コンテンツに移動
Chrome Enterprise

Chrome OS、Acer、Px3、Citrix の導入 : 地域のサステナビリティ目標の達成に向けて着実に前進するキングストン特別区とサットン自治区

2021年12月21日
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/KingstonandSuttonDecember2021.max-1800x1800.png
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2021 年 12 月 7 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

編集者注: 今回の投稿は、ロンドン南西部にあるキングストン特別区議会でデジタル戦略・ポートフォリオ担当責任者を務める David Grasty 氏によるものです。同特別区議会では Chrome OS と Acer Chromebook を導入し、地域のサステナビリティ目標の達成を加速させています。

地球規模で気候変動に立ち向かうには、それぞれの自治体で取り組みを開始する必要があります。2019 年に気候緊急事態宣言を発令したキングストン アポン テムズ王室特別区とサットン ロンドン自治区では、日々の活動にサステナビリティを取り入れることが重要な課題となっています。それを達成するには、この目標を正しく理解するパートナーが必要となります。Google は 2030 年までに 24 時間 365 日カーボンフリー エネルギーを利用する事業体制に移行することを公約に掲げているため、Chrome OS、Android Enterprise、Acer Chromebook はまさに理想的なパートナーです。

サステナビリティへの取り組みはきわめて重要ですが、コミュニティに対するサービスを損なわない形で進める必要があります。そこで、当特別区では、エネルギー消費量が少ないデバイスだけでなく、職員の生産性を維持しながらリソースの節約にもつながる生産性向上アプリも導入することにしました。

デバイスの選定時には、「場所も時間もデバイスも問わない」作業環境を職員に提供するという目標に適合するかどうかが重要な判断基準になりました。また、特別区オフィス内の二酸化炭素排出量削減につながるかどうかも大きなポイントになりました。たとえば、エネルギー消費量の削減につながり、費用と労力がかさむ無駄な IT アップグレードを可能な限り減らせるかどうかを重視したのです。さらに、当特別区では 2022 年後半までに既存データセンターの 1 つを閉鎖することを決定しており、クラウドへの移行がサステナビリティ プログラムにおいて重要な役割を果たすことを当初から認識していました。5,000 人に及ぶ当特別区議会の職員はすでに Google Workspace アプリを使用し、Citrix Virtual Apps and Desktops を通じて特別区のアプリケーションにアクセスしていたからです。

Video Thumbnail

サステナビリティとユーザビリティ

私の同僚で、当特別区のデジタル・IT コマーシャル マネージャーを務める Jason Sam-Fat が指摘するように、どのデバイスがサステナビリティとユーザビリティの両方に寄与するかを検討するにあたっては、実用的な観点に立つことが求められます。幸いなことに、私たちが最有力候補に選んだ LTE 対応版 Acer Chromebook Spin 513 には、期待どおりのサステナビリティ向上効果があることを示す数値が出揃っていました。このデバイスとエネルギー節減効果の関連性に関する詳しい報告が、当特別区と提携している Px3 社から寄せられていたからです。

Jason は次のように言います。「実際のエネルギー使用量を示す明確な指標が報告されていたので、サステナビリティ目標の達成度を検証できると確信しました。」

Acer CP5-417 Chromebook はまさに当特別区のサステナビリティ目標に合致したデバイスでした。また、サステナビリティ目標の達成を目指して私たちが選定した最新の LTE 対応版 Acer Chromebook Spin 513 には、職員の働き方に柔軟性をもたらすという効果もありました。

キングストン特別区およびサットン自治区と提携しているサステナブル IT コンサルタント企業 Px3 社の調査結果を引用しながら、Jason は次のように述べています。「私たちが採用した Acer Chromebook のエネルギー効率は、現在販売されている他の類似製品に比べて 46% も上回っています。また、バッテリー駆動時間は 14 時間にも及びます。」従業員にとって、仕事の最中に電源コンセントを探し回る必要がなくなるというのは、実に大きなメリットです。

Px3 社が提出したサステナビリティ報告書によれば、当特別区のエネルギー消費量は、Chrome OS とエネルギー節減効果について以前に Px3 社が報告した調査結果と比較しても、Citrix と Acer Chromebook への移行により 32% も削減されています。このエネルギー節減効果に加え、職員の通勤頻度が大幅に減ったことによるエネルギー節減効果を考え合わせると、それに相当する量の大気汚染を除去するためには 3,700 エーカーの成熟した森林が必要になります。これはロンドンのリッチモンド公園のほぼ 1.5 倍の広さに相当します。

Citrix と Acer Chromebook の組み合わせはサステナビリティに対する今後の私たちの取り組みに大きく寄与するでしょう。クラウドアプリの利用がますます普及する現状を踏まえると、私たちがかつて使用していたデバイスはコンピューティング能力を過剰に消費していました。Chrome OS デバイスを使用すれば実際のコンピューティング タスクをクラウドに移行できるため、作業時のエネルギー使用量を確実に削減できます。

Chrome OS の導入が将来のサステナビリティに対するアイデアを刺激

Acer Chromebook を導入した効果は、サステナビリティの向上だけにとどまらず、職員が Chromebook を片手に特別区内を自由に移動できるようになったことにも現れています。当特別区では、普段デスクワークに携わり、在宅での勤務を希望する職員に Chromebook を支給しました。また、Acer Chromebook が導入されたことにより、コミュニティの住民と直接対面する職員も、訪問先で書き留めたメモをオフィスに持ち帰って記録する必要がなくなり、必要な作業をその場で完結できるようになりました。また、当特別区ではすべての職員が各自のスマートフォンから Android Enterprise と仕事用プロファイルを使用して特別区のシステムにアクセスでき、仕事用データと個人データはそれぞれ隔離されています。仕事用プロファイルを使用すれば、IT チームが仕事用データを管理し、データのセキュリティを維持できます。

現下のパンデミックは Chromebook とデジタル アーキテクチャの柔軟性というメリットを私たちにもたらしました。2020 年 3 月にリモートワークへの移行を決定した翌日には 90% の職員が在宅勤務を開始しています。

当特別区で最高デジタル情報責任者を務める Steve O’Connor は次のように述べています。「もし Chromebook を導入していなかったら、現在のリモートワークの状況はまったく異なるものになっていたでしょう。大部分の職員が文字どおり一夜にしてリモートワークに移行できたため、その翌日に予定されていた会議も問題なく開催することができました。」

Jason が言うように、リモートワークが快適かつ順調に進んでいることを受け、職員の通勤の頻度を減らすなど、サステナビリティの向上につながる新たな方法を模索する機運も高まっています。Jason は次のように述べています。「私たちの取り組み全体を成功に導くうえでは、Acer Chromebook のように適切なテクノロジーを選ぶことがきわめて重要です。当特別区では、そうしたテクノロジーを導入することで、IT に関する意思決定をより的確に行えるようになりました。また、これらのテクノロジーは、サステナビリティをさらに確実に日常に組み入れるにはどうすればよいかを検討するうえでも大いに役立つでしょう。この取り組みは日々の積み重ねを通じて改善を継続することにほかなりません。」

- ロンドン南西部キングストン特別区議会デジタル戦略・ポートフォリオ担当責任者 David Grasty 氏

投稿先