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AI & 機械学習

コンタクト センターの優れたエクスペリエンスを実現する Contact Center AI の一般提供を開始

2019年11月21日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2019 年 11 月 15 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

コンタクト センターは、企業が顧客のニーズに対処するための特に重要な手段の 1 つです。ところが、品質の高いカスタマー サービスを追求しようとすると、企業に固有の業務上の課題が持ち上がります。結果的に、多くの企業が、より効果的で有益なカスタマー エクスペリエンスを効率的に提供できるように、クラウド テクノロジーと AI を採用します。

Contact Center AI については、今年の 7 月に発表済みですが、これを使用すると、通話の始めから終わりまで、カスタマイズされた直感的なカスタマーケアを一環して提供できます。このたび、Contact Center AI の実装を開始していただけるようになったことをお知らせいたします。これにより、顧客とビジネスにとって重要な成果を生み出せるようになります。

Contact Center AI の一般提供が開始され、コンタクト センターを変革する準備が整いました

Contact Center AI の 2 つの機能、仮想エージェントとエージェント アシスタントも一般提供を開始しました。これら 2 つの機能が連携して、業務の効率性を高めながら、カスタマー エクスペリエンスを向上させるという共通の目標を達成します。これらの機能は次のような仕組みで動作します。

  • 仮想エージェント: 顧客は迅速でカスタマイズされた対話をセルフサービスで年中無休 24 時間利用できます。仮想エージェントが基本的な対話を自動化し、より複雑な問題の場合は電話通話のリアルタイムな音声文字変換を通して、人間のエージェントにシームレスに引き継ぎます。

  • エージェント アシスタント: 人間のエージェントは電話通話中に継続的に支援を受けます。エージェント アシスタントが通話をリアルタイムで音声文字変換し、顧客の意図を識別して、リアルタイムの手順を追ったサポート(おすすめの記事、ワークフローなど)を提供し、通話の処理を自動化します。

Contact Center AI を既存のワークフローに統合すれば、3~6 か月以内に成果が現れ始めます。これは次のようなパートナーとの統合により実現できるようになりました。AvayaMitel(本日一般提供開始)、8x8CiscoFive9GenesysSalesforceTwilioVonage

Dialogflow の重要なアップデートにより、会話エクスペリエンスをさらに向上

Contact Center AI の中核となっているのが、Dialogflow です。これは、Google のコア テクノロジーで、chatbot やインタラクティブ音声レスポンス(IVR)などのインターフェースを構築し、自然で豊かな会話エクスペリエンスを実現します。

現在、Dialogflow は、利用デベロッパー数が 100 万人を超え、HIPAAPCI に準拠し、仮想エージェントのサポートが強化されています。

  • セルフサービスの Dialogflow テレフォニー統合: Dialogflow テレフォニー ゲートウェイを拡張して IVR パートナーを含めるようにしたことで、仮想エージェントの設定を迅速に行うことができるようになっています。パートナーが提供する手順に従い、既存の電話番号を使用して Dialogflow 仮想エージェントにアクセスし、IVR システムをすぐに強化できます。

  • エージェントの検証: エクスペリエンス全体を向上できる、高品質な仮想エージェントをエージェント設計者が作成できるようにします。修正が必要なエラーや警告のリストを含むフィードバックを提供することにより、仮想エージェントの品質とパフォーマンスが向上します。

  • エンティティ機能強化: Google は、これらの機能を通して自然言語処理を改善し、さらに精度の高い自然な会話エクスペリエンスを提供しています。

    • システム エンティティ拡張機能: Dialogflow アプリケーションに付加価値を与えて、システム エンティティを拡張することで、精度と認識力を高めます。

    • 正規表現エンティティ: 正規表現エンティティを通して、特定の用語(国識別番号、ID、ナンバー プレートなど)ではなくパターンのマッチングを行うことで、一致を返す機能が改善されます。

    • ファジー一致: 値または類義語の単語の順序に関係なく、エンティティのマッチングをさらに効率的に行い、デベロッパーによるエンティティの作成を簡単にします。

コンタクト センターのエクスペリエンスが改善される様子をぜひ実際にご確認ください

Contact Center AI を統合してすぐに、お客様はその効果を実感し始めています。お客様からの声をご紹介します。

Hulu 社の視聴者エクスペリエンス部門責任者である Matt Kravitz 氏は、次のように述べています。

「視聴者に業界最高レベルのカスタマー エクスペリエンスを提供するために、視聴者から Hulu に問い合わせがあった場合は常に効果的に対処する必要があります。そのため、弊社ではカスタマー サポート担当者が迅速に対応できるようにする革新的なテクノロジーを常に模索しています。Google Cloud の Contact Center AI と Salesforce が、弊社のニーズに最適なソリューションでした。このソリューションにより、推奨される対応と、次に取るべき最善の措置を行うことができています。これらのツールを使用することで、弊社のチームは視聴者との関わりにもっと専念できるようになっています。」

GoDaddy 社の会話型 AI 部門責任者である Mira Lynn 氏は、次のように述べています。

「GoDaddy では、Contact Center AI のコア コンポーネントである Dialogflow を使用することで、会話のセルフヘルプ エクスペリエンスが向上しています。Dialogflow は、デジタルでのやり取りと、カスタマー ケア ガイドを使用した対話の両方で、優れたケアとガイダンスをお客様に提供する弊社の能力をさらに強化してくれます。GoDaddy は、Dialogflow が確実に柔軟性を提供することを見込んで、このプラットフォームを選択しました。Dialogflow によって、会話設計者をエンジニアリング開発サイクルから切り離す独自のアプローチを開発できました。これにより、お客様のニーズに対処するために迅速かつ柔軟に行動できるようになっています。俊敏性を確保できたことにより、お客様とガイド優先のエクスペリエンスが実現しています。お客様のお好みの方法で適切な答えをお客様に提供すると同時に、ガイドによるサービスの提供も強化できています。」

Contact Center AI を使用して CSAT、顧客離反率、業務効率を改善する方法について詳しくは、Google のサイトにアクセスするか、Google の営業担当者にお問い合わせください。連絡のリクエストをお送りいただくこともできます。 

- by 会話型 AI 部門責任者、Antony Passemard

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