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リテール

OK Google, 小売業界の将来の姿を見せて

2021年8月11日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2021 年 7 月 27 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

本日 Google は、大手の小売企業とブランドによる業務のデジタル トランスフォーメーションをサポートするデジタル イベント Retail & Consumer Goods Summit を開催します。これは私にとって個人的にとても大事なイベントです。顧客に重点を置き、テクノロジーを活用してエクスペリエンスを向上させようとしている企業にとって、素晴らしい機会となるものだからです。

このイベントには、小売企業とブランドが顧客中心のビジネスに変化し、デジタル時代に対応して業務を変革するために役立つブレイクアウト セッションがあります。私が特に気になっているセッションは次の 3 つです。

私自身は、販売業界向けのスポットライト セッションに登壇し、小売業界の現状と Google の業界へのアプローチについてお話しする予定です。その後、IKEA Retail(Indga Group)エンジニアリング - Edge 担当責任者 Albert Bertilsson 氏と、Lowe's テクノロジー、e コマース、マーケティング、マーチャンダイジング担当シニア バイス プレジデント Neelima Sharma 氏と対談します。

このセッションで取り上げるトピックを少しご紹介します。

特に小売業界では、デジタル ファースト ショッピングへの移行によって、実店舗でのブランド エクスペリエンスとデジタルなブランド エクスペリエンスの境がなくなりつつあります。買い物客は店舗を訪れる前に何が購入できるのかを知り、店頭受け取りなどの納品オプションを利用できることを期待しています。店舗受け取り商品や在庫商品に対する関心の推移を追ってみると、この傾向がはっきりと見えてきます。

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こうした現状の中、多くの小売企業は、データの活用によりスマートなビジネスを実現する方法、「検索の放棄」という 3,000 億ドルもの機会損失につながっている問題に対処する方法、新しいカスタマー エクスペリエンスの創出を加速させる方法、あるいは従業員と顧客をより強く結びつける方法について、確かな答えを見出せずにいます。

Google のチームは、お客様とともにこの新たな時代に立ち向かい、成功を収めるにはどうすればよいのかを考えることに時間を費やし、Google の優れた能力を提供できる領域に注力して、世界中の小売業のお客様に貢献し続けています。また、クラウドの統合を介して最善のサービスを提供する方法に集中して取り組みを行っています。

Google の目標は、小売企業が、顧客を中心に置くデータドリブンの企業となり、デジタルとオムニチャネルの収益を増加させ、最新の方式に基づく店舗を作り出し、業務改善を推進するお手伝いをすることです。

こうした戦略上の柱のそれぞれについて、もう少し詳しく見ていきましょう。

顧客を中心に置くデータドリブンの企業になる

現在の顧客は、よく的を絞った、自分や自分のニーズに合わせて調整されたサービスを、欲しいタイミングで受けられることを期待しています。そして、こうしたメリットを得られないエクスペリエンスは受け付けません。データ モデリング、旧式のテクノロジー、サイロ化したシステムのせいで、顧客が期待するレベルにまでカスタマイズされたエクスペリエンスを小売業者が提供できないことが多くあります。

Google Cloud は、お客様の自社データを有効活用して価値を引き出すために、特にカスタマー データ プラットフォーム(CDP)の分野で、世界中の大手小売業者およびエコシステム パートナーと連携しています。これには、Google のビジネス インテリジェンス プラットフォームである Looker などの Google Cloud の統合機能や、組織全体の顧客データを 1 つの情報源から提供するためによく使われる他のプラットフォームが含まれます。また Google は、小売業者が組織内のビジネス インテリジェンスを収集できるようにするために、Looker を介したデータウェアハウスのモダナイズを支援しています。これは消費者データだけでなく、在庫、サプライ チェーン、店舗運営にとっても重要です。

デジタルとオムニチャネルの収益を増やす

Google は世界最大規模の e コマースサイトを支え、ブラック フライデーやサイバー マンデーなどのホリデー イベントを大規模に展開(スケーリング)できるようにしています。スケーリングは非常に重要ですが、オンライン エクスペリエンスの品質を考慮することも重要です。顧客はどのようにして商品を見つけるのでしょうか?シームレスなオンライン エクスペリエンスとオムニチャネル エクスペリエンスを提供するにはどうすればよいでしょうか?

こうした課題を解決するため、Google は、小売業者による消費者とのエンゲージメントを促進する Google の優れたテクノロジーを集約した、商品検索ソリューションを構築しています。たとえば Retail Search を使用すると、小売業者は、Google と同等の品質の検索を自社のデジタル資産で提供できるようになります。この検索機能は、各企業のビジネスニーズに合わせたカスタマイズが可能で、ユーザーの意図やコンテキストに関する Google の高度な理解に基づいて構築されます。

なすべきことは明確です。最近の調査で、小売業者は、米国内だけで毎年 3,000 億ドル以上もの販売機会を検索の放棄によって失っていることが判明しています。こうした損失は、検索で思うような結果が得られなかったために、購入意欲が売り上げに結びつかなかった場合には発生します。

Google は本日、Retail Search を、いっそう多くの小売企業にご利用いただけるようにすることを発表しました。Retail Search の詳細については、営業担当者にお問い合わせください。

最先端の店舗を作り出す

店舗受け取りや近接性に基づく検索などの新しい購入トレンドの台頭を受けて、Google Maps Platform チームは買い物客の在庫の認知度向上に役立つ新たなプロダクトと機能の開発に取り組んでいます。Google は、どの販売チャンネルでも、何が購入可能なのかを買い物客が把握しやすくするお手伝いをしたいと考えています。

Product Locator を利用すると、買い物客は店舗受け取りや配送方法に関する必要な情報に商品ページからアクセスできるようになります。これにより、買い物客が、購入手続きのときだけでなく、購入までの過程の全体を通じて受け取り方法と配送方法を把握できるようになります。

最寄りの店舗の在庫状況がわかるようにすれば、ビジネスの主要な指標を幅広く押し上げることができます。Shopify の最新の調査によると、配送方法で店舗受け取りを選択した買い物客のコンバージョン率は配達を選択した買い物客より 13% 高く、店舗受け取りを選択した買い物客の 45% は店舗受け取り時に追加で商品を購入しています。

以上、買い物客のエクスペリエンスを高めるために Google Maps Platform チームができることの一例を簡単にご紹介しました。

オペレーションの改善

今は、消費者の行動とサプライ チェーンが激しく混乱し揺れ動いています。また、パンデミックの間も、おそらくはそれ以降も、小売りチーム全体がリモートワークを余儀なくされる状況にあります。こうした中で業務を行うのは非常に難しいことです。

Google は、小売企業の協力のもと、人工知能(AI)の活用により、どこからでも顧客の問題を解決できる chat bot や会話型コマースを通じて、消費者のエクスペリエンスを改善する取り組みを行っています。このサービスの詳細については、ブレイクアウト セッション Google との会話型コマースをご覧ください。Albertsons 社の事例を通じて説明しています。

デジタル トランスフォーメーションのニーズがさらに高まる中、Google Cloud は、デジタルとオムニチャネルの収益拡大、データドリブンで顧客重視のエクスペリエンス、オペレーションの改善に対応するソリューションを提供することにより、小売企業が時代を先取りしていけるよう支援しています。クラウド テクノロジーの歴史のどの時代にあっても、Google Cloud は小売企業により優れたソリューションを提供するべく尽力してきました。これから先の未来にあっても、そのことに変わりはありません。

詳しくは小売業者向けソリューションをご覧ください。また、CPG 業界向けのスポットライト セッション(L’Oréal の事例を通じて見る、急激な変化の時代におけるブランドの成長)といった追加のセッションも、Retail & Consumer Goods Summit でご覧ください。

-Google Cloud 小売北米担当マネージング ディレクター Amy Eschliman

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