Istio から Anthos Service Mesh に移行するには、いくつかの計画が必要です。このページでは、移行の準備に役立つ情報を提供します。
サポートされる機能の確認
Anthos Service Mesh がサポートする機能はプラットフォームによって異なります。サポートされる機能を確認して、お使いのプラットフォームで使用できる機能をご覧ください。一部の機能はデフォルトで有効になっており、それ以外は IstioOperator
構成ファイルを作成することで、必要に応じて有効にすることもできます。
構成ファイルの準備
Istio のインストールをカスタマイズした場合は、Anthos Service Mesh に移行する際に、同じカスタマイズを行う必要があります。--set values
フラグを追加してインストールをカスタマイズした場合は、これらの設定を IstioOperator
YAML ファイルに追加します。このファイルを指定するには、istioctl install
コマンドを実行するときに -f
フラグを使用します。Google 提供の install_asm
スクリプトを使用して Anthos Service Mesh に移行する場合は、ファイルに --custom_overlay
オプションを指定できます。
認証局の選択
相互 TLS(mTLS)証明書を発行する認証局(CA)として、引き続き Istio CA(旧 Citadel)使用できます。また、Anthos Service Mesh 認証局(Mesh CA)に移行することもできます。
カスタム CA(HashiCorp Vault など)が必要な場合を除き、次の理由から Mesh CA を使用することをおすすめします。
- Mesh CA は、信頼性の高いスケーラブルなサービスで、Google Cloud 上で動的にスケーリングされるワークロード用に最適化されています。
- Mesh CA を使用する場合、Google は CA バックエンドのセキュリティと可用性を管理します。
- Mesh CA を使用すると、クラスタ間で単一のルート オブ トラストを使用できます。
Istio CA から Mesh CA への移行には、ルート オブ トラストを移行する必要があります。Mesh CA に移行する場合、次のオプションがあります。
移行のダウンタイムをスケジュールします。運用上、これが最も簡単なオプションですが、移行中に mTLS トラフィックが中断されるため、ダウンタイムをスケジュールする必要があります。詳細については、次のガイドをご覧ください。
同じプロジェクト内の GKE クラスタ: ダウンタイムを伴う Mesh CA への移行。
異なるプロジェクト内の GKE クラスタ: Istio から Anthos Service Mesh への移行。
Mesh CA への移行のダウンタイムをスケジューリングできない場合は、次のオプションがあります。
同じプロジェクト内の GKE クラスタ: 新しいルート オブ トラストを配布してから、Mesh CA に移行するというオプションがあります。このアプローチでは、mTLS トラフィックが中断されないため、ダウンタイムをスケジューリングする必要はありませんが、移行プロセスにはより多くのステップが伴います。詳細については、メッシュ CA への移行をご覧ください。
異なるプロジェクト内の GKE クラスタ: Istio CA を引き続き使用します。Istio から Anthos Service Mesh への移行をご覧ください。