Google Cloud Contact Center AI がカスタマー エクスペリエンスとエージェント エクスペリエンスを一新
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2023 年 3 月 30 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
昨年の Enterprise Connect 2022 において、Google Cloud は、Contact Center AI(CCAI)にエンドツーエンドのプラットフォーム機能を追加することによって、コンタクト センターへのコミットメントを大幅に強化しました。各企業が CCAI を活用してカスタマー エクスペリエンスとエージェント エクスペリエンスを再定義しています。たとえば、米国東部で最大級の独立系ファイバー回線インフラストラクチャ企業である Segra は、CCAI を活用して、顧客がセルフヘルプ リソースを使用する際のフローをオーケストレートし、カスタマー サポートを新しいチャネルに広げています。このような取り組みによって、同社の顧客はよりシームレスに納得のいく回答が得られるようになりました。CCAI を活用することによって Segra は、カスタマー エクスペリエンスとエージェント エクスペリエンスを改善し、平均対応時間(AHT)を 41% 短縮し、放棄率を 62% 減少させました。
Google がお客様に与える影響がより広範に認知されるようになってきました。Google Cloud は、最近 2023 Gartner MQ Conversational AI for Enterprises でリーダーに選出されました。この評価は、Google がこの分野で確実な投資を行い、会話型 AI の未来へのコミットメントを示していることの証しです。
その一環として Google は最近、ジェネレーティブ AI を発表しました。これには、CCAI のお客様への Generative AI App Builder のリリースが含まれます。今月初めに新発表された Gen App Builder を使用すれば、組織は、基本モデル、会話型 AI、検索技術を活用して、マルチモーダル chatbot やパーソナライズされたセルフサービス カスタマー エクスペリエンスをすばやく簡単に作成できます。ジェネレーティブ AI 機能に加えて、人間のエージェントが顧客をサポートする方法を拡張する、新しいワークフォース マネジメント ツールもリリースいたします。この記事では、継続的に強化されている CCAI の機能がどのように企業による優れたカスタマー サポートの提供に役立つかについて説明します。
TTEC Digital の最高経営責任者である David Seybold 氏は次のように述べています。「ジェネレーティブ AI は、カスタマー エクスペリエンスの改善を模索しているほとんどの企業の最重要事項です。TTEC のお客様は、Google Cloud CCAI の能力をすでに実感しています。当社は、知識をキュレートし Google の Generative AI App Builder を責任感と影響力のある方法で使用するために必要な品質保証とデータ アノテーションを提供するパートナー会社を通して、既存の CX 技術スタックの変革を加速し、カスタマー ジャーニーのラスト ワンマイルを完遂する取り組みをすでにスタートさせています。」
顧客がブランドに関する情報に簡単にアクセスできるようにする
コンタクト センターにかかってくる電話の多くは、会社のウェブサイト、製品マニュアル、サポートに関するよくある質問のドキュメント、その他のサポート エージェントがアクセスできる資料に散在するさまざまな情報を探し求める顧客からのものです。Gen App Builder を使用すれば、これらの問い合わせに回答する bot を数分で構築できます。関連ソース(ウェブサイトの URL、マニュアル、またはウェブサイトのリポジトリ)でプロダクトを指定して数クリックするだけで、カスタマイズされた chatbot を、コンタクト センター、ウェブサイト、アプリからカスタマー エクスペリエンス チャネル、さらには一般的なメッセージング アプリまで、さまざまなチャネル全体にデプロイする準備が整います。さらに、CCAI を使用すると、顧客からの電話は自動的に仮想エージェントにマッチングされ、ルーティングされます。ライブ対応のエージェントも、通話中に顧客からの質問への回答が自動的に表示される機能を活用できるため、チャネルに関係なくカスタマー エクスペリエンスを改善できます。
取引用のジェネレーティブ AI 搭載仮想エージェントを簡単に構築する
Gen App Builder を使用すれば、有益な情報を提供するだけでなく、顧客による支払い、返品処理、その他の取引を実行する bot を構築できます。また、より魅力的でパーソナライズされた顧客インタラクションを可能にする bot と仮想エージェントを簡単かつ迅速に構築してデプロイするための次の 3 つの方法が新しく追加されます。
構築済みのコンポーネントを選択する。データに接続する一般的なタスクの取り扱いがシンプルです。支払いや注文ステータスの確認などの一般的なユースケース用のキャンバスにビルディング ブロックと構築済みのフローをドラッグしてから、データソースに接続するためのフォームに記入するだけです。これで、bot をデプロイする準備が整います。
ビジネス ロジック グラフを作成する。bot 全体を数分以内にマッピング可能なシンプルな設計ツールを使用して複雑なタスクをサポートし、状態とタスクの相関関係を視覚的に表示します。会話の詳細は AI によって処理されるため、これについて考える必要はありません。
命令を自然言語で記述する。タスクの機能、収集すべき情報、その情報の送信先 API を明確にするだけで、後は AI が全部やってくれます。
Bell Canada などの CCAI のお客様は、これらの新しい機能を活用してカスタマー エクスペリエンスを改善しています。Bell でデータ エンジニアリングおよび AI 担当バイス プレジデントを務める Michel Richer 氏は次のように述べています。「Bell では、パーソナライズ、マーケティング、カスタマー サービスの分野でジェネレーティブ AI とその応用を探求することに夢中になっています。当社では、過去数年間の成果に会話型分析を使用してさらに構築を重ねており、その際 CCAI はカスタマー エクスペリエンスを改善するための主要な原動力となっています。Bell は、ジェネレーティブ AI の進化が変革を引き起こすことを固く信じており、この分野で Google Cloud とともに行うイノベーションやパートナーシップに期待しています。」
エージェント エクスペリエンスを簡素化する
Google Cloud は、より便利な仮想エージェントを使用してカスタマー エクスペリエンスを一新しているだけでなく、人間のエージェントのエクスペリエンスも改善しています。Google Cloud CCAI では、Google のパートナーである UJET を介したワークフォース マネジメント(WFM)機能の提供が始まりました。WFM のすぐに使える機能によって、エージェントは、顧客需要を予期し、より正確な予測を作成し、より効率的に計画できます。コンタクト センターのマネージャーは、リモートワークや分散型ワークに伴う複雑さを管理しながら、音声チャネルとデジタル チャネルのスタッフ配置を最適化できます。また、スピードを重視して構築された直感的なユーザー インターフェースのおかげで、スプレッドシートで行う手動の予測作業を排除することもできます。
WFM 分野ではベテランの Verint とのネイティブ インテグレーションのサポートを発表し、WFM の選択肢をお客様に提供できることを嬉しく思います。シームレスなプラットフォーム間インテグレーションにより、Google Cloud の CCAI と Verint の顧客エンゲージメント AI が統合され、包括的な Contact Center as a Service(CCaaS)を提供します。これは企業向けの優れた組み合わせであり、完全な顧客エンゲージメント エクスペリエンス ソリューションになります。
コンタクト センター エクスペリエンスを一新する
Google Cloud の CCAI を使用すれば、優れたカスタマー サポートをほんの数クリックで構築できます。これは、顧客とエージェントの両方のエクスペリエンスを一新し、ジェネレーティブ AI を活用して顧客と対話し、顧客を理解し、顧客と取引するための新しい方法を利用する機会を開きます。ワークフォース マネジメントは、エージェントがよりスムーズなスケジューリング エクスペリエンスを体験できるようにします。Google は、今年後半にさらなる機能強化について発表できることと、お客様と一緒にこのジャーニーを続けられることを楽しみにしています。Google Cloud Contact Center AI の詳細については、こちらをご覧ください。
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