セキュリティに関する公開情報

ここでは、Vertex AI に関連するセキュリティに関する公開情報について説明します。

最新のセキュリティに関する公開情報を取得するには、次のいずれかを行います。

  • このページの URL をフィード リーダーに追加する。
  • 次のフィードの URL をフィード リーダーに直接追加する。

    https://cloud.google.com/feeds/vertex-ai-security-bulletins.xml
    

GCP-2023-036

公開: 2023 年 10 月 30 日

説明 重大度

Deep Learning VM Image は、初期設定の状態で実行できるディープ ラーニング フレームワークを含むパッケージ化された仮想マシンイメージのセットです。最近、「libwebp」ライブラリの「ReadHuffmanCodes()」関数で範囲外書き込みの脆弱性が発見されました。このライブラリを使用するイメージに影響する可能性があります。

Google Cloud は、一般公開されているイメージを継続的にスキャンし、パッケージを更新して、お客様が利用可能な最新リリースにパッチ適用済みのディストリビューションが含まれるようにしています。Deep Learning VM Image が更新され、最新の VM イメージにパッチ適用済みのディストリビューションが含まれるようになりました。最新の VM イメージを採用しているお客様は、この脆弱性の影響を受けません。

必要な対策

公開されている VM イメージを使用する Google Cloud のお客様は、最新のイメージを採用し、共有責任モデルに従って自社の環境が最新であることを確認する必要があります。

CVE-2023-4863 を攻撃者が悪用して任意のコードを実行するおそれがあります。この脆弱性は、Google Chrome 116.0.5845.187 より前のバージョンと libwebp 1.3.2 より前のバージョンで特定されており、CVE-2023-4863 に記載されています。

CVE-2023-4863

GCP-2023-029

公開: 2023 年 10 月 3 日

説明 重大度

TorchServe は、オンライン予測用に PyTorch の ML モデルをホストするために使用されます。Vertex AI は、TorchServe に依存するビルド済みの PyTorch モデル サービング コンテナを提供します。先ごろ、TorchServe の脆弱性が発見されました。この脆弱性により、TorchServe デプロイメントのモデル管理 API を公開すると、デプロイメントが攻撃者に乗っ取られる可能性があります。Vertex AI は TorchServe のモデル管理 API を公開しないため、Vertex AI Online Prediction で PyTorch モデルをデプロイしているお客様は、この脆弱性の影響を受けません。Vertex AI の外部で TorchServe を使用しているお客様は、デプロイメントが安全に設定されるように予防措置を講じる必要があります。

必要な対策

Vertex AI で、Vertex AI のビルド済み PyTorch サービング コンテナを使用してモデルをデプロイしている場合は、Vertex AI のデプロイメントは TorchServe の管理サーバーをインターネットに公開しないため、脆弱性に対処するために必要な操作はありません。

ビルド済みの PyTorch コンテナを他のコンテキストで使用している場合、またはカスタムビルドの PyTorch またはサードパーティ ディストリビューションの TorchServe を使用している場合は、次のことを行う必要があります。

  • TorchServe のモデル管理 API がインターネットに公開されないようにします。モデル管理 API をローカル アクセスに制限するには、management_address127.0.0.1 にバインドする必要があります。
  • 目的のソースからのみモデルを読み込むようにするには、allowed_urls 設定を使用します。
  • できるだけ早く TorchServe をバージョン 0.8.2 にアップグレードしてください。このバージョンには、この問題の軽減策が含まれています。予防措置として、Vertex AI は 2023 年 10 月 13 日までに修正済みのビルド済みコンテナをリリースする予定です。

対処されている脆弱性

Vertex AI によってリリースされるものを含むほとんどの TorchServe Docker イメージで、TorchServe の管理 API はデフォルトで 0.0.0.0 にバインドされ、外部リクエストからアクセス可能な状態になっています。TorchServe 0.8.2 では管理 API のデフォルトの IP アドレスが 127.0.0.1 に変更され、この問題は解決されました。

CVE-2023-43654CVE-2022-1471 の脆弱性により、管理 API にアクセスできるユーザーが任意のソースからモデルを読み込み、リモートからコードを実行することができます。TorchServe 0.8.2 には、この両方の問題を解決する機能が含まれています。リモートコード実行パスが削除され、allowed_urls のデフォルト値を使用すると警告が出ます。

CVE-2023-43654CVE-2022-1471