最新のデータ プラットフォームへの移行で BigQuery と Dataproc のインセンティブを獲得可能に
Yasmeen Ahmad
Managing Director, Data and Analytics
Sami Akbay
Group Product Manager, Data Analytics
※この投稿は米国時間 2024 年 7 月 25 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
エンタープライズ データ プラットフォームは、生成 AI アプリケーションを構築している企業のニーズの変化に対応するため、大きな進化を遂げつつあります。従来のデータ プラットフォームは、データ ウェアハウジングやデータ サイエンスなど特定のタスクを対象に設計されていました。これに対して生成 AI は、データの質、スケーラビリティ、アクセシビリティ、ガバナンスの強化に向けた進化を必要とします。また、データを最大限に活用し、イノベーションを推進するために、緊密に統合された生成 AI モデルの実行が求められます。この AI の時代に組織が成功を収めるためには、最新の AI 対応データ プラットフォームへの移行が最優先事項となります。
Google Cloud の統合データ プラットフォームは、AI 時代のニーズを満たすよう設計されています。BigQuery と Dataproc の組み合わせは、データ レイクハウス アーキテクチャ向けの組み込み機能により、データ モダナイゼーションへの道筋を示します。たとえばマルチモーダル データ、マルチエンジン(SQL、Spark、Python)、ストリーミング、ガバナンスなどの機能があり、ML / AI 機能も統合されています。あらゆる規模のデータ ワークロードにわたりコスト パフォーマンスに優れているため、組織はすべてのワークロードを実行しながら、最高水準の費用対効果を達成し、価値創出までの時間を短縮できます。
たとえば Veo は、Google のデータクラウドに移行することでデータのアクセス、理解、活用方法を変革し、結果的に総所有コストとデータ処理コストを 30% 削減しています。Veo では、BigQuery と Looker が ML 運用の中核となり、大規模でのモデルの作成、デプロイ、管理が簡単になりました。シアトル小児病院は 650 以上のデータベースを BigQuery に移行し、AI / ML、自然言語処理、画像解析に対するビジネス ニーズに対応するサステナブルな成長戦略を策定しました。General Mills は、データレイクの Google Cloud への移行が計画よりも 30% 早く完了し、新機能の提供やデータ マネジメント業務の合理化が可能となりました。WPP のグループ企業 Choreograph では、Hadoop から Dataproc への移行も含む Google Cloud への移行で、クラウド費用の 50% 以上の削減が確認されました。
しかし、クラウドベースのプラットフォームへの移行は簡単な仕事ではありません。移行期間中は 2 つのシステムを並行して稼働させる必要があるだけでなく、別のクラウドからの移行の場合は高額な導入サービスの費用に加えてデータの下り(外向き)料金が発生します。
お客様がデータと AI に関わる価値創出までの期間を短縮できるよう Google Cloud ではこのたび、オンプレミスまたは別のクラウドからデータ ウェアハウスやデータレイクを移行する場合を対象に、データ プラットフォーム移行インセンティブ プログラムを立ち上げました。Google Cloud を初めて利用されるお客様も、すでにご利用中のお客様も対象です。このプログラムにより、AI 対応エコシステムへのワークロードの移行を、かつてないほどシンプルで簡単に、そして高い費用対効果で行うことができます。さらに、移行サービスのツールも強化されているため、このプロセスがこれまで以上にシームレスになりました。
移行のインセンティブ
データ プラットフォーム移行インセンティブ プログラムは、データ基盤のモダナイズ、生成 AI 対応のスピードアップ、最大限のデータ活用、イノベーションと成長の促進を目指す組織に大きなメリットとなります。
-
Google Cloud のクレジット: 移行中に 2 つのシステムを並行して稼働させる初年度の費用を相殺。
-
導入クレジット: Google または対象パートナーに適用可能な導入クレジットでスムーズな移行が可能。
-
クラウド下り(下向き)クレジット: AWS または Azure から Google Cloud へのデータ移行に関連する下り(下向き)費用に充てられるクレジット(最大 25 万ドル分)。
移行用のサービスとツール
BigQuery Migration Service は BigQuery へのデータ移行に使用できる包括的なツールセットです。大規模に分析を実行し、データを AI 活用つなげる統合プラットフォームの構築を可能にします。BigQuery 移行評価、バッチ SQL トランスレータ、インタラクティブ SQL トランスレータなどのサービスを利用すると、迅速かつ効率的にデータを移行し、ダウンタイムを最小限に抑えることができます。BigQuery Migration Service は現在、Hadoop と Spark から BigQuery と Dataproc への移行にも対応できるよう拡張中です。2024 年のロードマップに含まれる新機能には、オンプレミスの Hadoop クラスタの自動評価と、Iceberg などのオープン テーブル形式の自動テーブル移行があります。BigQuery Migration Service のツールは使用率が前年比で 400% 増加し、この間に何千社ものお客様がこれらのサービスを利用して他のプロバイダから移行したことがわかっています。
BigQuery と Dataproc で AI 対応の統合データ プラットフォームを構築
Google Cloud は、BigQuery と Dataproc を使った生成 AI の新たな活用法を探っている組織に複数のメリットをもたらします。
-
組み込みのインテリジェンス: Gemini や、すぐに使える多数の ML / AI モデルなどの AI 機能との統合により、組織は AI を利用してビジネス成果を迅速化できます。
-
すべてのデータとワークロードを 1 つのプラットフォームに: Google Cloud は多様なデータ形式とワークロードに対応しているため、増え続けるユースケースやあらゆるデータのニーズを 1 か所にまとめることができます。
-
洗練されたシンプルさ: BigQuery と Dataproc のサーバーレス アーキテクチャと統合された UI により、あらゆるスキルレベルのユーザー向けにデータの管理と分析を簡素化できます。
-
強力な機能を手頃な料金で: BigQuery と Dataproc は、費用対効果に優れたデータの処理、ストリーミング、ガバナンスの機能により、他のクラウドベースのエンタープライズ レイクハウス ソリューションと比べて低い TCO を実現します。
新しい移行サービスのツールとデータ プラットフォーム移行インセンティブ プログラムを利用して、こうした機能の活用と生成 AI の取り組みを開始していただけます。詳細については、営業担当者にお問い合わせください。Google Cloud を初めてご利用になる場合は、こちらのフォームからお問い合わせください。革新的なデータ ジャーニーに早速乗り出しましょう。