コンテンツに移動
通信

Google Cloud の通信事業者向け分析パートナー エコシステムを拡大し、データドリブンな IT とネットワークを提供

2022年5月18日
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/telco.max-2600x2600.jpg
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2022 年 5 月 6 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

ネットワーク データ トラフィックが記録的高水準にまで増加するなか、通信サービス プロバイダ(CSP)は、劇的なデジタル トランスフォーメーションの最前線に立たされています。 低レイテンシのエッジ コンピューティングから、デジタルで再構築されたインフラストラクチャ管理、サステナブルなネットワーキングの実践など、CSP はデータドリブンかつデジタルファーストになることで、ネットワーク需要の膨大な増加に対応しています。

これを実現するために、主要な CSP は、分析、人工知能、機械学習の力を活かして、さまざまなサイロのデータの統合、データアクセスの幅広い共有、タイムリーな分析情報の生成、イノベーションの加速を行う必要があることを認識しています。Google Cloud は、世界有数の多くの CSP にとって不可欠なこの取り組みの実現をサポートしています。

Google Cloud は本日、CSP Analytics 向け ISV パートナーシップの拡大を発表し、引き続きこの取り組みを促進していきます。Google Cloud はパートナーとともに、Google CloudGoogle Distributed Cloud EdgeGoogle Cloud Marketplace を活用するサービスの保証、体感品質、カスタマー エクスペリエンス管理、人流分析情報、データ収益化のソリューションなど、顧客に焦点を当てた分析および AI / ML ソリューションをデプロイおよび統合するうえで CSP のお客様のお役に立ちたいと考えています。

さらに、Google Cloud スマート アナリティクス ソリューションは、顧客管理、営業およびマーケティング管理、リスクおよびコンプライアンス管理、人材管理、ネットワークなど、CSP の事業運営をさまざまな面で抜本的に変革しています。

注目すべき例を一件ご紹介します。Google が Cardinality と最近行ったコラボレーションで、Google Cloud スマート アナリティクスで構築したネットワーク パフォーマンス プラットフォーム ソリューションを Vodafone に提供しました。これにより、Vodafone の汎欧州ネットワークはより効率的かつ動的でスピーディーなネットワークにアップデートされました。

「Cardinality と Google Cloud が共同開発したこの新しいプラットフォームで、一貫して迅速かつ信頼性の高いサービスを 3 億人を超えるモバイル カスタマーに提供できます。これはグローバルなデータハブであり、当社のネットワークのあらゆる部分で何が起きているのかをリアルタイムのビューで確認できます。お客様のデータ消費は年間約 40% 増加していますが、当社のグローバルな規模を活用してトラフィックの増加をより低コストで効率良く管理し、2025 年までのネットワーク完全自動化をサポートしてくれます」と Vodafone の最高技術責任者 Johan Wibergh 氏は語ります。

また、Google はこのたび Cellwize とパートナーシップを結んだことを発表いたします。これにより、Telefónica Deutschland が Google Cloud 上で Cellwize のクラウドネイティブな AI 主導型 RAN オーケストレーションの移行を完了できるようになりました。

Telefónica Deutschland で技術アーキテクチャ、戦略および分析担当ディレクターを務める Mariam Kaynia 博士は、次のように述べています。「クラウドで起きている変化の速度によって、製品化までの時間が従来の通信インフラストラクチャに比べ大幅に短縮されています。だからこそ当社はクラウドを導入し、ネットワークとデジタルの両方の分野で戦略全体を支える中心的な柱の一つとして Google Cloud を選びました。RAN 自動化分野における当社と Cellwize との長年にわたるパートナーシップからも、Cellwize のソリューションをクラウドに移行することは、スケーラビリティを促進し、イノベーションを強化するために当社が目指す完全 OSS クラウド移行への流れに沿う自然な選択でした。」

Google Cloud とパートナーは、今後も CSP のお客様に他にはない分析エクスペリエンスを提供し続けます。 CSP Analytics ISV エコシステムに新たに加わったパートナーをご紹介します。

  • Cardinality のクラウドネイティブな Cardinality.io プラットフォームは、非常に複雑な通信データ分析の世界で生み出されました。受賞歴のある AI 機能、1 日に 500 億以上ものイベントを処理できる超高速ストリーミング、エッジからコア、そしてクラウドに簡単にデータを移行できる DataOps エンジンを備えた Cardinality.io は、世界有数の通信サービス プロバイダがデータに関する最も複雑な問題を解消するうえで役立っています。

  • CanGo Networks は、Google Cloud 上でのクラウドネイティブなインベントリ、リアルタイムの 5G アシュアランス、AI および ML 主導の分析、ネットワーク自動化ソリューションのリーダーです。事業者は、デジタル OSS トランスフォーメーションの取り組みの一環として、レガシー NOC を Dark NOC に進化させることができます。CanGo の OSS スイートを活用すると、ネットワーク運用チーム、計画チーム、最適化チーム、NOC / SOC チームは、クラウド、モビリティ、IT / MEC、IoT プラットフォーム全体のネットワークの究極の可視性をエンドツーエンドで手に入れることができます。

  • Cellwize は、クラウド化され、AI 主導かつオープン RAN 対応の自動化およびオーケストレーションのプラットフォームである CHIME を Google Cloud で提供します。5G のロールアウトを加速して簡素化し、ネットワーク アプリを自ら開発できるようになることでイノベーションが促進され、目的に特化した RAN ネットワーク、オープン RAN、vRAN 間のギャップが解消されます。

  • Continual は、国内のあらゆる道路、高速道路、鉄道のすべてのコネクテッド カー、運転手、乗客、移動中の利用者のネットワーク品質とエクスペリエンスを分析および予測します。AI / ML をベースに GCP 向けに最適化された Continual を使うことで、モバイル通信事業者はネットワークを最適化し、さらに高度なモビリティ サービスを提供できます。

  • Infovista は、同社のオープンかつクラウドネイティブな統合型ネットワーク ライフサイクル自動化(NLA)プラットフォームを Google Cloud のお客様に提供しています。このプラットフォームはデータ、AI / ML、分析を活用して、ネットワーク運用にエンドツーエンドのインテリジェンスをもたらします。

  • P.I. Works は市場有数の AI ベースの自動化されたモバイル ネットワーク管理と最適化のソリューションを Google Cloud で提供します。世界中の通信サービス プロバイダが卓越した利用者エクスペリエンスを実現し、モバイル ネットワークのコスト効率を最大化できます。

  • Sandvine のアプリケーションおよびネットワーク インテリジェンス ソリューションは Google Cloud Platform に統合され、CSP 向けに低レイテンシかつ QoS 主導型 5G サービスの提供の分析、最適化、自動化を可能にします。

  • Teoco は世界で 300 以上の通信サービス プロバイダ(CSP)と OEM に分析、アシュアランス、最適化ソリューションを提供する大手プロバイダです。このソリューションによって CSP のデジタル トランスフォーメーションが実現するだけでなく、膨大な量のデータをインテリジェントに分析することで CSP のネットワークの QoS が高まり、カスタマー エクスペリエンスが改善し、運用コストも削減されます。

  • Tupl は、AI Care、Power Savings Advisor、Network Intelligence Automation、NOC Automation、Open RAN SMO/RIC、Unifier などの通信事業者向け自動化ソリューションを通して、AI によるデジタル トランスフォーメーションの取り組みを加速します。TuplOS は MLOps プラットフォームであり、複雑かつインテリジェントな自動化アプリケーションを短い市場投入時間で開発するための完全なフレームワークを実現します。

  • Unacast は Google Cloud で使用できる最先端の人流データ処理プラットフォームを提供します。通信事業者は Turbine プラットフォームを使って、利用者基盤内の人流を把握するための最先端のデータ プロダクトを作成できます。Google Cloud の優れたデータ処理機能を活用することで、Turbine は空間内の膨大な人数の行動とパターン特定に集中できます。

Google Cloud は 2022 年も引き続き幅広い分野の ISV エコシステムへの投資を強化し、その取り組みの中心として CSP コラボレーションを位置づけています。クラウドへのデータ移行、実用的でリアルタイムの分析および自動化の構築に対する CSP のお客様のニーズの高まりに応えたいと考えています。クラウドによってどのようにネットワーク機能のデプロイと最適化が進み、カスタマー エクスペリエンスが向上し、収益化の新しい機会が促進されるかはすでに目にしてきました。今後さらに、この成長を後押ししていけることを楽しみにしています。昨年、Google Cloud の CSP に対する継続的な取り組みの一環として、ネットワーク エッジにソリューションを提供するためのパートナーを新たに 50 社以上迎え、ISV ネットワークを拡大しました。

Google の AI レポート「 通信業界のカスタマー エクスペリエンス競争に勝つ AI 活用法」をご覧になり新しい情報を入手してください。または、通信業界ページから Google Cloud パートナー担当者にお問い合わせください。


- AI ソリューションおよびパートナーシップ担当グローバル責任者 Abhishek Jain
- 業界ソリューション アーキテクト Mamadou Camara
投稿先