このページでは、さまざまな Mainframe Connector の構成の概要と各アプローチの利点について説明します。
Mainframe Connector は、要件に基づいて次の構成で実行できます。
- メインフレームのデータをメインフレーム上でローカルにコード変換してから Cloud Storage に移行する
- Cloud Run を使用して Google Cloud 上でメインフレーム データをコード変換する
- 仮想テープ ライブラリ(VTL)を使用してメインフレーム データを Cloud Storage に転送し、Google Cloud でデータをコード変換する
以降のセクションでは、これらの構成について詳しく説明します。
ローカルにコード変換されたメインフレーム データを Google Cloud に移動する
メインフレーム上のメインフレーム データは、BigQuery でサポートされている Optimized Row Columnar(ORC)形式にローカルにコード変換できます。この構成では、以下の図に示すように、Mainframe Connector により、抽出、変換、読み込み(ETL)パイプライン全体を IBM z/OS からすべて管理できます。
Cloud Run を使用して Google Cloud 上でメインフレーム データをリモートでコード変換する
メインフレーム上でローカルにデータのコード変換を行うのは CPU 使用率の高いプロセスであり、100 万命令/秒(MIPS)の高い消費につながります。これを回避するには、次の図に示すように、メインフレーム データのコード変換を Google Cloud の Cloud Run サービスに委任します。これにより、メインフレームがビジネス クリティカルなタスクに解放され、MIPS の消費量も削減されます。
仮想テープ ライブラリを使用して、Google Cloud に移動したメインフレーム データをコード変換する
非常に大量のデータ(1 日あたり約 500 GB 以上)を Google Cloud に転送し、この作業にメインフレームを使用したくない場合は、データセンターにハードウェア デバイスをデプロイし、VTL と 10G イーサネットを使用して、メインフレーム ストレージ システムから Cloud Storage にデータを直接転送できます。ハードウェア デバイスは VTL を使用してメインフレーム ストレージ システムから直接データを受信するため、メインフレームと Cloud Storage の間のデータ転送プロセスはメインフレームをまったく使用せず、メインフレームがビジネスクリティカルなタスクに開放されます。次の図に示すように、データのコード変換は Google Cloud の Cloud Run サービスによって行われます。