このページでは、ビルド用の vCPU を増やす方法について説明します。
デフォルトで、Cloud Build は、標準仮想マシン(VM)でビルドを実行します。 Cloud Build では、標準 VM 以外にも、複数の高 CPU VM タイプでビルドを実行できます。ビルドのスピードを上げるには、高い性能の vCPU が搭載されたマシンを選択してビルドを実行します。高い性能の vCPU マシンを選択するとビルド速度は速くなりますが、Cloud Build はオンデマンドで標準以外のマシンのみを起動するため、ビルドの立ち上がり時間が長くなる可能性があります。
デフォルト プールよりも多くの vCPU オプションが必要な場合は、プライベート プール上でビルドを実行できます。プライベート プールにはビルド用の高 CPU マシンタイプが多数用意されています。
使用可能なすべてのマシンタイプの詳細については、料金ページをご覧ください。
始める前に
このガイドのコマンドラインの例を使用するには、Google Cloud CLI をインストールして構成します。
- すでに gcloud CLI をインストールしている場合は、
gcloud components update
を実行して、最新のバージョンがインストールされていることを確認してください。
デフォルト プールの vCPU 数を増やす
デフォルト プールでビルドを実行する vCPU を増やすには、値を直接 gcloud builds submit
コマンドに渡すか、ビルド構成ファイルで値を指定します。
値を直接 gcloud builds submit
コマンドに渡します。
gcloud builds submit
コマンドでカスタム VM サイズを直接指定するには、コマンドに --machine-type
引数を追加します。
gcloud builds submit --config=cloudbuild.yaml \
--machine-type=N1_HIGHCPU_8 .
ビルド構成ファイルで値を指定します。
YAML
ビルド構成ファイルを開きます。
machineType
フィールドを、デフォルト プール用にサポートされているマシンタイプのいずれかに対応する列挙値に更新します。次の例では、machineType
オプションをビルド構成ファイルに追加する方法を示します。steps: - name: 'gcr.io/cloud-builders/docker' args: ['build', '-t', 'gcr.io/my-project/image1', '.'] options: machineType: 'N1_HIGHCPU_8'
gcloud CLI またはビルドトリガーを使用してビルドを開始します。
JSON
ビルド構成ファイルを開きます。
machineType
フィールドを、デフォルト プール用にサポートされているマシンタイプのいずれかに対応する列挙値に更新します。次の例では、machineType
オプションをビルド構成ファイルに追加する方法を示します。{ "steps": [ { "name": "gcr.io/cloud-builders/docker", "args": ["build", "-t", "gcr.io/my-project/image1", "."] }, "options": { "machineType": "N1_HIGHCPU_8" } }
gcloud CLI またはビルドトリガーを使用してビルドを開始します。
プライベート プールの vCPU 数を増やす
コンソール
Google Cloud Console で [ワーカープール] ページを開きます。
プライベート プールを作成したプロジェクトを選択します。
プライベート プール名をクリックします。
[プライベート プールの編集] サイドパネルで、[マシンタイプ] プルダウンを使用して、より大きなマシンタイプを選択します。
[保存] をクリックします。
gcloud
プライベート プールでビルドを実行する vCPU を増やすには、値を直接 gcloud builds worker-pools update
コマンドに渡すか、プライベート プール構成ファイルで値を指定します。
プライベート プール構成ファイルで値を指定します。
プライベート プール構成ファイルを開きます。
machineType
フィールドの値を、サポートされているマシンタイプのいずれかに更新します。次のコマンドを実行します。
PRIVATEPOOL_ID
はプライベート プールの一意の識別子、REGION
はプライベート プールが配置されているリージョン、PRIVATEPOOL_CONFIG_FILE
はプライベート プール構成ファイルの名前です。gcloud builds worker-pools update PRIVATEPOOL_ID \ --region=REGION \ --config-from-file=PRIVATEPOOL_CONFIG_FILE
値を直接 gcloud builds worker-pools update
コマンドに渡します。
gcloud builds worker-pools update PRIVATEPOOL_ID \
--region=REGION \
--worker-machine-type=PRIVATEPOOL_MACHINE_TYPE
上記のコマンドのプレースホルダ値を次のように置き換えます。
PRIVATEPOOL_ID
: 既存のプライベート プールの ID。この値は更新できません。既存のプライベート プール ID を指定する必要があります。REGION
: プライベート プールを作成したリージョン。PRIVATEPOOL_DISK_SIZE
: 更新されたディスクサイズ。PRIVATEPOOL_MACHINE_TYPE
は、更新されたマシンタイプです。対応するプライベート プールを使用してビルドを実行するたびに、Cloud Build は更新されたマシンタイプを使用します。
次のステップ
- ビルドを高速化するためのベスト プラクティスの詳細を確認する。