Viksit Bharat への支援: インドにおける最新の AI 投資を発表
Saurabh Tiwary
Vice President and General Manager, Cloud AI
※この投稿は米国時間 2025 年 11 月 11 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
インドでは、デベロッパー コミュニティ、活気あふれるスタートアップ エコシステム、そして大手企業も、驚くべきスピードで AI を取り入れています。このような時流を受けて、インドの多様なエコシステムの育成を支援し、コンプライアンスと AI 主権のために必要な管理機能を Google Cloud プラットフォームで提供するために、Google はインドに特化したパワフルなローカルツールへの投資を行っています。
その投資の一環としてこのたび、インドのお客様向けにローカル AI ハードウェアのキャパシティを大幅に拡大することを発表いたします。最新の Trillium TPU を搭載した Google の AI Hypercomputer アーキテクチャによりローカル コンピューティング能力を向上させて、インドでより多くの企業や公共機関の皆様に最先端の Gemini モデルのトレーニングとサービングを提供できるようにします。
高パフォーマンス、低レイテンシの AI アプリケーションの新たな機会を創出することで、お客様がインドのデータ所在地要件とソブリン要件に対応できるよう支援いたします。
モデルと管理の実現: インドのコンテキストに合わせて AI ツールを構築
インフラストラクチャはデジタル主権の基盤ですが、その上に構築されるデータとモデルの管理も必要です。Google は、主権のために必要な管理機能を備えた最新の AI 技術を、これまでにない速さでインドで提供できるよう全力で取り組んでいます。
インド独自のビジネス ロジックと豊かな文化的背景を理解するモデルを構築、チューニング、デプロイできる新しいサービスにご期待ください。
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次世代モデル、インドで利用可能に: 今年初め、Google Cloud は規制対象のインドのお客様にも Gemini をご利用いただけるように、ローカルの ML 処理のサポートを備えた Gemini 2.5 Flash をデプロイしましたが、このたび、最新の最先端 Gemini モデルの早期テストをインドのお客様向けに開始する運びとなりました。現在、インドのデータ所在地要件に完全対応できる最も強力な Gemini モデルのリリースにも取り組んでいます。これは Google Cloud として初の試みであり、インドのお客様のニーズにお応えするための直接的な対応です。
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インド向けの AI 機能を追加: インドのデータ所在地要件に対応する新機能スイートをリリースし、ローカル コンテキストに合わせてカスタマイズされた使用量モデルと事前構築済みの AI 搭載アプリケーションを追加提供しています。
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Gemini 2.5 Flash のバッチサポート: すでに一般提供を開始しており、インド国内で大量の非リアルタイム AI タスクを低コストで実行できるようになりました。
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Document AI: ドキュメント処理の自動化支援のために、インドの企業を現地でサポートしています(現在はプレビュー段階)。
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AI でより多くのローカル コンテキストを利用: Google マップのグラウンディングは、Google マップからリアルタイムでモデルの回答をグラウンディングして、AI アプリケーションが正確な位置認識に基づく回答を提供できるようにする新しい機能です。
ソブリン AI エコシステムの構築: インドのために、インドとともに
長期的なデジタル主権の維持に必要な永続的かつ決定的な要素は、「人的要素」、つまり熟練した人材とイノベーション エコシステムを育成することです。ソブリン AI の未来は、強力なローカル エコシステムの構築にかかっています。
インド固有のニーズを満たす AI アプリケーションの構築に取り組む研究者、デベロッパー、スタートアップに投資することで、インドのエコシステム主導のアプローチをサポートすることが Google の戦略です。
IIT Madras とのコラボレーション: Google Cloud と Google DeepMind は、IIT Madras と連携して Indic Arena の立ち上げを支援できることを嬉しく思います。IIT Madras の有名な AI4Bharat センターが独自に運営するこのプラットフォームでは、インドの豊かな多言語環境故に生まれるタスクを処理する AI モデルを、インド全土のユーザーが匿名で評価し、ランク付けできます。この重要なコミュニティ主導のリソースを支えるために、Google はクラウド クレジットを提供して支援しています。
「AI4Bharat の使命は、インド固有のニーズに対応する AI を構築することです。そのために最も大切なことは、モデルが多言語に対してどのように機能しているかを理解するために、中立的で標準化されたベンチマークを取ることです」と、IIT Madras 校の准教授である Mitesh Khapra 氏は述べています。「そのためのプラットフォームが Indic Arena なのです。Google Cloud のサポートにより、インドの AI コミュニティ全体を対象としたこの独立した一般公開プロジェクトを実現するための初期コンピューティング能力を提供できることを嬉しく思います。」
インドのすべてのデベロッパー、研究者、組織の皆様に Indic Arena プラットフォームをご活用いただき、よりインクルーシブな AI の未来のために貢献していただきたいと願っております。
今回の専用キャパシティ拡大は、スタートアップや大学から政府機関や企業まで、インドのエコシステム全体に新たな可能性をもたらすものです。Vertex AI の Gemini や AI 主権要件に対応するインフラストラクチャを最大限にご活用いただき、インドの人々のための次世代 AI をインドの人々の手で創り出していきましょう。
-Cloud AI、バイス プレジデント兼ゼネラル マネージャー、Saurabh Tiwary



