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Google Cloud

Cloud Endpoints を正式リリース : 高速でスケーラブルな API ゲートウェイ

2017年3月2日
Google Cloud Japan Team

分散化された API ゲートウェイ Google Cloud Endpoints を正式にリリース(GA)しました。Cloud Endpoints は、サーバローカルに設置するプロキシ(Extensible Service Proxy)であることが特徴で、Google が API の提供に使うサービスと同じサービスに構築されています。Google Cloud Platform(GCP)を使いアプリケーションやマイクロサービスを構築しているなら、Cloud Endpoints は API のセキュリティ確保と動作を監視するために利用できる、最適な API ゲートウェイです。

モバイル アプリからウェブ アプリケーション、マイクロサービスの構築にまで欠かせなくなった API が担う役割は大きく、そのため API の運用にも認可、監視、ロギングの各機能が必要とされています。言い換えるとそれは、API を安全にしたい、API の動作状況を知りたい、そして何よりも、高パフォーマンスを維持しているかを確認したい、という需要が増えているということです。

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その全てに Cloud Endpoints は対応します。FirebaseAuth0 との統合で、API へのコール全てを認証できるようにし、誰がアプリケーションを使っているのか把握できるようにしています。また、サービスどうしからの呼び出しも認可できるため、マイクロサービスのセキュリティを確保するためにも使えます。API キーは Google Cloud Console から、Google Translation API や Google Maps API と同じように作成できます。API がコールされると Stackdriver Logging にログが記録されて、モニタリング ダッシュボードから API のステータスやパフォーマンスについての情報を得られます。

Cloud Endpoints は GCP のエコシステムに統合されていることから、 特にコンテナ化しているときに使いやすく、API プロキシは Google App Engine flexible environment に組み込まれ、数行の YAML コードで Kubernetes や Google Container Engine に追加できます。デプロイには gcloud を使い、モニタリングやロギングは Cloud Console で確認できます。プロキシ機能は App Engine standard environment でも使えるように Endpoints API Frameworks(後述)にも組み込まれています。

高速でスケーラブルな API ゲートウェイが必要なときに Cloud Endpoints は適していますが、企業としての用途では、昨年 Google に加わった Apigee Edge も利用できます。Apigee Edge は、オンプレミス、クラウド、あるいはハイブリッドでも使える管理機能を持った最先端の API 管理プラットフォームです。

3 か月間のベータ テストで、Cloud Endpoints のアーリー アダプタは既に驚くような成果を上げています。評価を始めてから数日でプロダクションに移行すると、ピーク時に 1 秒あたり 11,000 API リクエストに達した例も、1 日に 5,000 万リクエストを処理した例もありました。

Google Cloud Platfrom への移行時に、複数のデータセンター間でセキュアに通信を行う必要がありました。ファイアウォールやアドホックな認証では、すぐに ACL がぐちゃぐちゃになってとても対応できません。一方 Cloud Endpoints は、Google の積み重ねてきたセキュリティに支えられた、標準化された認証システムを提供してくれました。

Laurie Clark-Michalek, Infrastructure Engineer at Qubit

フレームワーク

App Engine standard environment でも API 提供を直ぐに始められるように、Java とPython のフレームワークを正式にリリースしました。Cloud Endpoints Frameworks は、Python FlaskJava Jersey を置きかえる軽量なフレームワークだと考えてください。Google Service Control API にあらかじめ統合されていることから、Endpoints Frameworks で構築したバックエンドを Extensible Service Proxy の裏で動かす必要はありません。

料金

誰もが Cloud Endpoints を使い役立てられるように、毎月 200 万 API コールまでを無料利用枠として設定しています。無料利用枠を超えて使われるサービスになると、料金は 100 万リクエストごとに 3.00 ドルかかります。

Endpoints Frameworks は無料で利用できますが、Cloud Endpoints API ゲートウェイの機能を使うと(API キー、モニタリング、ロギング)利用した分だけ標準の料金がかかります。

ドキュメントを読んだら、App Engine(standard または flexible environment)、Container EngineCompute Engine のクイックスタートを試してくさだい。そしてGoogle Cloud Endpoints Google Group に参加しましょう。

Apigee Edge についてを含め、企業やデベロッパー向け API テクノロジーにおける Google のビジョンを、サンフランシスコで 3 月に開催される Google Cloud Next '17 で説明します。是非ご参加ください。

* この投稿は米国時間 2 月 13 日、Product Manager である Dan Ciruli によって投稿されたもの(投稿はこちら)の抄訳です。

- By Dan Ciruli, Product Manager

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