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費用の管理とガバナンスの維持に役立つ Google Cloud Private Marketplace の一般提供を開始

2024年8月5日
Akshat Khanna

Product Manager, Google Cloud Marketplace

※この投稿は米国時間 2024 年 7 月 30 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

開発者やビジネス ユーザーがより速く、より生産的かつ臨機応変に仕事をするには、多くの場合、特別なアプリケーションやツールを使用する必要があります。同時に、クラウド管理者と IT、財務(FinOps)、調達の管理者が「シャドー IT」を減らすには、使用しているソフトウェアやテクノロジーのガバナンスと管理を維持する必要があります。これには、組織の調達ポリシーや IT セキュリティ ポリシーで定められた費用、セキュリティ、コンプライアンスの範囲内に、使用するテクノロジー ソリューションを収めることも含まれます。これは、Google Cloud のプロジェクトが何百もあるような大企業や、金融サービス、医療、公共部門など、規制の厳しい業界の組織に特に重要となります。

このたび、Google Cloud Private Marketplace の一般提供が開始されたことをお知らせいたします。Google Cloud Marketplace 内にあるこの機能を使用すると、クラウド管理者は自組織に合わせて承認済みプロダクトのコレクションをキュレートできます。Private Marketplace を使用することで、組織はガバナンスを維持しながら費用を管理し、エンドユーザーが承認済みの Google Cloud Marketplace ソリューションのみを調達およびデプロイするよう制限できます。

このブログ投稿では、Private Marketplace の主な機能と、それらがどのように費用、ガバナンス、セキュリティの管理を向上させ、変化する組織構造やニーズに適応すると同時に、エンドユーザーが適切なソリューションを見つけられるようにしているかをご紹介します。

プロダクト レベルでのアクセス制御でコンプライアンスとセキュリティ ポスチャーを強化

Google Cloud Private Marketplace を使用すると、クラウド管理者は信頼できるプロダクトのコレクションを管理およびキュレートできます。組織の IT セキュリティ、プライバシー、調達のポリシーに基づいてプロダクトを監査および承認した管理者は、Google Cloud 環境内のプロジェクトやフォルダでこれらのコレクションを共有できます。また、エンドユーザーはサードパーティの Private Marketplace ソリューションのキュレートされたコレクションしか検索およびデプロイできないため、管理者は使用可能なプロダクトを制御できます。こうした制御により、管理者は Google Cloud Marketplace で承認されたプロダクトのみにアクセスを制限することが可能となります。

これは以下のような場合に役立ちます。

  • FinOps チーム: Private Marketplace を使用してシャドー IT を最小限に抑え、承認済みの Marketplace プロダクトのみをビジネス ユーザーが調達できるようにすることで、費用をより適切に管理する。

  • IT、セキュリティ、コンプライアンス チーム: 開発者やビジネス ユーザーが、社内の IT セキュリティ ポリシーに沿ったプロダクトのみを組織のプロジェクトにデプロイできるようにする。

  • 調達チームと法務チーム: 組織で使用するソフトウェアやソリューションの利用規約がサードパーティ ベンダーとの契約の利用規約を満たすようにする。

制御を維持しながら、エンドユーザーが新しいプロダクトを見つけられるようにする

Private Marketplace を使用すると、組織の開発者やビジネス ユーザーは、プロジェクトでの使用があらかじめ承認されている Google Cloud Marketplace プロダクトをコレクションで確認できるため、プロダクトを見つけやすくなります。

さらに、管理者はプロダクト リクエスト機能を有効にすることで、ガバナンスの制御による生産性や効率性の低下を抑えることができます。これにより、クラウド管理者は、開発者が安全かつセキュアに Marketplace の新しいプロダクトを見つけてリクエストできるようにすることができます。SaaS ソリューションなどが Private Marketplace でまだ承認されていなければ、プロダクト リクエストを行うことで、組織の調達、請求、またはガバナンスの管理者に転送して承認を得ることができます。

管理者は、これらのリクエストを審査し、決定についてリクエスト送信者にメールで通知できます。また、管理者はメモを追加し、リクエストされたプロダクトへのアクセス方法や使用方法について追加のコンテキストや手順を提供することも可能です。

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組織構造とニーズに適応するガバナンス

Google Cloud 環境内のフォルダ構造で複数の事業部や子会社が分かれていたり、親 Google Cloud アカウントに複数の請求先アカウントが関連付けられていたりするなど、組織がどのように設定されているかに関係なく、組織の階層構造や請求先アカウント構造に Private Marketplace を簡単に適応させることができます。

たとえば、Private Marketplace 段階的にロールアウトしたり、Private Marketplace プロダクトのコレクションを特定の組織、プロジェクト、フォルダのリソース階層ノードと共有したりすることが可能となっています。段階的なロールアウト機能により、管理者は、まず開発 / テスト プロジェクトにデプロイしてから本番環境に移行するなど、Private Marketplace を安全かつ段階的にロールアウトできます。そのため、すでに Google Cloud Marketplace のプロダクト リスティングがデプロイされ、使われている場合は特に、本番環境ワークロードの中断を確実に防げます。

さらに、Marketplace ユーザー アクセス制限機能を使用すると、Google Cloud Marketplace へのアクセスを組織内の特定の個人、たとえば、適切な Identity and Access ManagementIAM)権限を持つ調達管理者、プラットフォーム管理者、FinOps スペシャリストのみに制限できます。

まとめると、Google Cloud Marketplace の一部である Private Marketplace は、適切なプロダクトを簡単に見つけられるようにし、開発者とエンドユーザーに柔軟かつ効率的なデプロイ オプションを提供するのに効果的です。管理者、FinOps 担当者、調達担当者は、サードパーティのプロダクトの購入と使用をより適切に管理できるようになります。詳細については、Google Cloud Marketplace のウェブページとドキュメントをご覧ください。

-Google Cloud Marketplace、プロダクト マネージャー Akshat Khanna
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