asmcli について
asmcli
は、Cloud Service Mesh のインストールまたはアップグレードに使用できる Google 提供のツールです。asmcli
を使用すると、プロジェクトとクラスタは次のように構成されます。
- Google Cloud プロジェクトに対して必要な Identity and Access Management(IAM)権限を付与します。
- Google Cloud プロジェクトで必要な Google API を有効にします。
- メッシュを識別するラベルをクラスタに設定します。
- サービス アカウントを作成し、サイドカー プロキシなどのデータプレーン コンポーネントがプロジェクトのデータとリソースに安全にアクセスできるようにします。
- クラスタを登録します(まだ登録されていない場合)。
asmcli
でプロジェクトとクラスタを構成する場合は、--enable_all
フラグのみを指定します。asmcli
のオプションとフラグの詳細については、asmcli
リファレンスをご覧ください。
asmcli
が、プロジェクトとクラスタの情報を使用して YAML ファイルを構成します。これらの構成ファイルは、Cloud Service Mesh コントロール プレーンのインストールで必要になります。
Cloud Service Mesh と Istio を初めて使用する場合は、対応プラットフォームに進んでください。次のセクションでは、既存の Cloud Service Mesh を 1.18にアップグレードする方法について説明します。
asmcli
への移行
asmcli
は、istioctl install
と install_asm
の代わりに使用されます。Cloud Service Mesh 1.11 では以前のツールを引き続き使用できますが、それらのツールは非推奨となり、Cloud Service Mesh 1.12 以降ではサポートされなくなります。asmcli
を使用するようにツールとスクリプトを更新してください。
Cloud Service Mesh 1.11 以降では、すべてのクラスタをフリートに登録する必要があります。詳しくは、フリートの要件をご覧ください。
install_asm
からの移行
install_asm
と asmcli
はよく似ていているように見えるかもしれませんが、次の点が大きく異なります。
新規インストールとアップグレードには
asmcli install
を使用します。これには、install_asm
のような--mode
オプションはありません。asmcli install
を実行すると、クラスタに既存のコントロール プレーンが存在するかどうかが確認されます。既存のコントロール プレーンがない場合、asmcli
は Cloud Service Mesh をインストールします。クラスタに既存のコントロール プレーン(Cloud Service Mesh コントロール プレーンまたはオープンソースの Istio コントロール プレーン)がある場合:既存のコントロール プレーンのリビジョン ラベルが、新しいコントロール プレーンのリビジョン ラベルと一致しない場合、
asmcli
はカナリア アップグレードを実行します。コントロール プレーンのリビジョン ラベルが一致している場合、
asmcli
はインプレース アップグレードを実行します。
asmcli
のオプションとフラグのほとんどはinstall_asm
と同じように機能します。
istioctl install
からの移行
istioctl install
に慣れていて、-f
コマンドライン引数で IstioOperator
YAML ファイルを渡してコントロール プレーンを構成している場合は、--custom_overlay
オプションを使用してファイルを asmcli
に渡すことができます。Cloud Service Mesh のドキュメントでは、これらのファイルをオーバーレイ ファイルと呼んでいます。
対応プラットフォーム
対応プラットフォームでの Cloud Service Mesh のインストールは、asmcli
によって構成またはアップグレードできます。
ただし、すべての機能が Google Cloud 以外のプラットフォームで利用できるわけではありません。詳細については、クラスタ内コントロール プレーンでサポートされている機能をご覧ください。