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ストレージとデータ転送

Google Cloud VMware Engine と Actifio を使用したゼロフットプリントの DR ソリューション

2021年3月22日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2021 年 3 月 10 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

データは現代のビジネスの生命線であり、失うわけにはいかないものです。ダウンタイムやデータ損失はコストもリスクも伴ううえに、エンドユーザーは自分のアプリケーションやデータに 24 時間 365 日アクセスできることを期待しています。そのため、あらゆる組織が、稼働率を確保し、データ損失を最小限に抑え、中断に直面しても生産性を維持する包括的なビジネス継続性(BC)戦略と障害復旧(DR)戦略を必要としています。これは、移動制限やリモートワークによって BC および DR 計画が試されている今日の情勢下では特にそうです。

ただし、従来の障害復旧方法では、DR サイトにアイドル状態の IT インフラストラクチャを予備としてプロビジョニングする必要があるため、多くの場合、コストが高くなります。クラウドでオンデマンド容量を使用すると、DR の経済効率が大幅に向上することが長年約束されてきましたが、この方法を使用できるのは、DR 環境がオンプレミス インフラストラクチャと似ている場合に限られます。必要なのは、プライマリ環境を再現した、災害時やテスト時に使用した容量分のみを支払えばよい、オンデマンドの開始しやすいソリューションです。

この投稿では、サービスとして提供されるフルマネージドの VMware プラットフォームである Google Cloud VMware EngineActifio エンタープライズ データ管理ソフトウェアとともに使用して「ゼロフットプリント」の DR ソリューションを作成する方法について説明します。このサービスは、フルマネージドの VMware Cloud Foundation スタックを提供して、Google Cloud にオンプレミス環境を簡単に複製できるようにします。また、フェイルオーバー / テスト時に使用した分のみを支払うため、総所有コスト(TCO)が削減されます。では、詳しく見ていきましょう。

Google Cloud VMware Engine とは

Google Cloud VMware Engine は Google の自社サービスであり、Google Cloud が完全に所有および運営し、サポートを提供します。そのため、VMware 環境を Google Cloud でネイティブに実行できます。このサービスは、VMware vSphere、vCenter、vSAN、NSX-T、HCX のテクノロジーを含むフルマネージドの VMware Cloud Foundation ハイブリッド クラウド プラットフォームを、すべてパフォーマンスと信頼性の高い Google Cloud インフラストラクチャ上にある専有環境で提供します。このサービスを使用すると、アプリケーションのリファクタリングに伴う費用や複雑さに煩わされることなく、本番環境ワークロードをクラウドにシームレスに移行して、オンプレミス環境でワークロードを一貫して管理できます。さらに、オンデマンドのセルフサービス モデルに移行することで、運用の負担を軽減すると同時に、既存のツール、プロセス、スキルセットを使用して継続性を確保したり、Google Cloud サービスを活用して VMware 環境を強化したりすることが可能です。

Actifio とは

Actifio はバックアップおよび障害復旧ソフトウェアの主要なプロバイダで、データの仮想コピーをネイティブ形式で保護し、これらのコピーをライフサイクル全体で管理して、開発やテストなどのシナリオに使用できるようにします。最近 Google Cloud が買収した Actifio により、次のことが可能になります。

  • クラウドネイティブ環境とハイブリッド環境全体でバックアップと DR を大規模に簡素化、高速化することにより、ビジネスの可用性を向上させます。

  • SAP HANA、Oracle、Microsoft SQL Server、PostgreSQL、MySQL などのエンタープライズ データベースや、VMware、物理サーバー、Compute Engine 環境の仮想マシン(VM)など、さまざまなワークロードを自動的にバックアップして保護します。

  • データの保存、転送、復旧を大幅に効率化します。

Google Cloud VMware Engine と Actifio を組み合わせる

では、Google Cloud VMware Engine と Actifio を組み合わせて、VMware ワークロード向けの費用対効果の高い DR ソリューションを作成するにはどうすればよいでしょうか。

目標復旧時間(RTO)が数時間の場合は、Actifio を使用してオンプレミスから Cloud Storage にデータをバックアップして、テスト、フェイルオーバー、フェイルバック オペレーションを実行できます。テストまたはフェイルオーバー中に、Google Cloud VMware Engine を使用して VMware 環境を動的に作成し、Cloud Storage に保存されているバックアップ コピーからアプリケーションをこの環境に復元できます。

このソリューションでは、オンプレミス環境を保護するために Google Cloud VMware Engine で VMware Private Cloud を実行し続ける必要はありません。フェイルオーバー / テスト時にオンデマンドで DR VMware 環境を作成し、サービスで必要に応じてオンプレミス VMware アプリケーションを復元して、障害発生前の状態を構築できます。さらに、ネットワークの下り(外向き)トラフィックがないため、アプリケーションの復元中に関連するコストが発生せず、DR の費用を大幅に低減できます。また、このソリューションは使い慣れた環境とツールを利用するため、簡単に DR 環境を立ち上げて稼働させることができます。

Google Cloud VMware Engine + Actifio の仕組み

Google Cloud VMware Engine + Actifio ソリューションは、VMware SDDC を迅速かつ動的に作成し、Actifio を介して直接 Cloud Storage から即時データアクセスを可能にすることで、DR のコストを削減します。このソリューションでは、GCP プロジェクトをオンプレミスの VMware 環境の DR サイトとして使用します。これには Actifio Sky アプライアンスのペアが必要です。1 つはオンプレミスの VMware 環境にインストールされ、もう 1 つ(DR-Sky)は DR 環境の一部である Compute Engine インスタンスとして GCP プロジェクトにインストールされます。VMware SDDC と DR-sky は、DR のテストやフェイルオーバー時にのみ起動されるため、使用されていないときには DR サイトで進行中のコンピューティングはゼロに保たれます。オンプレミスの Sky アプライアンスは、VM のディスクのスナップショットを作成し、それらを復元可能なイメージとして Cloud Storage に保存します。

フェイルオーバーまたは DR テスト時には、Compute Engine で VMware SDDC が DR-Sky とともに動的に作成されます。新しい SDDC は Actifio に登録されます。Cloud Storage に保存されたバックアップ イメージは、Sky アプライアンスによって VMware Engine SDDC にインポートされ、バックアップ イメージから VM を即座に作成できるようにします。VM は Cloud Storage から直接起動され、その vmdk が Cloud Storage によってバックアップされている間も引き続き実行されます。これは、必ずしもパフォーマンスが最適化されたインフラストラクチャで実行する必要がなく、DR テストを実行する際の費用対効果の高い方法です。

その後、Storage vMotion を使用して、復元した VM をローカルの vSAN データストアに移動して復元プロセスを完了し、本番環境構成で VM を実行できます。

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定常状態の「ゼロフットプリント」(つまり、DR 固有のクラウドベースのコンピューティングが不要)保護を示すアーキテクチャ図。
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フェイルオーバー後の復元デプロイを示すアーキテクチャ図。Cloud Storage からの VM の復元を容易にするために、Google Cloud VMware Engine と Actifio をデプロイしました。

次のステップ

VMware Engine と Actifio を組み合わせることで、Google Cloud を DR ターゲットとして簡単かつ費用対効果の高い方法で使用できるようになり、障害発生時にデータが失われることや、ユーザーがアプリケーションにアクセスできなくなることを回避できます。このゼロフットプリント ソリューションをお試しになりたい場合は、こちらのフォームに必要事項をご記入ください。折り返し、次の手順についてご連絡いたします。

-シニア プロダクト マネージャー Manish Lohani

-Cloud Storage プロダクト マネージャー Raj Hosamani

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