BBVA による次世代 IT イニシアチブへの Cloud SQL の活かし方
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2021 年 6 月 12 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
編集者注: 本日は、BBVA の Google Cloud アーキテクトである Gerardo Mongelli de Borja 氏、Diego Garcia Teba 氏、Víctor Armingol Guisado 氏にお話を伺います。BBVA のマルチクラウド戦略に Google Cloud がいかに適しているか、そしてステークホルダーに Google Cloud サービスをどのように提供しているかについて語っていただきます。
Banco Bilbao Vizcaya Argentaria, S.A.(BBVA)は、スペインの多国籍金融サービス企業であり、世界有数規模の金融機関です。スペインのマドリードとビルバオを拠点とする BBVA は、9 年前からマルチクラウド アーキテクチャでのデジタル トランスフォーメーションに取り組んでいます。当社のトランスフォーメーションでは、Cloud SQL のようなサービスをはじめとする Google Cloud によるソリューションが重要な役割を果たしてきました。
金融機関は一般に、新しい技術の採用に積極的とは思われていませんが、当社では、新しい Google Cloud ソリューションを意欲的に試して有効活用することで、スペインの銀行業界内のみならずヨーロッパおよびアメリカの業界内でも、デジタル導入とイノベーションの先駆者としての道を切り開いてきました。
どのように Google Cloud を利用し始めたか
私たちは、Firestore(当時は Datastore)を使用して Google App Engine でソーシャル ネットワーク サービスをデプロイすることから、Google Cloud を利用し始めました。これが短納期を実現するきわめて柔軟なソリューションであることがわかり、自組織のイントラネットも同じシステムに統合することを決めました。それ以降、BBVA のステークホルダーから、内部的な社員関連アプリケーションの依頼が多数あり、その開発には、同じ App Engine / Firestore システムを使用しました。
その後、BBVA はクラウド導入をさらに拡大しました。Ether Cloud Services(ECS)と呼ばれる社内クラウドの構築を主な目的とするグローバル アーキテクチャ部門を創設しました。当社の現在の Google Cloud サービスの 90~95 パーセントは、クラウドで生まれました。また、ベンダー ロックインを回避するために、Google Cloud、AWS、Azure にわたる ECS 全体を考慮して、マルチクラウド アーキテクチャを設計して構築しました。
長期計画での再実施の成果を向上させるため、エンジニアリング チームのセクションをアーキテクチャ部門内で移動し、Google Cloud 向け統合アーキテクチャの構築という役割を担えるようにしました。この社内チームがソリューションとアーキタイプを提供し、BBVA 内のその他部門が、確立済みのパターンに沿って Google Cloud 上にサービスを構築できるようにします。
Cloud SQL は、効果的なマネージド サービスを求める当社戦略に最適
この 9 年の間に、当社ではデータベース アーキテクチャの変革も行いました。リレーショナル データベースを検討する中で、Datastore に始まりその後 Cloud SQL に移行して Google Cloud 内のさまざまなサービスを試し、ニーズとロードマップに最適なものを判断しました。また、Bigtable もリリース時に使用しました。最近では、Firestore を使用しています。
BBVA では、スピード、メンテナンスのしやすさ、一元管理機能といった理由から、可能な限りマネージド サービスを優先しています。Cloud SQL が提供するフルマネージド リレーショナル データベース サービスは、当社の社内戦略に最適です。トランザクション リレーショナル データベース向けユースケースを伴う管理アプリケーションに関しては、いつも Cloud SQL を選択肢として検討しています。MySQL は使用経験者が多いため、ほとんどのイニシアチブに使用しています。グローバル デプロイなどの特定のユースケースには PostgreSQL も使用します。これらデプロイは主に欧米地域で行われ、メキシコなどのラテンアメリカ諸国にもサービスを提供しています。
新たなイニシアチブに対する BBVA のアプローチ
BBVA 社内での仕事の必要が生じると、初めにソリューション アーキテクチャ部門が関与して全体的なテクノロジー スタックとイニシアチブの要件を分析します。主に社員アクティビティ アプリケーションに関する、Google Cloud のユースケースが発生した場合、多くの Google Cloud ソリューションから pull して、組織内で使用可能なツールを決定しています。
社内アプリケーションの例としては、給与ポータルや社内ディレクトリ、および調達、プロジェクト管理、経営管理などのインターネット アプリケーションがあり、いずれも BBVA 社内で開発しています。たとえば、Cloud SQL を使用する組織内 WordPress アプリケーションが多数あります。Datastore を使用する App Engine のベーススタック上に、ほとんどのアプリケーションを構築しています。イニシアチブでリレーショナル データ カバレッジが必要な場合は、そこから Cloud SQL をソリューションとして提案します。社内のステークホルダーが自身のサードパーティ プロダクトのインストールを必要とする場合には、Compute Engine、Cloud Run、Google Kubernetes Engine(GKE)の使用を提案するようにしています。
Google スタックは奥深くて多様性があるため、社内 Google Cloud チームは、外部クラウドと Dataflow との統合など、サービスの使用方法に関する社内からの質問に対応することがよくあります。たとえば、ソリューション アーキテクトは多くの場合、概念実証つまり新たな統合につながる調査を依頼してきます。
これらを考慮して、イニシアチブ固有のユースケースが生じたときには、ソリューション アーキテクチャ部門がソリューションを提起し、Google Cloud 環境全体の設定をこちらに委ねます。そのようなタスクを日常的にサポートすることが、私たちの仕事の一部です。私たちはプロジェクトを設定し、Cloud Identity and Access Management(Cloud IAM)のロールを設定して、すべての権限を設定します。Cloud SQL に関しては、それぞれのニーズに応じてデータベース自体を設定します。生成された root パスワードを持つ root ユーザーを支給し、Cloud SQL の利用開始に関する初期ガイドラインを提供します。たとえば、IP の許可リスト登録は避けたいので、直接的な外部接続はできるだけ回避するため、直接接続には Cloud SQL Proxy の使用を推奨しています。さらに、使用状況と消費量、プロジェクトの課金、Cloud SQL データベースのサイズ設定の適切さを、適宜モニタリングしています。
イニシアチブの定期的モニタリング作業の一環として、ユースケースごとに最適のオプションを推奨するために、Datastore や MySQL など Google Cloud 内のその他のデータベースと比較した Cloud SQL のベンチマーク調査を継続しています。Cloud Composer を使用して、法的基準を遵守するための個別データベース向けバックアップ システムも提供します。たとえば、過去 10 年間の完全バックアップ、1 週間に 1 つのバックアップ、最新の 30 の完全論理バックアップが必要になる場合などがあります。
BBVA 社内には IT サイロが多数あります。さまざまなチームが、独自に調整したソリューションの問題に取り組もうとしています。そこで、デジタル トランスフォーメーションの一環として、チーム自身が選んだデータベース タイプ(ただし Google Cloud 内限定)に情報を置くという選択肢を提示することがあります。そのようにして、チームは必要な機能を手にし、私たちは必要な管理を手にしています。
Cloud SQL を使用したシャドー IT 解決
私たちが次に解決すべき大きな問題の一つに、シャドー IT があります。プロジェクト オーナー、ソリューション アーキテクト、その他の一般チームがリソースを立ち上げる際には、私たちがプロセス内のボトルネックになってしまいがちですが、Cloud SQL を利用するとそうならず、自由かつ柔軟にリソースを立ち上げ、制御され承認された安全な方法でリソースを作成する方法を提供できます。これにより、ベスト プラクティスの適用、安全とコンプライアンスの維持、すぐに使用可能なモニタリングとアラームが可能になり、GCP で BBVA のデータベース インベントリを確認しやすくなります。
Google Cloud がマルチクラウド戦略をサポート
Google Cloud ソリューションの完全統合は、自然で直感的であると感じます。そのため、SQL Proxy や Identity-Aware Proxy(IAP)など、さまざまなツールでの作業が非常に簡単になっています。そのおかげですべてがつながり、使いやすくなりました。あるユースケースに効果があるソリューションが見つかったら、そのソリューションを組織内で何度も再現します。また、Cloud SQL のほか、Firebase も非常に気に入っています。BBVA 社内では、多数のユースケースにこのソリューションでうまく対処しています。現在、アプリケーションを Google App Engine バージョン 1 からバージョン 2 に変更するため、Memorystore for Redis に移行中です。
Google Cloud のプロダクト スタックをフルに導入する中で、これらが当社のデジタル トランスフォーメーションに役立つ効果的なソリューションであることがわかりました。これにより、セキュリティ、スケーラビリティ、マルチクラウド アーキテクチャ全体で機能するフルマネージド サービスが提供され、新たなイニシアチブおよび将来的なロードマップのニーズへの適合に集中できるようになりました。
BBVA の詳細をご覧ください。ご自身の組織でのマルチクラウド戦略のメリットは、Google の最新のブログで詳細をご確認いただけます。
-BBVA GCP アーキテクト Gerardo Mongelli De Borja


