東京 GCP リージョンで BigQuery の提供開始
Google Cloud Japan Team
BigQuery はエンタープライズ向けデータウェアハウス ソリューションとして、2011 年に登場しました。Google が支えるインフラの処理能力を活用して、超高速での SQL クエリ処理を実現。以来、国や地域に関わらず、世界中すべてのお客様に向けて BigQuery を提供してきました。その中で、多くのお客様から「データ保管や分析を、サービスを運用する地域内で可能にしてほしい」という声を多数いただきました。
本日、Google は 東京 GCP リージョンでの BigQuery 提供開始を発表します。Google では、2018 年〜 2019 年にかけて BigQuery をお使いいただけるリージョンの拡大を予定しており、東京 GCP リージョンでの提供開始は、その第一弾に当たります。
これにより、既存のデータウェアハウスでは不可能なスケールとスピードでのデータ分析基盤を、日本に拠点を置く多数の企業の皆様に提供し、次の一手につながるインサイトの発見に貢献することを期待しています。
今回、東京 GCP リージョンでの BigQuery 提供開始に先立ち、アスクル株式会社 や エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社、株式会社野村総合研究所、株式会社みずほ銀行、株式会社LIXIL、株式会社リクルートテクノロジーズ 等が試験運用を行いました。日本最大級の顧客基盤を持つグローバルバンクのみずほ銀行は、今回の検証にあたり下記のように今後の活用への期待を寄せました。
BigQueryは、当行のデータアナリティストやデータ解析・分析者の働き方を変える一つのドライバーになり得るものです。 現在、オンプレミスで構成された分析用 DWH 環境で、SQLでクエリを実行しているものの、処理リソースの上限があることから処理時間が長時間化しているという課題を抱えていました。以前から、これをクラウド化したいと考えていましたが、今回、東京 GCP リージョンでの BigQuery 使用が可能となったことで、当行が定めるセキュリティ要件を満たす形で実証実験を実施しました。実証実験には、実際に業務で使用するデータを利用し、実業務での活用を見据えた形で構成しています。 BigQuery を活用することで、処理リソースの上限を気にすることなく、処理タスクを集約・並列し、多重処理することが可能になります。これにより、複数部門に渡るデータ分析者の業務時間が短縮・効率化され、企画立案や分析結果からの洞察・推察を導くための時間を増やすことに繋がると期待しています。現行よりもコストを抑制することができるのに加え、BigQuery には連携された使い易いサービスが用意されています。 Dataprep や Data Studio というデータ処理、可視化機能を BigQueryと共に活用することで、クラウド上での分析業務を一気通貫で進めることが可能になることを今回の検証で確認できたことは大きな収穫となりました。
みずほ銀行 個人マーケティング推進部 参事役 シニアマネージャー 黒須義一 氏
同様に、BigQuery と先日提供開始を発表した VPC Service Control(アルファ版)を用いた 実証実験を行ったエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社、株式会社野村総合研究所も速度と規模の面から BigQuery のさらなるビジネス利用への期待を述べています。
東京 GCP リージョンでの BigQuery の提供を歓迎します。 弊社は、企業向けクラウドサービス「Enterprise Cloud」において以前より BigQuery を活用し、ネットワークやサーバーの異常検知・分析を行っています。今回、東京 GCP リージョンでの BigQuery 実証実験では、世界 9 拠点からリアルタイムにストリーミングされる大規模なログデータ(累計 278 億件)を用いて評価を実施しました。データ分析基盤には、機器やソフトウェアが生成する大量のログデータがリアルタイムに反映され、かつ、過去データまで含めた超高速の分析と出力が可能なスピードとパワーが求められます。BigQuery は、高いコストパフォーマンスで緊急時でも高速のレスポンスを実現し、既存の DWH では不可能だった大規模なログデータの利活用を可能にします。今後も、 BigQuery をはじめとした GCP のサービスとの連携を強化し、お客さまのセキュアなデータ活用を支援するクラウドソリューションの提供に向けて取り組んでまいります。
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 取締役クラウドサービス部長 森林正彰氏
エンタープライズ企業の基幹システムで蓄積してきたデータを活用する、プライベート DMP などで BigQuery を利用しております。今回 BigQuery が東京リージョンでサポートされ、日本国内に閉じたデータ配置が可能となりました。 また、BigQuery は Interconnect や VPC Service Control と組み合わせると、オンプレミス環境からパブリックなネットワークを介さない閉域接続が可能です。東京リージョンの BigQuery を活用することで、データの配置場所や通信経路に関して制約があるお客様についてもクラウド上でのデータ分析基盤の構築を積極的に提案することが可能になりました。
株式会社野村総合研究所 基盤インテグレーション推進部 システムエンジニア 小島仁志氏
Google Cloud の強固なセキュリティと今回の発表が、企業の多様な事業要件を満たしながら、機密データを含む様々なデータ活用の機会拡大につながることを期待しています。
BigQuery の詳細については、こちらをご覧ください。米国、EU、および東京で BigQuery を使用する際のデータセット ロケーション設定は こちらのドキュメントをご覧ください。