードする
次のコマンドを実行して、保存したパイプライン ファイルを Cloud Storage のバケットにアップロードします。
gcloud storage cp ./model.joblib gs://$BUCKET_NAME/model.joblib
複数のモデルファイルに同じ Cloud Storage バケットを使用できます。それぞれのモデルファイルは、バケット内の独自のディレクトリに配置する必要があります。
予測入力の形式
gcloud
1 行に 1 つの入力インスタンスを記述して input.json
ファイルを作成します。
[6.8, 2.8, 4.8, 1.4]
[6.0, 3.4, 4.5, 1.6]
入力インスタンスの形式は、モデルの想定と一致させる必要があります。この例では、Iris モデルに 4 つの特徴が必要なため、入力は形状の行列(num_instances, 4
)でなければなりません。
REST API
それぞれの入力インスタンスを別々の行に記述し、浮動小数点の単純なリストとして input.json
ファイルを作成します。
{
"instances": [
[6.8, 2.8, 4.8, 1.4],
[6.0, 3.4, 4.5, 1.6]
]
}
入力インスタンスの形式は、モデルの想定と一致させる必要があります。この例では、Iris モデルに 4 つの特徴が必要なため、入力は形状の行列(num_instances, 4
)でなければなりません。
詳細については、オンライン予測の入力形式をご覧ください。
ローカル予測を使用したモデルのテスト
モデルを AI Platform Prediction にデプロイする前に、gcloud ai-platform local predict
コマンドを使用してモデルがどのように予測に対応するかをテストできます。このコマンドは、ローカル環境の依存関係を使用して予測を実行し、結果を gcloud ai-platform predict
オンライン予測を実行するときに使用されます。予測をローカルでテストすると、オンライン予測で費用が発生する前にエラーを見つけることができます。
--model-dir
引数で、エクスポートした機械学習モデルが含まれた、ローカルマシン上あるいは Cloud Storage 内のディレクトリを指定します。--framework
引数には、tensorflow
、scikit-learn
、または xgboost
を指定します。gcloud ai-platform local predict
コマンドをカスタム予測ルーチンで使用することはできません。
次の例は、ローカル予測を実行する方法を示しています。
gcloud ai-platform local predict --model-dir LOCAL_OR_CLOUD_STORAGE_PATH_TO_MODEL_DIRECTORY/ \
--json-instances LOCAL_PATH_TO_PREDICTION_INPUT.JSON \
--framework NAME_OF_FRAMEWORK
モデルとバージョンをデプロイする
AI Platform Prediction は、モデルリソースとバージョン リソースを使用してトレーニング済みモデルを整理します。AI Platform Prediction モデルは、機械学習モデルの複数のバージョンを格納するコンテナに相当します。
モデルをデプロイするには、AI Platform Prediction でモデルリソースを作成し、そのモデルのバージョンを作成して Cloud Storage に格納されたモデルファイルにリンクします。
モデルリソースの作成
AI Platform Prediction はモデルリソースを使用して、さまざまなバージョンのモデルを整理します。
この段階で、このモデルに属するモデル バージョンがリージョン エンドポイントとグローバル エンドポイントのどちらを使用するかを決める必要があります。ほとんどの場合、リージョン エンドポイントを選択します。以前の(MLS1)マシンタイプでのみ使用できる機能が必要な場合は、グローバル エンドポイントを使用します。
また、このモデルに属するモデル バージョンで予測を行う際に、そのモデル バージョンでログをエクスポートするかどうかもこの段階で決める必要があります。次の例では、ロギングを有効にしていません。ロギングを有効にする方法については、こちらをご覧ください。
コンソール
Google Cloud コンソールで、AI Platform Prediction の [モデル] ページを開きます。
[モデル] ページの上部にある [新しいモデル] ボタンをクリックします。[モデルの作成] ページが表示されます。
一意のモデル名を、[モデル名] フィールドに入力します。
[リージョン エンドポイントを使用する] チェックボックスがオンの場合、AI Platform Prediction はリージョン エンドポイントを使用します。代わりにグローバル エンドポイントを使用するには、[リージョン エンドポイントを使用する] チェックボックスをオフにします。
[リージョン] プルダウン リストで、予測ノードのロケーションを選択します。使用可能なリージョンは、リージョン エンドポイントとグローバル エンドポイントのどちらを使用するかによって異なります。
[作成] をクリックします。
[モデル] ページに戻り、新しいモデルがリストに表示されていることを確認してください。
gcloud
リージョン エンドポイント
次のコマンドを実行します。
gcloud ai-platform models create MODEL_NAME \
--region=REGION
以下のように置き換えます。
- MODEL_NAME: モデルに付ける名前。
- REGION: 予測ノードを実行するリージョン エンドポイントのリージョン。Compute Engine(N1)マシンタイプをサポートしているリージョンである必要があります。
--region
フラグを指定しない場合、gcloud CLI のプロンプトが表示され、リージョン エンドポイントを選択するか、グローバル エンドポイントで us-central
を使用するように指示されます。
また、特定のリージョンに ai_platform/region
プロパティを設定すると、--region
フラグを指定していない場合であっても、gcloud CLI で常に AI Platform Prediction 対応のリージョン エンドポイントが使用されるようになります(この構成は、gcloud ai-platform operations
コマンド グループのコマンドには適用されません)。
グローバル エンドポイント
次のコマンドを実行します。
gcloud ai-platform models create MODEL_NAME \
--regions=REGION
以下のように置き換えます。
- MODEL_NAME: モデルに付ける名前。
- REGION: 予測ノードを実行するグローバル エンドポイントのリージョン。以前の(MLS1)マシンタイプをサポートしているリージョンである必要があります。
--regions
フラグを指定しない場合、gcloud CLI のプロンプトが表示され、リージョン エンドポイントを選択するか、グローバル エンドポイントで us-central1
を使用するように指示されます。
REST API
リージョン エンドポイント
リクエスト本文にモデル オブジェクトを配置して、リクエストの形式を整えます。少なくとも、次のサンプルの MODEL_NAME を置き換えてモデルの名前を指定します。
{ "name": "MODEL_NAME" }
PROJECT_ID を Google Cloud プロジェクト ID に置き換えた次の URL に対して REST API 呼び出しを実行します。
POST https://REGION-ml.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/models/
以下のように置き換えます。
REGION: モデルをデプロイするリージョン エンドポイントのリージョン。Compute Engine(N1)マシンタイプをサポートしているリージョンである必要があります。
PROJECT_ID: Google Cloud プロジェクト ID
たとえば、
curl
コマンドを使用して次のリクエストを行えます。このコマンドでは、インストールされている Google Cloud CLI に関連付けられた認証情報を使用してリクエストを承認します。curl -X POST -H "Content-Type: application/json" \ -d '{"name": "MODEL_NAME"}' \ -H "Authorization: Bearer `gcloud auth print-access-token`" \ "https://REGION-ml.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/models"
API により、次のようなレスポンスが返されます。
{ "name": "projects/PROJECT_ID/models/MODEL_NAME", "regions": [ "REGION" ] }
グローバル エンドポイント
リクエスト本文にモデル オブジェクトを配置して、リクエストの形式を整えます。少なくとも、次のサンプルの MODEL_NAME を置き換えてモデルの名前を指定し、REGION を従来の(MLS1)マシンタイムをサポートするリージョンに置き換えてリージョンを指定します。
{ "name": "MODEL_NAME", "regions": ["REGION"] }
PROJECT_ID を Google Cloud プロジェクト ID に置き換えた次の URL に対して REST API 呼び出しを実行します。
POST https://ml.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/models/
たとえば、
curl
コマンドを使用して次のリクエストを行えます。このコマンドでは、インストールされている Google Cloud CLI に関連付けられた認証情報を使用してリクエストを承認します。curl -X POST -H "Content-Type: application/json" \ -d '{"name": "MODEL_NAME", "regions": ["REGION"]}' \ -H "Authorization: Bearer `gcloud auth print-access-token`" \ "https://ml.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/models"
API により、次のようなレスポンスが返されます。
{ "name": "projects/PROJECT_ID/models/MODEL_NAME", "regions": [ "REGION" ] }
詳細については、AI Platform Prediction モデル API をご覧ください。
モデル バージョンの作成
これで、Cloud Storage にアップロードされたトレーニング済みのモデルでモデル バージョンを作成する準備が整いました。バージョンを作成するときに、いくつかのパラメータを指定できます。一般的なパラメータを次に示します。一部は必須のパラメータです。
name
: AI Platform Prediction モデル内で一意にする必要があります。deploymentUri
: Cloud Storage のモデル ディレクトリのパス。- TensorFlow モデルをデプロイしている場合、これは SavedModel ディレクトリです。
- scikit-learn または XGBoost モデルをデプロイしている場合は、
model.joblib
ファイル、model.pkl
ファイル、またはmodel.bst
ファイルが格納されているディレクトリです。 - カスタム予測ルーチンをデプロイしている場合、これはすべてのモデル アーティファクトが格納されたディレクトリです。このディレクトリの合計サイズは 500 MB 以下にする必要があります。
framework
:TENSORFLOW
、SCIKIT_LEARN
、またはXGBOOST
。runtimeVersion
: モデルに必要な依存関係に基づくランタイム バージョン。scikit-learn モデルまたは XGBoost モデルをデプロイしている場合は 1.4 以上である必要があります。バッチ予測にこのモデル バージョンを使用する場合は、ランタイム バージョン 2.1 以前を使用する必要があります。pythonVersion
: Python 3 を使用してエクスポートされたモデルファイルとの互換性を持たせるには、3.5(ランタイム バージョン 1.4~1.14)または 3.7(ランタイム バージョン 1.15 以降)に設定する必要があります。ランタイム バージョン 1.15 以前で使用する場合は「2.7」に設定することもできます。machineType
(省略可): AI Platform Prediction が予測を提供するノードに使用する仮想マシンの種類。詳細については、マシンタイプをご覧ください。設定しない場合、デフォルトでリージョン エンドポイントにn1-standard-2
、グローバル エンドポイントにmls1-c1-m2
が設定されます。
これらの各パラメータの詳細と、あまり一般的でないその他のパラメータについては、バージョン リソースの API リファレンスをご覧ください。
また、モデルをリージョン エンドポイントで作成した場合は、必ず同じリージョン エンドポイントでバージョンを作成してください。
コンソール
Google Cloud コンソールで、AI Platform Prediction の [モデル] ページを開きます。
[モデル] ページで、バージョンの作成に使用するモデルリソースの名前を選択します。[モデルの詳細] ページが表示されます。
[モデルの詳細] ページの上部にある [新しいバージョン] ボタンをクリックします。[バージョンの作成] ページが表示されます。
[名前] フィールドにバージョン名を入力します。必要に応じて、[説明] フィールドにバージョンの説明を入力します。
対応するプルダウン ボックスに、モデルのトレーニング方法に関連する次の情報を入力します。
- モデルのトレーニングに使用した Python のバージョンを選択します。
- フレームワークとフレームワーク バージョンを選択します。
- ML ランタイムのバージョンを選択します。詳しくは、AI Platform Prediction のランタイム バージョンをご覧ください。
オンライン予測を行うマシンタイプを選択します。
[モデル URI] フィールドに、モデルファイルをアップロードした Cloud Storage バケットの場所を入力します。[参照] ボタンを使用すると、正しいパスを見つけることができます。
モデルファイル自体のパスではなく、ファイルを含むディレクトリへのパスを指定してください。たとえば、
gs://your_bucket_name/model-dir/saved_model.pb
やgs://your_bucket_name/model-dir/model.pkl
ではなくgs://your_bucket_name/model-dir/
を使用します。オンライン予測デプロイの [スケーリング] オプションを選択します。
自動スケーリングを選択すると、オプションの [ノードの最小数] フィールドが表示されます。サービスがスケールダウンしたときにも稼働し続けるノードの最小数を入力できます。
手動スケーリングを選択すると、常に稼働し続ける [ノードの数] を入力する必要があります。
マシンタイプごとのスケーリング オプションの違いについては、こちらをご覧ください。
Prediction の料金については、こちらをご覧ください。
モデル バージョンの作成を終了するには、[保存] をクリックします。
gcloud
モデルバイナリが配置されている Cloud Storage ディレクトリへのパス、モデル名、バージョン名、使用するフレームワークを格納する環境変数を設定します。
gcloud CLI を使用してバージョンを作成する場合、フレームワーク名の入力には大文字とアンダースコアを使用することも(例:
SCIKIT_LEARN
)、小文字とハイフンを使用することも(例:scikit-learn
)できます。どちらのオプションを使用しても同じ動作になります。[VALUES_IN_BRACKETS]
は適切な値に置き換えます。MODEL_DIR="gs://your_bucket_name/" VERSION_NAME="[YOUR-VERSION-NAME]" MODEL_NAME="[YOUR-MODEL-NAME]" FRAMEWORK="[YOUR-FRAMEWORK_NAME]"
バージョンを作成します。
gcloud ai-platform versions create $VERSION_NAME \ --model=$MODEL_NAME \ --origin=$MODEL_DIR \ --runtime-version=2.11 \ --framework=$FRAMEWORK \ --python-version=3.7 \ --region=REGION \ --machine-type=MACHINE_TYPE
以下のように置き換えます。
REGION: モデルを作成したリージョン エンドポイントのリージョン。グローバル エンドポイントにモデルを作成した場合、
--region
フラグは省略します。MACHINE_TYPE: マシンタイプ。予測ノードで使用できるコンピューティング リソースを指定します。
バージョンの作成には数分かかります。完了すると次の出力が表示されます。
Creating version (this might take a few minutes)......done.
新しいバージョンに関する情報を取得します。
gcloud ai-platform versions describe $VERSION_NAME \ --model=$MODEL_NAME
次のような出力が表示されます。
createTime: '2018-02-28T16:30:45Z' deploymentUri: gs://your_bucket_name framework: [YOUR-FRAMEWORK-NAME] machineType: mls1-c1-m2 name: projects/[YOUR-PROJECT-ID]/models/[YOUR-MODEL-NAME]/versions/[YOUR-VERSION-NAME] pythonVersion: '3.7' runtimeVersion: '2.11' state: READY
REST API
リクエスト本文の形式を整え、バージョン オブジェクトを追加します。次の例では、バージョンの
name
、deploymentUri
、runtimeVersion
、framework
、machineType
を指定しています。[VALUES_IN_BRACKETS]
は適切な値に置き換えます。{ "name": "[YOUR-VERSION-NAME]", "deploymentUri": "gs://your_bucket_name/", "runtimeVersion": "2.11", "framework": "[YOUR_FRAMEWORK_NAME]", "pythonVersion": "3.7", "machineType": "[YOUR_MACHINE_TYPE]" }
[VALUES_IN_BRACKETS]
を適切な値に置き換えた次のパスに対して REST API 呼び出しを実行します。POST https://REGION-ml.googleapis.com/v1/projects/[YOUR-PROJECT-ID]/models/[YOUR-MODEL-NAME]/versions
REGION は、モデルを作成したリージョン エンドポイントのリージョンに置き換えます。グローバル エンドポイントにモデルを作成した場合は、
ml.googleapis.com
を使用します。たとえば、
curl
コマンドを使用して次のリクエストを行えます。curl -X POST -H "Content-Type: application/json" \ -d '{"name": "[YOUR-VERSION-NAME]", "deploymentUri": "gs://your_bucket_name/", "runtimeVersion": "2.11", "framework": "[YOUR_FRAMEWORK_NAME]", "pythonVersion": "3.7", "machineType": "[YOUR_MACHINE_TYPE]"}' \ -H "Authorization: Bearer `gcloud auth print-access-token`" \ "https://REGION-ml.googleapis.com/v1/projects/[YOUR-PROJECT-ID]/models/[YOUR-MODEL-NAME]/versions"
バージョンの作成には数分かかります。完了すると、次のような出力が表示されます。
{ "name": "projects/[YOUR-PROJECT-ID]/operations/create_[YOUR-MODEL-NAME]_[YOUR-VERSION-NAME]-[TIMESTAMP]", "metadata": { "@type": "type.googleapis.com/google.cloud.ml.v1.OperationMetadata", "createTime": "2018-07-07T02:51:50Z", "operationType": "CREATE_VERSION", "modelName": "projects/[YOUR-PROJECT-ID]/models/[YOUR-MODEL-NAME]", "version": { "name": "projects/[YOUR-PROJECT-ID]/models/[YOUR-MODEL-NAME]/versions/[YOUR-VERSION-NAME]", "deploymentUri": "gs://your_bucket_name", "createTime": "2018-07-07T02:51:49Z", "runtimeVersion": "2.11", "framework": "[YOUR_FRAMEWORK_NAME]", "machineType": "[YOUR_MACHINE_TYPE]", "pythonVersion": "3.7" } } }
オンライン予測リクエストを送信する
バージョンが正常に作成されると、AI Platform Prediction が予測リクエストを処理する新しいサーバーを起動します。
gcloud
モデル名、バージョン名、入力ファイルの名前を環境変数に設定します。
MODEL_NAME="pipeline" VERSION_NAME="v1" INPUT_FILE="input.json"
予測リクエストを送信します。
gcloud ai-platform predict --model $MODEL_NAME --version \ $VERSION_NAME --json-instances $INPUT_FILE
Python
このサンプルでは、Python 用の Google Cloud クライアント ライブラリを十分に理解していることを前提としています。十分に理解していない場合は、Python クライアント ライブラリの使用をご覧ください。
import googleapiclient.discovery
def predict_json(project, model, instances, version=None):
"""Send json data to a deployed model for prediction.
Args:
project (str): project where the AI Platform Prediction Model is deployed.
model (str): model name.
instances ([[float]]): List of input instances, where each input
instance is a list of floats.
version: str, version of the model to target.
Returns:
Mapping[str: any]: dictionary of prediction results defined by the
model.
"""
# Create the AI Platform Prediction service object.
# To authenticate set the environment variable
# GOOGLE_APPLICATION_CREDENTIALS=<path_to_service_account_file>
service = googleapiclient.discovery.build('ml', 'v1')
name = 'projects/{}/models/{}'.format(project, model)
if version is not None:
name += '/versions/{}'.format(version)
response = service.projects().predict(
name=name,
body={'instances': instances}
).execute()
if 'error' in response:
raise RuntimeError(response['error'])
return response['predictions']
予測入力パラメータの詳細については、予測入力に使用する AI Platform Prediction API をご覧ください。
次のステップ
- GitHub の scikit-learn ノートブックで scikit-learn パイプラインの前処理を行う方法を確認する。
- GitHub の scikit-learn のサンプル アプリケーションを確認する。