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コンピューティング

新しいストレージ最適化 Z3 VM が業界トップクラスの IOPS を実現

2024年4月30日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2024 年 4 月 18 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

ストレージ密度の高いワークロードには、一貫したパフォーマンス、高密度の SSDSSD データを保持する予測可能なメンテナンスが必要です。先週の Google Cloud Next ‘24 で、Google 初のストレージ最適化 VM ファミリーである Z3 マシンシリーズの一般提供開始を発表しました。Z3 VM は、ランダム読み取り IOPS 6M 100%、書き込み IOPS 6M という業界トップクラスの性能、vCPU あたり最大 409 SSDGB)の超高密度ストレージ構成、highmem 構成(vCPU 1 個、8 GB RAM)を誇ります。水平方向のスケールアウト データベースやログ分析ワークロードなどのストレージ密度の高いワークロードにおいて、最小限の業務中断で一貫したパフォーマンスとメンテナンス エクスペリエンスを実現しており、より少ないコアでより多くのストレージ容量が得られるため、総所有コストを削減できます。

Z3 マシンシリーズでは、第 4 世代 Intel Xeon スケーラブル プロセッサ(コードネームは Sapphire Rapids)のエンタープライズ グレードのパフォーマンスと信頼性、Google のカスタム Intel Infrastructure Processing UnitIPU)、最新世代のローカル SSD すべてを 1 つの環境で、Google Compute Engine および Google Kubernetes Engine のお客様にご利用いただけます。Z3 には、この度リリースされた次世代ローカル SSD が搭載されています。この SSD は、前世代のインスタンスと比べて最大 3 倍のディスク スループットを実現し、ディスク レイテンシを最大 35% 削減します。Z3 は、水平方向のスケールアウト データベース、フラッシュ最適化データベース、データ ウェアハウス、高密度ストレージ要件のあるその他のアプリケーションに最適です。

1.4T DDR5 メモリを備えた 176 vCPU704 GB DDR5 メモリを備えた 88 vCPU という 2 つの初期形状が提供されており、どちらも 36 TB の次世代ローカル SSD を搭載しています。

お客様の声

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/1_-_Aerospike_logo.max-900x900.png

Google Z3 インスタンスは、リアルタイムのデータベース ユーザーに優れたコスト パフォーマンスを提供するという Aerospike のコミットメントの実現を可能にします。当社で実施したテストによれば、共通のお客様の高い期待を満たすだけでなく、クラスタサイズを 70% 以上縮小し、環境を簡素化し、全体的な費用を削減できます。」 - Aerospike、最高技術責任者、Srini Srinivasan

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/2_-_Isima_logo.max-900x900.png

bi(OS) は、スケールアップとスケールアウトの両方が可能なリアルタイム データベースです。GCP Z3 インスタンスは、真の可能性を引き出すことができる初のクラウド VM です。72 時間にわたって 3 つの Z3-88 インスタンスのみを使用して、約 164,000 /秒のスループットを 32 ミリ秒未満のレイテンシで達成しました。3 つのゾーンすべてで、すべての insert49%)、upsert12%)、select39%)が 99.999% の信頼性で実行されました。」 - Isima、創業者 / CEODarshan Rawal 

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/3_-_ScyllaDB_logo.max-900x900.png

ScyllaDB を新しい Z3 インスタンスでテストしたところ、前世代の N2 インスタンスと比べて、すべてのワークロードでスループットが大幅に向上しました。書き込みで 23%、混在ワークロードで 24%、読み取りで 14% のスループット向上が見られました。それも、8 個少ないコア(z3-highmem-88 n2-highmem-96 を比較)で実現しました。これらの新しいインスタンスでは、3 つの ScyllaDB ノードだけで構成されたクラスタで、書き込みおよび混在ワークロードでは約 2.2M OPS、読み取りワークロードでは約 3.6M OPS を達成できました。これらの新しいインスタンスを利用することで、お客様に優れたパフォーマンスと価値を提供できるのを楽しみにしています。」- ScyllaDB、共同創業者 / CTOAvi Kivity

メンテナンスの利便性の向上

Z3 VM には、さまざま新しいインフラストラクチャ ライフサイクル テクノロジーが搭載されており、メンテナンスにおいて厳密で特化した管理が可能です。Z3 VM は、システムからメンテナンス イベントの通知を数日前に受信します。それに応じて、メンテナンス イベントを指定した時間に実行するようスケジュールするか、デフォルトでスケジュールされた時間に実行するかを選択できます。これにより、中断イベントを事前に予測して計画することが可能となり、より高性能で安全なインフラストラクチャを提供できます。計画的なメンテナンス イベント中にデータを保持するインプレース アップグレードも利用できます。

Titanium 搭載

Z3 VM Titanium 上に構築されています。Titanium は、Google が提供する特定用途向けカスタム シリコン、セキュリティ マイクロコントローラ、階層型スケールアウト オフロードで構成されたシステムです。これにより、ワークロードの処理においてより優れたパフォーマンス、ライフサイクル管理、信頼性、セキュリティを実現できます。Titanium を搭載することで、Z3 は最大 200 Gbps の完全に暗号化されたネットワーキング、前世代の VM と比べて 3 倍高速なパケット処理能力、ベアメタルに近いパフォーマンス、大部分のワークロードの統合メンテナンス更新、機密性の高いワークロード用の高度な管理機能を実現しています。

2016 年から築いてきた Google Cloud との素晴らしいパートナーシップに引き続き、Google Cloud 初のストレージ最適化 VM ファミリーにおいても提携できることを誇りに思います。この提携が生み出した Intel の第 4 世代 Intel Xeon プロセッサと Google のカスタム Intel IPU の組み合わせにより、新たなレベルの効率とパフォーマンスを達成できます。」 - Intel CorporationIntel Xeon プロダクト ゼネラル マネージャー、Suzi Jewett

Hyperdisk ストレージ

Hyperdisk Google Cloud の最新世代のブロック ストレージです。Titanium 上に構築された Hyperdisk は、ストレージ処理を仮想マシンホストから切り離すことで、パフォーマンス、柔軟性、効率性を大幅に向上させます。Hyperdisk を使用することで、ストレージのパフォーマンスと容量を個別かつ動的にスケールし、データ分析やデータベースといった多くのデータを使用するワークロードのストレージ I/O のニーズを効率的に満たすことができます。ストレージのパフォーマンスを向上させるためだけに、価格の高い大型のコンピューティング インスタンスを選ぶ必要はもうありません。

Z3 を今すぐ利用開始

Z3 VM は現在、us-central1(アイオワ)、europe-west4(オランダ)、asia-southeast1(シンガポール)の各リージョンでご利用いただけます。Z3 インスタンスの使用を開始するには、Google Cloud コンソールで新しい VM または GKE ノードプールを作成するときに、新しいストレージ最適化マシン ファミリーに属する Z3 を選択します。詳しくは、Z3 マシンシリーズのページをご覧ください。ご利用いただけるリージョンについて詳しくは、Google Cloud の営業担当者にお問い合わせください。

-Google Compute Engine プロダクト マネージャー Aisha Wang

-GCE プロダクト マネジメント担当ディレクター Salil Suri

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