このトピックでは、VM の移行中に発生する可能性のあるエラーについて説明します。
移行中に VM をアップグレードする場合のトラブルシューティング
アップグレードに必要な空き容量が不足している
アップグレード プロセスでは、既存の Windows 環境をバックアップするため、ブートディスクに十分な空き領域が必要です。このため、アップグレードを行う場合は、アップグレードをサポートするブートディスク容量が必要です。
空き容量が不足している場合は、次のようなエラー メッセージが表示されます。
There is not enough free space on partition (C:). A total of {space minimum} megabytes (MB) of free disk space is required. Try Disk Cleanup, or moving files to an external location such as a CD, DVD, or external hard drive, and then restart the installation.
移行中に VM をアップグレードする方法については、Windows Server VM のアップグレードをご覧ください。
VM の移行中に発生した問題のトラブルシューティング
ストレージへの接続中に発生するエラー
クラウド内実行または完全な移行を開始すると、Migrate for Compute Engine は処理を続行する前にバックエンドがすべてのボリュームに正常に接続していることを確認します。
すべてのボリュームが接続されるのを待機しているときにタイムアウトになった場合、確認タスクが失敗し、次のエラー メッセージが表示されます。
Failed to attach virtual machine disks
VMware がエラーコードを返すと、次のようにエラー メッセージにコードが追加されます。
Failed to connect volume {volume index} of VM {VM name}: {vSphere error}
Migrate for Compute Engine Backend コンポーネントで VM ストレージが認識されていることを確認します。たとえば、ネットワーク ファイアウォール ルールでアクセスが許可されていることを確認します。
Linux VM の起動中に発生するエラー
Compute Engine で、移行する Linux VM を起動すると、Migrate for Compute Engine は VM を Compute Engine 環境に適合させるためコードを実行します。このソフトウェアで Linux prep パッケージをインストールしなかった場合、次のエラーが表示されることがあります。
パッケージがインストールされていない状態で Compute Engine で VM を起動すると、次のエラーが発生します。
Migrate RPM package is not installed on {VM name}
パッケージのインストールを確認する前に起動が失敗した場合、VM の起動は失敗し、次のエラーが発生します。
Please make sure that Migrate RPM package is installed on {VM name}
パッケージをインストールして問題を解決します。
Windows VM の起動中に発生するエラー
Compute Engine で、移行する Windows VM を起動すると、Migrate for Compute Engine は VM を Compute Engine 環境に適合させるためコードを実行します。この処理が失敗すると、次のエラーが発生することがあります。
高可用性サポートをインストールできなかった場合、ランブックの設定で
feature-flags:migrate-storage-ha
をFALSE
に設定するか、オフライン移行を使用することで、このエラーを無視できます。"Operation system adaptation process failed to install packages required for storage high availability. This can be overridden by setting migrate-storage-ha to FALSE, or by running Offline Migration."
移行している VM OS がサポート対象の Windows の場合、このバージョンがサポート対象 OS のリストに含まれていることを確認します。
"Operating system adaptation process discovered an unsupported Windows version (Winver={version}). Please refer to Migrate for Compute Engine documentation for supported O/S list."
VM の適合に必要な空き容量がない場合は、ブートデバイスに必要な容量があることを確認します。
"Not enough disk space on boot drive. The operating systems adaptation process requires at least {minimal_size_gb} GB of free space on boot device."
特定のファイアウォールやウイルス対策ソフトウェアを使用すると、iSCSI トラフィックがブロックされ、Windows VM をクラウドに移行できない場合があります。
- 回避策: 移行中は該当するサービスを無効にし、切断後に Migrate for Compute Engine を再インストールします。
vCenter SSL 証明書のトラブルシューティング
vCenter SSL 証明書は、定期的な証明書の更新サイクルで変更される場合があります。証明書が変更されると、Migrate to VMs は、vCenter SSL 証明書が信頼されていないというエラーが表示されます。
この場合は、次の操作を行います。
Migrate for Compute Engine Manager にログインします。
ホームページで [System Settings] をクリックします。
[vCenter Environment] タブを選択します。
vCenter 環境の登録を解除します。新しい証明書を受け入れるように求められます。
登録解除が完了したら、vCenter を再登録します。
変更の反映には数分かかることがあります。