Kf アプリは、クラスタ内の専用ノードにデプロイできます。アプリ Pod が存在するノードでよりきめ細かい管理が必要な場合、この機能が必要になります。たとえば、異なるアプリ間で同じクラスタを共有しながら特定のアプリで専用ノードが必要な場合、特定の組織(Kf Space)に専用ノードが必要な場合、Windows などの特定のオペレーティング システムをターゲットにする場合、頻繁に通信を行う 2 つの異なるサービスの Pod を共存させる場合、などが考えられます。
コンピューティングの分離を実現するため、Kf は Kubernetes nodeSelector を使用します。この機能を使用するには、まず、アプリ Pod を配置するノードまたはノードプールにラベルを追加し、同じ条件ラベルを Kf Space に追加します。この Space にインストールされているすべてのアプリが、一致するラベルを持つノードに配置されます。
Kf クラスタでの nodeSelector の構成
デフォルトでは、コンピューティングの分離は無効になっています。次の手順でラベルと nodeSelector を構成します。
アプリケーション Pod を配置するノードにラベル(
distype=ssd
)を追加します。kubectl label nodes nodeid disktype=ssd
Kf Space に同じラベルを追加します。この Space にデプロイされているすべてのアプリが、該当するノードに配置されます。
kf configure-space set-nodeselector space-name disktype ssd
複数のラベルを追加するには、同じコマンドを繰り返し実行します。
ラベルが構成されていることを確認します。
kf configure-space get-nodeselector space-name
Space からラベルを削除します。
kf configure-space unset-nodeselector space-name disktype
kf Stack の nodeSelector のオーバーライド
アプリのビルドやパッケージ化にどの Stack(ビルドパック)を使用しているのかによって、Kf アプリのデプロイ先を限定できます。たとえば、spaceStacksV2
でビルドされたアプリケーションを Linux カーネル 4.4.1 のノードに配置できます。Stack の nodeSelector
値は、Space で構成された値をオーバーライドします。
Stack に nodeSelector
を構成するには:
Kf クラスタの
config-defaults
を編集して、ラベルを追加します。$ kubectl -n kf edit configmaps config-defaults
nodeSelector
を Stack の定義に追加します。..... ..... spaceStacksV2: | - name: cflinuxfs3 image: cloudfoundry/cflinuxfs3 nodeSelector: OS_KERNEL: LINUX_4.4.1 ..... .....