このページでは、Anthos Service Mesh のドキュメントで使用されている用語の簡単な定義と詳細情報へのリンクをまとめています。
C
- コントロール プレーン
コントロール プレーンは、メッシュまたはメッシュのサブセットを構成する一連のシステム サービスで、内部のワークロード インスタンス間の通信を管理します。Anthos Service Mesh 1.9 以降には、次の 2 つのコントロール プレーンが用意されています。
Google 管理のコントロール プレーン(プレビュー版): Google が信頼性、アップグレード、スケーリング、セキュリティに対応しますが、構成に必要なものはフルマネージド Google Cloud サービスのみです。
クラスタ内コントロール プレーン: クラスタにインストールされる istiod です。これは Google がサポートするディストリビューションです。
istiod
を使用して Anthos Service Mesh をインストールする場合は、セキュリティとスケーリングのアップグレードと構成はユーザーの責任となります。
コントロール プレーンは構成をサイドカー プロキシに配信しますが、コントロール プレーンはメッシュ内のワークロードのトラフィックを直接処理しません。
D
- データプレーン
- データプレーンは、ワークロード インスタンス間の通信を直接制御するメッシュの一部です。Anthos Service Mesh のデータプレーンは、サイドカーとしてデプロイされたプロキシを使用して、メッシュ サービスが送受信するすべての TCP トラフィックを仲介および制御します。
F
- フリート
- フリート(旧称 environ)を使用してクラスタを整理すると、複数クラスタの管理が容易になります。フリートにクラスタを登録すると、ID、名前空間、サービスに関して「同一性」というコンセプトを導入して、マルチクラスタ メッシュの管理を簡素化できます。複数のプロジェクトにクラスタがある場合は、クラスタが属しているプロジェクトではなく、フリートのホスト プロジェクトにクラスタを登録する必要があります。
I
istiod
- Istiod は、コントロール プレーン サービスを提供する統合されたモノリシック バイナリです。Anthos Service Mesh 1.5 より前では、コントロール プレーン サービスは Pilot、Citadel、Mixer、Galley という個別のコンポーネントで提供されていました。
M
- 相互 TLS
- Anthos Service Mesh では、ピア認証と暗号化に相互 TLS(mTLS)を使用します。mTLS により、ワークロードは互いの ID を検証し、相互に認証を行うことができます。
N
- ネットワーク
- Anthos Service Mesh では、一般的な接続に基づいて、簡素化されたネットワーク定義を使用しています。ワークロード インスタンスは、ゲートウェイなしで直接通信できる場合は同じネットワーク上に存在します。
P
- プライマリ クラスタ
- プライマリ クラスタは、コントロール プレーンを含むクラスタです。1 つのメッシュで複数のプライマリ クラスタを使用することで、高可用性の実現やレイテンシの短縮が可能です。Istio 1.7 ドキュメントでは、マルチプライマリ デプロイはレプリケートされたコントロール プレーンと呼ばれます。
R
- リモート クラスタ
- リモート クラスタは、クラスタの外部に存在するコントロール プレーンに接続するクラスタです。リモート クラスタは、プライマリ クラスタで実行されているコントロール プレーンまたは外部コントロール プレーンに接続できます。
- リビジョン
- リビジョンは、アプリケーション コードのバージョンと構成のその時間のスナップショットを表します。Anthos Service Mesh をインストールまたはアップグレードすると、バージョンを識別するリビジョン ラベルが
istiod
に追加されます。自動サイドカー インジェクションを有効にするには、名前空間にリビジョン ラベルを追加して Pod を再起動します。リビジョン ラベルを使用して、名前空間内の Pod を特定のistiod
リビジョンに関連付けると、問題が発生した場合に、安全に新しいコントロール プレーンにアップグレードして、元のリビジョンにロールバックできます。
S
- サービス メッシュ
- サービス メッシュ(または単にメッシュ)は、管理され、監視可能で安全な通信をワークロード インスタンス間で可能にするインフラストラクチャ レイヤです。
- サイドカー
- ワークロードとともにユーティリティまたはヘルパーを実行するためのパターン。Kubernetes の場合、サイドカーは Pod のワークロード コンテナとともに実行されます。サービス メッシュに関する文脈ではプロキシの意味で使用されます。
W
- ワークロード
- ワークロードとは、プラットフォームで実行されるバッチジョブやデーモンなど、コンテナ化されたアプリケーション、サービス、その他のプログラムのことです。このプラットフォームは、Kubernetes クラスタ、仮想マシン、または Google Distributed Cloud Virtual for Bare Metal などの他の環境です。ワークロードには名前、名前空間、一意の ID があります。Kubernetes では、ワークロードは通常 Deployment に対応しますが、他の種類のワークロード(StatefulSet など)もあります。