現在、Migrate for Compute Engine v4.11 のドキュメントを表示しています。バージョン v5 で、Migrate for Compute Engine の名称が Migrate to Virtual Machines に変わりました。詳細については、Migrate to Virtual Machines v5 のドキュメントをご覧ください。

VMware、AWS、Azure 用の Migrate to Virtual Machines v5 の一般提供リリース以降、Migrate for Compute Engine v4.11 では移行元として AWS と VMware がサポート対象外になりました。Azure 用の Migrate for Compute Engine v4.11 は、2024 年 4 月 30 日にサポートが終了します。これらの機能を引き続き使用する場合は、Migrate to Virtual Machines v5 に切り替えることをおすすめします。

Linux VM の準備

Migrate for Compute Engine を使用して Google Cloud に移行した Linux VM には、構成変更を自動的に処理する準備パッケージをインストールする必要があります。

このページでは、Google Cloud で実行する予定の VM に Migrate for Compute Engine 準備パッケージをインストールする方法について説明します。

このパッケージは、VM が Google Cloud で実行されていることを検出した後、起動時に変更を行います。これは、VM が接続解除されてクリーンアップが完了するまで、インストールされた状態を維持する必要があります。パッケージによって行われた変更の詳細については、VM アダプテーションをご覧ください。

RHEL / CentOS / Oracle Linux

Red Hat Enterprise Linux（RHEL）、CentOS、Oracle Linux を準備するには、次の手順に沿って操作します。

Migrate for Compute Engine RPM パッケージは、次の 2 つの方法でインストールできます。

Yum を使用してパッケージをインストールします。これにより、必要な前提条件が自動的に取得され、インストールされます。
前提条件をダウンロードしてインストールし、RPM パッケージをインストールします。

Yum を使用したインストール

ワークロード VM にログインします。
VM のダウンロードページから、最新の Migrate for Compute Engine RPM パッケージをダウンロードします。
Yum を使用して準備パッケージをインストールします。
```
yum install migrate-for-gce-prep-version.redhat.x86_64.rpm
```

前提条件のダウンロードとインストール

ワークロード VM にログインします。
VM のダウンロードページから、最新の Migrate for Compute Engine RPM パッケージをダウンロードします。

以下を実行して、前提条件のリストを確認します。

rpm -qpR migrate-for-gce-prep-version.redhat.x86_64.rpm

例:

rpm -qpR migrate-for-gce-prep-4.11.0-0.redhat.x86_64.rpm

前提条件を個別にインストールします。
Yum を使用して migrate-for-gce-prep RPM パッケージをインストールします。
```
yum install migrate-for-gce-prep-version.redhat.x86_64.rpm
```

インストールが失敗した場合や、警告が表示された場合は、run-in-cloud オペレーションを実行する前に対処してください。

SuSE SLES

Google Cloud で実行する SuSE Enterprise Linux Server（SLES）11 / 12 を準備するには、次の操作を行います。

SLES 仮想マシンに root ユーザーとしてログインします。
次のようなコマンドを使用して、ダウンロードページから Migrate for Compute Engine SUSE RPM パッケージをインストールします。
```
zypper install migrate-for-gce-prep-version.suse.x86_64.rpm
```
例:
```
zypper install migrate-for-gce-prep-4.11.0-0.suse.x86_64.rpm
```

インストールに失敗した場合や、インストール中に警告が表示された場合は、この VM を移行する前に対処してください。

Ubuntu / Debian

Ubuntu 14 / 16 / 18 または Debian 8.5 / 9 を準備するには、次の手順を踏みます。

sudo 特権アクセスを持つユーザーとして Ubuntu または Debian 仮想マシンにログインします。
次のようなコマンドを使用して、ダウンロードページから Migrate for Compute Engine deb パッケージをインストールします。
```
sudo dpkg -i migrate-for-gce-prep-version.deb
```
例:
```
sudo dpkg -i migrate-for-gce-prep-4.11.0-0.deb
```
migrate-for-gce-prep パッケージに必須のすべての前提条件、または不足している前提条件を完全にインストールします。
```
sudo apt-get update && sudo apt-get install -f -y
```

インストールに失敗した場合や、インストール中に警告が表示された場合は、この VM を移行する前に Migrate for Compute Engine を使って対処してください。

Amazon Linux

以下の手順で、Amazon Linux または Amazon Linux 2 を準備します。

次のコマンドを実行して、カーネルに VirtIO ドライバが含まれているかどうかを確認します。
```
grep -i virtio /boot/config-$(uname -r)
```
VirtIO ドライバが含まれている場合、次のようなレスポンスが表示されます。
```
CONFIG_BLK_MQ_VIRTIO=y
CONFIG_VIRTIO_VSOCKETS=m
CONFIG_VIRTIO_VSOCKETS_COMMON=m
CONFIG_VIRTIO_BLK=m
CONFIG_SCSI_VIRTIO=m
CONFIG_VIRTIO_NET=m
CONFIG_VIRTIO_CONSOLE=m
CONFIG_HW_RANDOM_VIRTIO=m
# CONFIG_DRM_VIRTIO_GPU is not set
CONFIG_VIRTIO=m
CONFIG_VIRTIO_MENU=y
CONFIG_VIRTIO_PCI=m
CONFIG_VIRTIO_PCI_LEGACY=y
# CONFIG_VIRTIO_BALLOON is not set
CONFIG_VIRTIO_MEM=m
# CONFIG_VIRTIO_INPUT is not set
CONFIG_VIRTIO_MMIO=m
# CONFIG_VIRTIO_MMIO_CMDLINE_DEVICES is not set`
# CONFIG_RPMSG_VIRTIO is not set
CONFIG_VIRTIO_FS=m
```
情報が表示されない場合は、VirtIO ドライバがありません。インストールする必要があります。VirtIO ドライバをインストールする必要がある場合は、次の操作を行います。
1. /etc/dracut.conf.d/ec2.conf ファイルを編集して、次の行をコメントアウトします。
```
omit_dracutmodules+="dm dmraid i18n plymouth crypt lvm mdraid qemu terminfo kernel-modules"
```
2. /etc/dracut.conf ファイルを次のように編集します。
  1. 次の行を追加します。
```
add_drivers+="virtio virtio_scsi virtio_net"
```
  2. hostonly=yes 行のコメント化を解除し、値を no に変更します。
```
hostonly=no
```
3. 初期 RAM ディスク（initrd）を再ビルドします。
```
dracut -f -v
```
4. 次のコマンドを実行して、initrd に VirtIO ドライバが含まれていることを確認します。
```
lsinitrd /boot/initramfs-$(uname -r).img | grep virtio
```
VM でオフライン移行をそのまま実行します。
Google ゲスト環境をインストールします。詳細については、ゲスト環境のインストールをご覧ください。
次のコマンドを実行して、amazon-ssm-agent パッケージと awscli パッケージを削除します。
```
rpm -e amazon-ssm-agent
rpm -e awscli
rpm -e aws-cli
rpm -e rh-amazon-rhui-client
```

ntp パッケージを構成します。

yum install -y ntp
sed -i 's/^pool /#pool /g' /etc/ntp.conf
echo "server metadata.google.internal" >> /etc/ntp.conf

オペレーティングシステムのタイプに応じて ntp サービスを有効にして再起動します。