Migrate for Compute Engine では、VM を Compute Engine の単一テナントノードに移行できます。単一テナントノードでは、Compute Engine は VM がホストを別の顧客のワークロードと共有しないようにします。単一テナントノードの詳細については、Compute Engine ドキュメントを参照してください。
また、単一テナントノードは、すでに保持しているライセンス(お客様所有ライセンスの使用または BYOL)で Windows VM をホストできます。
ノード アフィニティについて
ノード アフィニティによって、VM がホストとして使用するノードが決まります。ノード アフィニティ、キー、値については、Compute Engine のドキュメントで詳しく説明しています。
Migrate for Compute Engine でノード アフィニティのキーと値を使用する前に、Compute Engine で構成しておく必要があります。
ノード アフィニティを移行で使用するには、ランブックでキーと値を構成します。各アフィニティ ラベルキーは、SoleTenancy-NodeAffinity:[KEY]
という列を使用して構成します。複数のキー(workload
や layer
など)と一致する単一テナントノードに VM を移行できるようにするには、異なるキーを持つ複数の列を追加します。少なくとも 1 つの値またはキーと一致する単一テナントノードに VM を移行できるようにするには、同じ列または行の値にキーを配置し、|
で区切ります。
以下の例では、workload
というキーを持つ単一テナンシー アフィニティ ラベルの値として可能であるのは、dev
、staging
、prod
です。VM は app-prod
と app-test
の 2 つあります。app-prod
VM は prod
キーでタグ付けされたノードで実行されなければなりませんが、app-test
VM は、staging
または dev
のいずれかのキーでタグ付けされたノードで実行できます。
名前 | SoleTenancy-NodeAffinity:workload |
---|---|
app-prod | prod |
app-test | dev|staging |
前提条件
Migrate for Compute Engine を使用して単一テナントノードに移行する前に、Compute Engine でノード構成を設定します。
- ワークロードが実行されるターゲット プロジェクトで、単一テナント ノードグループとインスタンスを作成します。
- ノード アフィニティまたはアンチアフィニティ ラベルを構成します。
単一テナントノードでの VM の作成
Migrate for Compute Engine では、Wave を使用して BYOL で単一テナントノードを起動できます。単一テナントノードで起動された VM の構成は、ランブックから行います。ランブックのフィールドについての詳細は、ランブックのリファレンスをご覧ください。
単一テナントノードで VM を実行するには:
- ランブックで、次の列を追加し、単一テナントホストに移行する各 VM の値を設定します。
フィールド 必須 形式 注 SoleTenancy-NodeAffinity:[KEY]
○ 文字列 VM を起動できるノード アフィニティ グループ。詳細は、このトピックのノード アフィニティについてをご覧ください。 SoleTenancy-NodeAffinityNot:[KEY]
× 文字列 ノードを起動できないノード アフィニティ グループ。グループが複数ある場合は、 |
文字で区切る必要があります。SoleTenancy-VmHostMaintenancePolicy
× migrate
(デフォルト)またはterminate
SoleTenancy-RestartOnFailure
× true
(デフォルト)またはfalse
- Wave の移行を続けます。
Windows 用 Bring Your Own License
単一テナンシーでは、Windows VM に、お客様所有のライセンスを使用(BYOL)することもサポートされています。ランブックのフィールドについての詳細は、ランブックのリファレンスをご覧ください。
BYOL と単一テナンシーで VM を移行するには、次の手順に沿って操作します。
--restart-node-on-minimal-servers
フラグを使用して単一テナントノードを作成したことを確認します。ランブックで、次のフィールドの列を作成します。
フィールド 必須 形式 注 license:os
○ 文字列 サポートされている Windows BYOL ライセンス文字列。サポートされているライセンス文字列は、Windows BYOL ドキュメントに記載されています。 SoleTenancy-NodeAffinity:[KEY]
○ 文字列 VM を起動できるノード アフィニティ グループ。詳細は、ノード アフィニティについてをご覧ください。 SoleTenancy-NodeAffinityNot:[KEY]
× 文字列 ノードを起動できないノード アフィニティ グループ。 SoleTenancy-VmHostMaintenancePolicy
× terminate
「移行」ポリシーは現在、Windows BYOL ではサポートされていません。BYOL を使用するときに terminate
オプションを明示的に設定しないと、Wave の移行を続行できません。SoleTenancy-RestartOnFailure
× true
(デフォルト)またはfalse
Wave の移行を続けます。
さまざまなライセンスの単一テナントノードに推奨される構成
単一テナントノードへの移行を検討している場合は、次の表を参照してください。どの構成オプションが適切かを決定する際に役立ちます。
ライセンスのシナリオ | Windows サーバー BYOL | MS SQL BYOL | リソースプールを持つ Windows PAYG または Linux(BYOL/PAYG)単一テナンシー |
|
---|---|---|---|---|
ライセンスの種類 | コアごとのライセンス | コアごとのライセンス | ソフトウェア アシュアランス付き または グループ内のノードは リソースプールを使用して 事前にライセンスされている |
|
Compute Engine での単一テナントノードの設定 | ||||
単一テナントノードのプロパティ - --restart-node-on-minimal-servers | ○ | ○ | × | × |
ランブック内の個々の VM 設定 | ||||
VM プロパティ - アフィニティ ラベル | ○ | ○ | ○ | ○ |
VM プロパティ - ホスト メンテナンス ポリシー | 終了 | 終了 | 移行 | 移行 |
VM プロパティ - 障害発生時に再起動する | ○/× | ○/× | ○/× | ○/× |
VM プロパティ - Windows OS ライセンス ライセンスは Compute Engine ドキュメントに記載されています。 |
BYOL | BYOL/PAYG | PAYG | Windows PAYG または Linux |