Confluent と Google Cloud を使用したメインフレーム データの解放
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2021 年 10 月 5 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
メインフレーム データを移行、複製する最適な方法をお探しですか?Google Cloud と Confluent は、お客様のメインフレームのアプリケーション データと Google Cloud の高度な分析機能をつなぐエンドツーエンドのソリューションを提供するために、提携して取り組みました。
この記事では、Confluent Connect を使用して、IBM MQ および Db2 のメッセージを Google Cloud に複製する方法をご説明します。この方法により、クラウド上でメインフレーム データを使用することや、Google Cloud の機械学習ソリューションを使って新しいアプリケーションや分析機能を構築することができます。また、メインフレームの本番環境ワークロードへの影響を軽減し、汎用コンピューティングの費用を削減できます。つまり、ミッション クリティカルなビジネス ワークロードをメインフレームで実行しながら、革新に向けてデータを活用できるようになります。
Confluent の MQ コネクタを Google Cloud で使用することで収益が向上するユースケースの例をご紹介します。あるお客様は、z Integrated Information Processor(zIIP)エンジンをデータ処理に活用することで、メインフレーム サイクルの費用を年間で数百万ドル削減しました。
こうしたワークロードを汎用コンピューティングから zIIP に移し、CHINIT(チャネル イニシエーター)ルートを使用しないようにすることで、MSU ライセンスの費用を直接減らすことができます。たとえば、ある金融サービス業界のお客様は、1 メッセージあたりの CPU 使用率が 50% 減少しました。このようなコスト削減により、貴重なメインフレーム データを商用化して新たな収益源を生み出したり、カスタマー サービスを改善したりするなど、差別化につながる活動に予算財源を振り分けることができます。
技術面では、Confluent は exactly-once のメッセージ セマンティクスを保証しており、メッセージの順序を保持したままデータを解放することで、高スループットで低レイテンシのイベント ドリブン アーキテクチャを必要とする既存のアプリケーションや新しいアプリケーションがアクセスできるようにしています。これにより、Google Cloud 上のデータが、メインフレーム データベースから直接照会するデータと同様の正確性と一貫性を実現できます。
Confluent のクラスタにデータを保存したら、Confluent と Google Cloud を組み合わせた機能を活用できます。単一の標準的な信頼できるデータソースを提供することで、本番環境サービスに影響を与えることなく、ユーザーがデータにアクセスする方法をモダナイズできます。Confluent には、API の開発と管理を行える Google Cloud の API プラットフォームである Apigee が直接統合されています。
Confluent は BigQuery と統合されているため、BigQuery ML と Vertex AI の高度な分析機能も活用できるので、潜在的なメインフレーム データから価値を引き出し、メインフレームでは実現不可能だったインサイトのためのシステムを新たに構築できます。そして何より、ユーザーが必要なときにデータにアクセスできるようにし、価値創出までの時間を短縮して、ビジネス上の迅速な意思決定を可能にすることで、イノベーションを起こすための新たな手段を得ることができます。
メインフレームにあるアプリケーション データをクラウドで活用するために、Google Cloud Marketplace から Confluent をデプロイしましょう。
- Google Cloud メインフレーム ソリューション スペシャリスト Dustin Shammo
- Confluent 社クラウド パートナー ソリューション アーキテクト Jeremy Hogan