レスポンスをバッチで取得すると、レイテンシの影響を受けない大量のエンベディング リクエストを効率的に送信できます。レスポンスをオンラインで取得する場合は一度に 1 つの入力リクエストしか行えませんが、バッチで取得する場合は 1 つのバッチ リクエストで多くの LLM リクエストを送信できます。Vertex AI の表形式データに対してバッチ予測を行う場合と同様に、出力先を決めて入力を追加すると、その出力先に非同期でレスポンスが返されます。
バッチ リクエストを送信して結果を確認したら、モデルのチューニングを行うことができます。チューニング後、更新されたモデルを通常どおりにバッチ生成用に送信できます。モデルのチューニングの詳細については、言語基盤モデルをチューニングするをご覧ください。
バッチ予測をサポートするテキスト エンベディング モデル
textembedding-gecko
モデルのすべての安定版は、textembedding-gecko-multilingual@001
を除き、バッチ予測をサポートしています。安定版はプレビュー版ではなく、本番環境で完全にサポートされているバージョンです。サポートされているエンベディング モデルの一覧については、エンベディング モデルとバージョンをご覧ください。
入力を準備する
バッチ リクエストの入力は、BigQuery テーブルまたは Cloud Storage の JSON Lines(JSONL)ファイルとして保存可能なプロンプトのリストです。1 つのリクエストには最大 30,000 件のプロンプトを含めることができます。
JSONL の例
このセクションでは、JSONL の入出力をフォーマットする方法の例を示します。
JSONL 入力の例
{"content":"Give a short description of a machine learning model:"}
{"content":"Best recipe for banana bread:"}
JSONL 出力の例
{"instance":{"content":"Give..."},"predictions": [{"embeddings":{"statistics":{"token_count":8,"truncated":false},"values":[0.2,....]}}],"status":""}
{"instance":{"content":"Best..."},"predictions": [{"embeddings":{"statistics":{"token_count":3,"truncated":false},"values":[0.1,....]}}],"status":""}
BigQuery の例
このセクションでは、BigQuery の入力と出力をフォーマットする方法の例を示します。
BigQuery 入力の例
この例は、単一列の BigQuery テーブルを示しています。
コンテンツ |
---|
「機械学習モデルについて簡単に説明してください」 |
「バナナブレッドのベストレシピ」 |
BigQuery 出力の例
コンテンツ | 予測 | ステータス |
---|---|---|
「ML モデルについて簡単に説明してください」 |
'[{"embeddings": { "statistics":{"token_count":8,"truncated":false}, "Values":[0.1,....] } } ]' |
|
「バナナブレッドのベストレシピ」 |
'[{"embeddings": { "statistics":{"token_count":3,"truncated":false}, "Values":[0.2,....] } } ]' |
バッチ レスポンスをリクエストする
送信した入力アイテム数によっては、バッチ生成タスクが完了するまでに時間がかかることがあります。
REST
Vertex AI API を使用してテキスト プロンプトをテストするには、パブリッシャー モデル エンドポイントに POST リクエストを送信します。
リクエストのデータを使用する前に、次のように置き換えます。
- PROJECT_ID: Google Cloud プロジェクトの ID。
- BP_JOB_NAME: ジョブ名。
- INPUT_URI: 入力ソース URI。これは、BigQuery テーブル URI または Cloud Storage の JSONL ファイルの URI です。
- OUTPUT_URI: 出力ターゲット URI。
HTTP メソッドと URL:
POST https://us-central1-aiplatform.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/locations/us-central1/batchPredictionJobs
リクエストの本文(JSON):
{ "name": "BP_JOB_NAME", "displayName": "BP_JOB_NAME", "model": "publishers/google/models/textembedding-gecko", "inputConfig": { "instancesFormat":"bigquery", "bigquerySource":{ "inputUri" : "INPUT_URI" } }, "outputConfig": { "predictionsFormat":"bigquery", "bigqueryDestination":{ "outputUri": "OUTPUT_URI" } } }
リクエストを送信するには、次のいずれかのオプションを選択します。
curl
リクエスト本文を request.json
という名前のファイルに保存して、次のコマンドを実行します。
curl -X POST \
-H "Authorization: Bearer $(gcloud auth print-access-token)" \
-H "Content-Type: application/json; charset=utf-8" \
-d @request.json \
"https://us-central1-aiplatform.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/locations/us-central1/batchPredictionJobs"
PowerShell
リクエスト本文を request.json
という名前のファイルに保存して、次のコマンドを実行します。
$cred = gcloud auth print-access-token
$headers = @{ "Authorization" = "Bearer $cred" }
Invoke-WebRequest `
-Method POST `
-Headers $headers `
-ContentType: "application/json; charset=utf-8" `
-InFile request.json `
-Uri "https://us-central1-aiplatform.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/locations/us-central1/batchPredictionJobs" | Select-Object -Expand Content
次のような JSON レスポンスが返されます。
{ "name": "projects/123456789012/locations/us-central1/batchPredictionJobs/1234567890123456789", "displayName": "BP_sample_publisher_BQ_20230712_134650", "model": "projects/{PROJECT_ID}/locations/us-central1/models/textembedding-gecko", "inputConfig": { "instancesFormat": "bigquery", "bigquerySource": { "inputUri": "bq://project_name.dataset_name.text_input" } }, "modelParameters": {}, "outputConfig": { "predictionsFormat": "bigquery", "bigqueryDestination": { "outputUri": "bq://project_name.llm_dataset.embedding_out_BP_sample_publisher_BQ_20230712_134650" } }, "state": "JOB_STATE_PENDING", "createTime": "2023-07-12T20:46:52.148717Z", "updateTime": "2023-07-12T20:46:52.148717Z", "labels": { "owner": "sample_owner", "product": "llm" }, "modelVersionId": "1", "modelMonitoringStatus": {} }
レスポンスには、バッチジョブの固有識別子が含まれます。ジョブ state
が JOB_STATE_SUCCEEDED
になるまで、BATCH_JOB_ID を使用してバッチジョブのステータスをポーリングできます。例:
curl \ -X GET \ -H "Authorization: Bearer $(gcloud auth print-access-token)" \ -H "Content-Type: application/json" \ https://us-central1-aiplatform.googleapis.com/v1/projects/PROJECT_ID/locations/us-central1/batchPredictionJobs/BATCH_JOB_ID
Python
Vertex AI SDK for Python のインストールまたは更新の方法については、Vertex AI SDK for Python をインストールするをご覧ください。 詳細については、Python API リファレンス ドキュメントをご覧ください。
バッチ出力を取得する
バッチ予測タスクが完了すると、リクエストで指定した Cloud Storage バケットまたは BigQuery テーブルに出力が保存されます。
次のステップ
- テキスト エンベディングの取得方法を学習する。