Database Migration Service は、Oracle Database の一部である Oracle LogMiner API を活用して、アーカイブされた REDO ログファイルをクエリします。これらのファイルには、データベース上のアクティビティの履歴に関する情報が含まれています。各 Oracle データベースには、一連のオンライン REDO ログファイルがあります。データベース上のすべてのトランザクション レコードがファイルに記録されます。
現在の redo ログファイルがローテーション(または切り替え)されると、アーカイブ プロセスによって このファイルがアーカイブ ストレージにコピーされます。一方、データベースは別のファイルを昇格させて現在のファイルとして機能させます。
Database Migration Service が Oracle LogMiner API を使用する場合、オンライン REDO ログファイルにはアクセスせず、アーカイブされたログファイルのみを操作します。アーカイブされた REDO ログファイルにアクセスすると、移行プロセスにレイテンシが発生します。このページでは、レイテンシの影響を制御するために Oracle ソース データベースに推奨される構成について説明します。
Oracle の REDO ログファイルの構成パラメータを設定する
この設計は、Database Migration Service の潜在的なレイテンシに大きく影響します。Oracle の REDO ログファイルを頻繁に切り替えたり、より小さいサイズ(256 MB 未満など)を保持したりすると、Database Migration Service が変更を迅速に複製できます。
ログファイルのローテーションの頻度を制御するために設定できる構成パラメータがあります。
サイズ: オンライン REDO ログファイルの最小サイズは 4 MB で、デフォルト サイズはオペレーティング システムによって異なります。ログファイルのサイズを変更するには、新しいオンライン ログファイルを作成して古いログファイルを削除します。
オンライン REDO ログファイルのサイズを確認するには、次のクエリを実行します。
SELECT GROUP#, STATUS, BYTES/1024/1024 MB FROM V$LOG
- 時間:
ARCHIVE_LAG_TARGET
パラメータには、プライマリ データベースの現在のログを使用できる時間の上限(秒単位)を指定します。これは、ログのアーカイブにかかる時間も考慮されるため、正確なログ切り替え時間ではありません。デフォルト値は
0
(上限なし)で、1800
(30 分)以下の値を設定することをおすすめします。次のコマンドを使用して、初期化時またはデータベースの稼働中に
ARCHIVE_LAG_TARGET
パラメータを設定できます。SHOW PARAMETER ARCHIVE_LAG_TARGET;
このコマンドは、現在のログが使用される秒数を表示します。ALTER SYSTEM SET ARCHIVE_LAG_TARGET = number-of-seconds;
上限を変更するには、このコマンドを使用します。たとえば、上限を 10 分(600 秒)に設定するには、「
ALTER SYSTEM SET ARCHIVE_LAG_TARGET = 600;
」と入力します。