ESPv2 を使用した GKE 用 Endpoints のスタートガイド


このチュートリアルでは、Google Kubernetes Engine(GKE)上の Extensible Service Proxy V2(ESPv2)を使用して、単純な gRPC サービスの例をデプロイする方法について説明します。このチュートリアルでは、bookstore-grpc サンプルの Python 版を使用しています。他の言語の gRPC サンプルについては、次のステップ セクションをご覧ください。

このチュートリアルでは、事前にビルドされたサンプルコードと ESPv2 のコンテナ イメージを使用します。これらは、Artifact Registry に保存されています。コンテナをまだよく理解していない場合は、次の情報をご覧ください。

Cloud Endpoints の概要については、Endpoints についてEndpoints アーキテクチャをご覧ください。

目標

タスクの概要を示す次のリストを参照しながら、チュートリアルを実施してください。API にリクエストを送信するには、すべてのタスクを行う必要があります。

  1. Google Cloud プロジェクトをセットアップして、必要なソフトウェアをダウンロードします。始める前にをご覧ください。
  2. bookstore-grpc サンプルからファイルをコピーして構成します。Endpoints を構成するをご覧ください。
  3. Endpoints 構成をデプロイして Endpoints サービスを作成します。Endpoints 構成をデプロイするをご覧ください。
  4. API を提供するバックエンドを作成し、API をデプロイします。API バックエンドをデプロイするをご覧ください。
  5. サービスの外部 IP アドレスを取得します。サービスの外部 IP アドレスを取得するをご覧ください。
  6. API にリクエストを送信します。API にリクエストを送信するをご覧ください。
  7. Google Cloud アカウントへの課金が発生しないようにします。クリーンアップをご覧ください。

費用

このドキュメントでは、Google Cloud の次の課金対象のコンポーネントを使用します。

料金計算ツールを使うと、予想使用量に基づいて費用の見積もりを生成できます。 新しい Google Cloud ユーザーは無料トライアルをご利用いただける場合があります。

このドキュメントに記載されているタスクの完了後、作成したリソースを削除すると、それ以上の請求は発生しません。詳細については、クリーンアップをご覧ください。

始める前に

  1. Sign in to your Google Cloud account. If you're new to Google Cloud, create an account to evaluate how our products perform in real-world scenarios. New customers also get $300 in free credits to run, test, and deploy workloads.
  2. In the Google Cloud console, on the project selector page, select or create a Google Cloud project.

    Go to project selector

  3. Make sure that billing is enabled for your Google Cloud project.

  4. In the Google Cloud console, on the project selector page, select or create a Google Cloud project.

    Go to project selector

  5. Make sure that billing is enabled for your Google Cloud project.

  6. 後で必要になるので、Google Cloud プロジェクト ID はメモしておいてください。
  7. Google Cloud CLI をインストールして初期化します
  8. gcloud CLI を更新し、Endpoints コンポーネントをインストールします。
    gcloud components update
  9. Google Cloud CLI(gcloud)が、Google Cloud にある対象のデータとサービスへのアクセスが許可されていることを確認します。
    gcloud auth login
    新しいブラウザタブが開き、アカウントの選択を要求するプロンプトが表示されます。
  10. デフォルト プロジェクトを実際のプロジェクト ID に設定します。
    gcloud config set project YOUR_PROJECT_ID

    YOUR_PROJECT_ID を実際のプロジェクト ID に置き換えます。

    他にも Google Cloud プロジェクトがあり、gcloud を使用してそのプロジェクトを管理する場合は、gcloud CLI 構成の管理をご覧ください。

  11. kubectl のインストール:
    gcloud components install kubectl
  12. アプリケーションのデフォルト認証情報用に使用する新しいユーザー認証情報を取得します。ユーザー認証情報は kubectl を承認するために必要です。
    gcloud auth application-default login
    表示された新しいブラウザタブで、アカウントを選択します。
  13. gRPC Python クイックスタートの手順に従い、gRPC と gRPC ツールをインストールします。

Endpoints を構成する

bookstore-grpc サンプルには、ローカルにコピーして構成する必要のあるファイルが含まれています。

  1. サービスの .proto ファイルから、自己完結型 protobuf 記述子ファイルを作成します。
    1. サンプル リポジトリから、bookstore.proto のコピーを保存します。このファイルは Bookstore サービスの API を定義します。
    2. 次のコマンドでディレクトリを作成します。mkdir generated_pb2
    3. protoc プロトコル バッファ コンパイラを使用して、記述子ファイル api_descriptor.pb を作成します。bookstore.proto を保存したディレクトリで次のコマンドを実行します。
      python -m grpc_tools.protoc \
          --include_imports \
          --include_source_info \
          --proto_path=. \
          --descriptor_set_out=api_descriptor.pb \
          --python_out=generated_pb2 \
          --grpc_python_out=generated_pb2 \
          bookstore.proto

      上記のコマンドでは、--proto_path が現在の作業ディレクトリに設定されています。gRPC ビルド環境で、.proto 入力ファイルに別のディレクトリを使用する場合は、bookstore.proto を保存したディレクトリをコンパイラが検索するように --proto_path を変更します。

  2. gRPC API 構成 YAML ファイルを作成します。
    1. api_config.yaml ファイルのコピーを保存します。このファイルは、Bookstore サービスの gRPC API 構成を定義します。
    2. api_config.yaml ファイルの MY_PROJECT_ID は、実際の Google Cloud プロジェクト ID で置き換えます。次に例を示します。
      #
      # Name of the service configuration.
      #
      name: bookstore.endpoints.example-project-12345.cloud.goog
      

      このファイルの apis.name フィールド値は、.proto ファイルの完全修飾 API 名と完全に一致させる必要があります。一致しなければ、デプロイは機能しません。Bookstore サービスは、パッケージ endpoints.examples.bookstore 内の bookstore.proto で定義されています。この完全修飾 API 名は、api_config.yaml ファイルと同じように endpoints.examples.bookstore.Bookstore になります。

      apis:
        - name: endpoints.examples.bookstore.Bookstore

詳細については、Endpoints を構成するをご覧ください。

Endpoints 構成をデプロイする

Endpoints の構成をデプロイするには、gcloud endpoints services deploy コマンドを使用します。このコマンドを実行すると、Service Management を使用してマネージド サービスが作成されます。

  1. api_descriptor.pb ファイルと api_config.yaml ファイルがあるディレクトリにいることを確認します。
  2. gcloud コマンドライン ツールが現在使用しているデフォルト プロジェクトが、エンドポイント構成をデプロイする Google Cloud プロジェクトであることを確認します。それには、次のコマンドを使用して返されるプロジェクト ID を確認してください。これは、間違ったプロジェクト内にサービスが作成されないようにするためです。
    gcloud config list project
    

    デフォルト プロジェクトを変更する必要がある場合は、次のコマンドを実行します。

    gcloud config set project YOUR_PROJECT_ID
    
  3. Google Cloud CLI を使用して、proto descriptor ファイルと構成ファイルをデプロイします。
    gcloud endpoints services deploy api_descriptor.pb api_config.yaml
    

    サービスが作成され構成されるに従い、ターミナルには Service Management からの情報が出力されます。デプロイが完了すると、次のようなメッセージが表示されます。

    Service Configuration [CONFIG_ID] uploaded for service [bookstore.endpoints.example-project.cloud.goog]

    CONFIG_ID は、デプロイによって作成される一意の Endpoints サービス構成 ID です。例:

    Service Configuration [2017-02-13r0] uploaded for service [bookstore.endpoints.example-project.cloud.goog]
    

    上記の例では、2017-02-13r0 はサービス構成 ID で、bookstore.endpoints.example-project.cloud.goog はサービス名です。サービス構成 ID は、日付スタンプとそれに続くリビジョン番号で構成されます。Endpoints の構成を同じ日に再デプロイすると、サービス構成 ID のリビジョン番号が増分されます。

必要なサービスの確認

Endpoints と ESP を使用するには、少なくとも次の Google サービスの有効化が必要です。
名前 タイトル
servicemanagement.googleapis.com Service Management API
servicecontrol.googleapis.com Service Control API

ほとんどの場合、gcloud endpoints services deploy コマンドによってこれらの必須サービスが有効化されます。ただし、以下の状況では、gcloud コマンドは正常に完了しますが、必須サービスが有効になりません。

  • Terraform などのサードパーティのアプリケーションを使用していて、上記のサービスを含めていない場合。

  • 上記のサービスが明示的に無効にされている既存の Google Cloud プロジェクトに Endpoints 構成をデプロイした場合。

必要なサービスが有効になっていることを確認するには、次のコマンドを実行します。

gcloud services list

必要なサービスが表示されない場合は、次のコマンドを使用してサービスを有効にします。

gcloud services enable servicemanagement.googleapis.com
gcloud services enable servicecontrol.googleapis.com

Endpoints サービスも有効にします。

gcloud services enable ENDPOINTS_SERVICE_NAME

ENDPOINTS_SERVICE_NAME を確認するには、次のいずれかを行います。

  • Endpoints 構成をデプロイ後、Cloud コンソールの [Endpoints] ページに移動します。[サービス名] 列に、考えられる ENDPOINTS_SERVICE_NAME のリストが表示されます。

  • OpenAPI の場合、ENDPOINTS_SERVICE_NAME は OpenAPI 仕様の host フィールドで指定したものです。gRPC の場合、ENDPOINTS_SERVICE_NAME は gRPC Endpoints 構成の name フィールドで指定したものです。

gcloud コマンドの詳細については、gcloud サービスをご覧ください。

エラー メッセージが表示された場合は、Endpoints 構成のデプロイのトラブルシューティングをご覧ください。

詳しくは、Endpoints 構成をデプロイするをご覧ください。

API バックエンドをデプロイする

ここまでの手順でサービス構成を Service Management にデプロイしましたが、API バックエンドを処理するコードはまだデプロイしていません。ここでは、API バックエンドをホストする GKE クラスタを作成して API をデプロイする手順を説明します。

コンテナ クラスタの作成

コンテナ ネイティブのロード バランシングを使用するためには、クラスタに IP エイリアスが必要です。この例では、IP エイリアスを持つコンテナ クラスタを作成します。

gcloud container clusters create espv2-demo-cluster \
    --enable-ip-alias \
    --create-subnetwork="" \
    --network=default \
    --zone=us-central1-a

上記のコマンドにより、ゾーン us-central1-a で自動プロビジョニングされるサブネットワークを持つクラスタ espv2-demo-cluster が作成されます。

コンテナ クラスタに対する kubectl の認証

kubectl を使用してクラスタ リソースを作成し、管理するには、クラスタの認証情報を取得して kubectl で使用可能にする必要があります。この操作を行うには、次のコマンドを実行します。NAME は新しいクラスタ名、ZONE はクラスタゾーンで置き換えます。

gcloud container clusters get-credentials NAME --zone ZONE

必要な権限を確認する

ESP と ESPv2 は、IAM を使用して、呼び出し元の ID が、使用されている IAM リソースにアクセスするための十分な権限を持っているかどうかを確認する Google サービスを呼び出します。呼び出し元の ID は、ESP と ESPv2 をデプロイする、接続されたサービス アカウントです。

接続されたサービス アカウントは、GKE Pod にデプロイされると、ノードのサービス アカウントです。通常、それは、Compute Engine のデフォルト サービス アカウントです。この権限の推奨事項に従って、適切なノードのサービス アカウントを選択してください。

Workload Identity を使用する場合、ノードのサービス アカウントとは別のサービス アカウントを使用して Google サービスと通信できます。Pod 用の Kubernetes サービス アカウントを作成して ESP と ESPv2 を実行し、Google サービス アカウントを作成して Kubernetes サービス アカウントを Google サービス アカウントに関連付けることができます。

この手順に沿って、Kubernetes サービス アカウントを Google サービス アカウントに関連付けます。この Google サービス アカウントは、接続されているサービス アカウントです。

接続されたサービス アカウントがプロジェクトの Compute Engine のデフォルト サービス アカウントで、エンドポイント サービス構成が同じプロジェクトにデプロイされている場合、サービス アカウントには、IAM リソースにアクセスするための十分な権限があるため、続く IAM ロールの設定手順はスキップできます。これに該当しない場合は、次の IAM ロールを、接続されたサービス アカウントに追加する必要があります。

必要な IAM ロールを追加する

このセクションでは、ESP と ESPv2 で使用される IAM リソースと、これらのリソースにアクセスするために接続されたサービス アカウントに必要な IAM ロールについて説明します。

エンドポイント サービスの構成

ESP と ESPv2 は、エンドポイント サービス構成を使用する Service Control を呼び出します。エンドポイント サービスの構成は IAM リソースであり、ESP と ESPv2 にはサービス コントローラ ロールが必要です。

IAM ロールは、プロジェクトではなく、エンドポイント サービスの構成に対するものです。1 つのプロジェクトには、複数のエンドポイント サービス構成が存在する場合があります。

次の gcloud コマンドを使用して、エンドポイント サービス構成の接続されたサービス アカウントにロールを追加します。

gcloud endpoints services add-iam-policy-binding SERVICE_NAME \
  --member serviceAccount:SERVICE_ACCOUNT_NAME@DEPLOY_PROJECT_ID.iam.gserviceaccount.com \
  --role roles/servicemanagement.serviceController

ここで、
* SERVICE_NAME は、エンドポイント サービス名です。
* SERVICE_ACCOUNT_NAME@DEPLOY_PROJECT_ID.iam.gserviceaccount.com は、接続されたサービス アカウントです。

Cloud Trace

ESP と ESPv2 は Cloud Trace サービスを呼び出して、Trace をプロジェクトにエクスポートします。このプロジェクトはトレース プロジェクトと呼ばれます。ESP では、トレース プロジェクトと、エンドポイント サービス構成を有するプロジェクトは同じです。ESPv2 では、トレース プロジェクトはフラグ --tracing_project_id で指定できます。デフォルトはデプロイ プロジェクトです。

ESP と ESPv2 では、Cloud Trace を有効にするために、Cloud Trace エージェント ロールが必要です。

次の gcloud コマンドを使用して、接続されたサービス アカウントにロールを追加します。

gcloud projects add-iam-policy-binding TRACING_PROJECT_ID \
  --member serviceAccount:SERVICE_ACCOUNT_NAME@DEPLOY_PROJECT_ID.iam.gserviceaccount.com \
  --role roles/cloudtrace.agent

ここで、
* TRACING_PROJECT_ID は、トレース プロジェクト ID です。
* SERVICE_ACCOUNT_NAME@DEPLOY_PROJECT_ID.iam.gserviceaccount.comは、接続されたサービス アカウントです。詳細については、ロールと権限についてをご覧ください。

SSL 鍵と証明書を構成する

コンテナ ネイティブのロード バランシングでは、TLS で暗号化する必要がある HTTP2 LB を使用します。そのため、GKE Ingress と ESPv2 に TLS 証明書をデプロイする必要があります。独自の証明書を使用することも、自己署名証明書を使用することもできます。

  1. openssl を使用して自己署名証明書と鍵を作成します。「共通名(CN)」の入力を求められたら、必ず同じ FQDN bookstore.endpoints.MY_PROJECT_ID.cloud.goog を入力してください。この名前は、クライアントがサーバー証明書を確認するために使用します。

    openssl req -x509 -nodes -days 365 -newkey rsa:2048 \
    -keyout ./server.key -out ./server.crt
  2. SSL 鍵と証明書を使用して Kubernetes secret を作成します。Secret は GKE Ingress と ESPv2 の両方に渡されるため、証明書は server.crttls.crt の 2 か所にコピーされることに注意してください。GKE Ingress は証明書パス tls.crt を探し、ESPv2 が証明書パス server.crt を探します。

    kubectl create secret generic esp-ssl \
    --from-file=server.crt=./server.crt --from-file=server.key=./server.key \
    --from-file=tls.crt=./server.crt --from-file=tls.key=./server.key

サンプル API と ESPv2 のクラスタへのデプロイ

gRPC サンプル サービスをクラスタにデプロイし、クライアントで使用可能にするには:

  1. このリポジトリgit clone して開き、grpc-bookstore.yaml デプロイ マニフェスト ファイルを編集します。
  2. SERVICE_NAME は、Ingress コンテナと ESPv2 コンテナの Endpoints サービスの名前に置き換えます。これは、api_config.yaml ファイルの name フィールドで構成した名前と同じです。
    # Copyright 2016 Google Inc.
    #
    # Licensed under the Apache License, Version 2.0 (the "License");
    # you may not use this file except in compliance with the License.
    # You may obtain a copy of the License at
    #
    #     http://www.apache.org/licenses/LICENSE-2.0
    #
    # Unless required by applicable law or agreed to in writing, software
    # distributed under the License is distributed on an "AS IS" BASIS,
    # WITHOUT WARRANTIES OR CONDITIONS OF ANY KIND, either express or implied.
    # See the License for the specific language governing permissions and
    # limitations under the License
    
    # Use this file to deploy the container for the grpc-bookstore sample
    # and the container for the Extensible Service Proxy (ESP) to
    # Google Kubernetes Engine (GKE).
    
    apiVersion: networking.k8s.io/v1beta1
    kind: Ingress
    metadata:
      name: esp-grpc-bookstore
      annotations:
        kubernetes.io/ingress.class: "gce"
        kubernetes.io/ingress.allow-http: "false"
    spec:
      tls:
      - hosts:
        - SERVICE_NAME
        secretName: esp-ssl
      backend:
        serviceName: esp-grpc-bookstore
        servicePort: 443
    ---
    apiVersion: cloud.google.com/v1
    kind: BackendConfig
    metadata:
      name: esp-grpc-bookstore
    spec:
      healthCheck:
        type: HTTP2
        requestPath: /healthz
        port: 9000
    ---
    apiVersion: v1
    kind: Service
    metadata:
      name: esp-grpc-bookstore
      annotations:
        service.alpha.kubernetes.io/app-protocols: '{"esp-grpc-bookstore":"HTTP2"}'
        cloud.google.com/neg: '{"ingress": true, "exposed_ports": {"443":{}}}'
        cloud.google.com/backend-config: '{"default": "esp-grpc-bookstore"}'
    spec:
      ports:
      # Port that accepts gRPC and JSON/HTTP2 requests over TLS.
      - port: 443
        targetPort: 9000
        protocol: TCP
        name: esp-grpc-bookstore
      selector:
        app: esp-grpc-bookstore
      type: ClusterIP
    ---
    apiVersion: apps/v1
    kind: Deployment
    metadata:
      name: esp-grpc-bookstore
    spec:
      replicas: 1
      selector:
        matchLabels:
          app: esp-grpc-bookstore
      template:
        metadata:
          labels:
            app: esp-grpc-bookstore
        spec:
          volumes:
          - name: esp-ssl
            secret:
              secretName: esp-ssl
          containers:
          - name: esp
            image: gcr.io/endpoints-release/endpoints-runtime:2
            args: [
              "--listener_port=9000",
              "--service=SERVICE_NAME",
              "--rollout_strategy=managed",
              "--backend=grpc://127.0.0.1:8000",
              "--healthz=/healthz",
              "--ssl_server_cert_path=/etc/esp/ssl",
            ]
            ports:
              - containerPort: 9000
            volumeMounts:
            - mountPath: /etc/esp/ssl
              name:  esp-ssl
              readOnly: true
          - name: bookstore
            image: gcr.io/endpointsv2/python-grpc-bookstore-server:1
            ports:
              - containerPort: 8000
    

    --rollout_strategy=managed オプションを指定すると、デプロイ済みの最新のサービス構成を使用するように ESPv2 が構成されます。このオプションを指定すると、新しいサービス構成をデプロイしてから 1 分以内に ESPv2 が変更を検出し、自動的に使用します。ESPv2 が特定の構成 ID でなく、このオプションを使用するようにしてください。ESPv2 引数の詳細については、ESPv2 スタートアップ オプションをご覧ください。

    例:

        spec:
          containers:
          - name: esp
            image: gcr.io/endpoints-release/endpoints-runtime:2
            args: [
              "--listener_port=9000",
              "--service=bookstore.endpoints.example-project-12345.cloud.goog",
              "--rollout_strategy=managed",
              "--backend=grpc://127.0.0.1:8000"
            ]
  3. サービスを起動します。
    kubectl create -f grpc-bookstore.yaml
    

エラー メッセージが表示された場合は、GKE での Endpoints のトラブルシューティングをご覧ください。

サービスの外部 IP アドレスを取得する

サンプル API にリクエストを送信するには、サービスの外部 IP アドレスが必要です。コンテナでサービスを開始してから外部 IP アドレスを確認できるまで数分かかる場合があります。

  1. 外部 IP アドレスを表示します。

    kubectl get ingress

  2. EXTERNAL-IP の値をメモしておき、SERVER_IP 環境変数に保存します。この外部 IP アドレスは、リクエストをサンプル API に送信するために使用されます。

    export SERVER_IP=YOUR_EXTERNAL_IP
    

API にリクエストを送信する

サンプル API にリクエストを送信するには、Python で作成された gRPC クライアントを使用できます。

  1. gRPC クライアント コードがホストされる git リポジトリのクローンを作成します。

    git clone https://github.com/GoogleCloudPlatform/python-docs-samples.git
       

  2. 作業ディレクトリに移動します。

    cd python-docs-samples/endpoints/bookstore-grpc/
      

  3. 依存関係をインストールします。

    pip install virtualenv
    virtualenv env
    source env/bin/activate
    python -m pip install -r requirements.txt

  4. 自己署名証明書のルート CA を作成します

    openssl x509 -in server.crt -out client.pem -outform PEM
      

  5. サンプル API にリクエストを送信します。

    python bookstore_client.py --host SERVER_IP --port 443 \
    --servername bookstore.endpoints.MY_PROJECT_ID.cloud.goog --use_tls true --ca_path=client.pem
    

正常なレスポンスが返されない場合は、レスポンス エラーのトラブルシューティングをご覧ください。

これで Endpoints の API のデプロイとテストが完了しました。

クリーンアップ

このチュートリアルで使用したリソースについて、Google Cloud アカウントに課金されないようにするには、リソースを含むプロジェクトを削除するか、プロジェクトを維持して個々のリソースを削除します。

  1. API を削除します。

    gcloud endpoints services delete SERVICE_NAME
    

    SERVICE_NAME は、API の名前に置き換えます。

  2. GKE クラスタを削除します。

    gcloud container clusters delete NAME --zone ZONE
    

次のステップ