割り当てと上限

Cloud Trace では、API リクエストに対するレート割り当てと、Trace に送られるスパンに対する取り込み割り当ての 2 種類の割り当てが適用されます。

Trace の割り当て

次の表は、読み取り / 書き込みオペレーションに使用できる割り当てユニットと、スパン取り込みの 1 日あたりの割り当てをまとめたものです。たとえば、GetTraceListTracesListSpan の 3 つの API コマンドについて 60 秒あたり合計 300 であるとします。たとえば以下のような使い方をすると、使用可能な割り当てユニットがすべて消費されます。

  • 60 秒あたり 12 回の ListTraces API 呼び出しを行う。
  • 60 秒あたり 10 回の ListTraces API 呼び出しと 50 回の GetTrace API 呼び出しを行う。
カテゴリ 総割り当てユニット数
読み取りオペレーション1 60 秒あたり 300 個
書き込みオペレーション2 60 秒あたり 4,800 個
取り込みスパン数3 1 日あたり 3,000,000~5,000,000,000 個

1 読み取りオペレーションには GetTraceListTracesListSpan があります。ListTraces の呼び出しでは、25 割り当てユニットを消費します。GetTrace の呼び出しでは、ListSpan 1 割り当てユニットを消費します。
2 書き込みオペレーションには PatchTracesBatchWriteCreateSpan があります。書き込みオペレーションごとに 1 割り当てユニットを消費します。
3 1 日あたりのトレーススパン取り込みの割り当ては、請求先アカウントの履歴と、割り当て量増加のリクエストによって決まります。

Trace の上限

このセクションでは、Cloud Trace API の使用時に適用される上限を示します。

API メソッドの上限

API メソッドの上限
GetTrace 呼び出しあたりの最大スパン数 1,000
PatchTraces 呼び出しあたりの最大スパン数 25,000
ListTraces 呼び出しあたりの最大トレース数 1,000(ROOTSPAN ビューと MINIMAL ビューの場合)
100(COMPLETE ビューの場合)

スパンに関する上限

スパンに関する上限
スパン名の最大文字数 128 バイト
スパンあたりの最大ラベルまたは属性数 32
ラベルまたは属性のキーの最大サイズ 128 バイト
ラベルまたは属性値の最大サイズ 256 バイト
スパンあたりの最大イベント数 128
取り込まれるスパンの過去の最大タイムスタンプ 14 日
取り込まれるスパンの将来の最大タイムスタンプ 3 日
スパン タイムスタンプに対するイベントの過去の最大タイムスタンプ 365 日

Cloud Trace API v2 の batchWrite を使用するときは、attributes オブジェクトを作成して Span オブジェクトにアタッチすることにより、スパンに注釈を付けることができます。同様に、Cloud Trace API v1 の patchTraces メソッドを使用するときは、labels オブジェクトを作成してTraceSpan オブジェクトにアタッチすることにより、スパンに注釈をつけることができます。

トレースに関する上限

トレースに関する上限
トレースあたりの最大スパン数 1,000
最大トレースサイズ 50 MB

トレースの保持期間

カテゴリ 保持期間
Cloud Trace により保存されるスパンデータ 30 日
分析レポート 30 日

割り当てを管理する

このセクションでは、割り当ての変更をリクエストする方法と、割り当て使用量のモニタリング方法について説明します。

Cloud Trace API の割り当て変更のリクエスト

Google Cloud コンソールを使用して、Cloud Trace API の上限の引き上げまたは引き下げをリクエストできます。

  1. Google Cloud コンソールの [割り当て] ページで、チェックボックスを使用して Cloud Trace API を選択し、割り当てを編集をクリックします。

    エラー Edit is not allowed for this quota が発生した場合は、サポートに連絡して割り当ての変更をリクエストします。また、チェックボックスをクリックするために、Google Cloud プロジェクトで課金を有効にする必要があります。

  2. [割り当ての変更] パネルで、サービスを選択してビューを展開し、[新しい上限] フィールドと [リクエストの説明] フィールドに情報を入力します。[次へ] をクリックします。

  3. [連絡先の詳細] パネルでフォームに入力します。

  4. [リクエストを送信] をクリックします。

詳細については、割り当ての表示と管理をご覧ください。

割り当て使用量をモニタリングする

割り当てが不足していないこと、アプリのパフォーマンスを観測できていることを確認するには、更新をバッチ処理して割り当て使用量をモニタリングしてください。たとえば、使用量がしきい値を超えた場合に通知するアラート ポリシーを作成します。API リクエストとそのレスポンスをモニタリングする方法について詳しくは、API 使用状況のモニタリングをご覧ください。

  • Cloud Trace API と 1 日あたりのスパン取り込み割り当てを表示するには、割り当ての表示と管理をご覧ください。

  • API 割り当てユニットと 1 日あたりのスパン取り込み割り当てユニットを削減する方法については、使用量の上限をご覧ください。

  • API 割り当てユニットや 1 日あたりのスパン取り込み割り当ての引き上げをリクエストするには、割り当ての増加をリクエストするをご覧ください。

  • Trace API 割り当てやレート トレース スパン取り込み量をモニタリングするアラート ポリシーの作成について、詳しくは割り当て超過アラートの作成をご覧ください。