コンテンツに移動
データベース

Cloud SQL のクロスリージョン レプリカ機能を紹介

2020年6月4日
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/Cloud_SQL_Enhanced_DR__Read_Performance_wi.max-2200x2200.jpg
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2020 年 6 月 3 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

ビジネスの継続性を維持するには、さまざまな障害シナリオをあらかじめ検討する必要があります。たとえば、データベースをホストしている Google Cloud リージョンがダウンする場合もあります。責任を持ってビジネスの継続性を維持するのは簡単ではありません。ある GCP リージョンで障害が発生した場合は、すぐに利用可能な別のリージョンに切り替え、アプリケーションとデータベースのサービスを提供し続けなければなりません。 

Google では、ビジネスの継続性を課題とするお客様と連携し、Cloud SQL での障害対応をさらに効率化すべく取り組んできました。その結果、このたび Cloud SQL のクロスリージョン レプリカ機能をご提供できることになりました。この機能は、MySQL と PostgreSQL のデータベース エンジンで利用できます。

Cloud SQL のクロスリージョン レプリカとは

クロスリージョン レプリカとは、マスター インスタンスとは別のリージョンで、フルマネージドのリードレプリカを簡単に作成できる機能です。レプリカは、Google Cloud の任意のリージョンで作成できます。

クロスリージョン レプリカ をどのように役立てているか、我々のお客様である メジャーリーグベースボール(MLB)よりコメントを頂いています。

「我々は、選手の居場所や、投球速度、風に関するデータまで、重要なトラッキング情報をすべて Cloud SQL for PostgreSQL に格納しています。MLB は、米国内の数百万人ものファンに国民的娯楽として支持されているだけでなく、世界中の 7 つの大陸すべてに大きなファン層を抱えています。世界中の視聴者は常に MLB.com でゲーム観戦やその他のサービスを楽しんでいます。クロスリージョン レプリカは、ファンに絶え間なくサービスを提供するため、私たちにとってなくてはならない機能です。」

- MLB ベースボール データ副責任者 Greg Cain 氏

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/Cloud_SQL-01.max-1000x1000.jpg

Cloud SQL クロスリージョン レプリカの使用

クロスリージョン レプリカには、以下の特長があります。

  1. 目標復旧時点(RPO)を最小化します。クロスリージョン レプリカはマスターのコピーであり、マスター インスタンスに加えられた変更がほぼリアルタイムで反映されます。そのため、特定の GCP リージョンで障害が発生しても、データ損失は最小に抑えられます。

  2. 目標復旧時間(RTO)を最小化します。クロスリージョン レプリカでは、マスターとは別のリージョンにウォームコピーが維持されます。ある Google Cloud リージョンで障害が発生した場合、レプリカを数分以内にプロモートできます。

  3. 世界各地に分散したアプリケーションの場合、別のリージョンにあるアプリケーションの近くにリードレプリカを配置することによって、アプリケーションの動作が速くなります。

  4. リージョン間でデータを移行するときのダウンタイムを最小に抑えられます。

デフォルトの状態で簡単かつ安全

Cloud SQL のクロスリージョン レプリカは、インフラストラクチャ構築の手間がかからないうえ、Google Cloud による Cloud SQL のセキュリティとプライバシー機能により使いやすく安全なのが特長です。

  • フルマネージド

    •  基盤となっている Cloud SQL データベース サービスと同じくフルマネージド。Google Cloud 上でレプリカを簡単に設定、維持、運用、管理できます。

  • Google Cloud ネットワーキング

    • クロスリージョン レプリカを作成するためにネットワーキングの設定は不要です。グローバル VPC とグローバル アクセスが Google Cloud レイヤ 4 の内部負荷分散によってサポートされているため、リージョン間のレプリケーション トラフィックでプライベート IP を使用できます。したがって、クロスリージョン ネットワーキングの設定が必要になる複雑な VPN や VPC の構成が不要です。

    • クロスリージョンのレプリケーション トラフィックでは、信頼性、パフォーマンス、スケーラビリティに優れた Google Cloud ネットワーキングが使用されます。データベースを自己管理する場合に必要となる、国や大陸をまたぐネットワークの管理、モニタリング、スケーリング、継続的な優先順位付けが、すべて不要になります。

    • Network Intelligence Center を使ったプロアクティブなネットワーク オペレーションで、ネットワークのモニタリング、検証、最適化を簡単に行えます。

  • Cloud SQL のセキュリティとプライバシー

    • CMEK サポート: クロスリージョン レプリカは、顧客管理の暗号鍵(CMEK)を使って暗号化できます。

    • プライベート ネットワーク: プライベート IP オプションを使用すれば、クロスリージョンのレプリケーション トラフィックは非公開状態に保たれ、公共のインターネットとの相互アクセスはできません。

    • アクセスの透明性: クロスリージョン レプリカは、アクセスの透明性に従ってサポートされています。アクセスの透明性とは、Google の担当者がお客様のコンテンツにアクセスしたときの操作を記録することで、セキュリティと透明性を守る Google の長期的な取り組みを表します。

    • 接続に関する組織のポリシー制御: Cloud SQL のパブリック IP 設定の一元管理を行い、インターネットからの Cloud SQL インスタンスに対するセキュリティ攻撃の可能性を低減します。

    • データ所在地の制御: Cloud SQL によってデータ所在地のポリシーが適用されます。レプリカを作成できるのは、許可されているリージョンのみとなります。

クロスリージョン レプリカを使用する

クロスリージョン レプリカの作成は、リードレプリカの作成と同じくらい簡単です。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/cloud_sql.max-900x900.jpg

今すぐクロスリージョン レプリカをお試しください。

- By プロダクト マネージャー Nimesh Bhagat

投稿先