ワークロード トラフィックを Cloud Service Mesh に移行する

このステップで、変更のロールアウト方法を選択できます。Cloud Service Mesh に移行するトラフィックの初期量を指定してから、ロールアウトを段階的に 100% に増やすことができます。

始める前に

• アップグレードの要件を満たしていることを確認する必要があります。

• このページのコマンドは、アップグレード準備手順の環境変数と移行スクリプトを使用します。

• このプロセスの各ステップを、指定された順序で実行することが重要です。

すべてのワークロード トラフィックを Cloud Service Mesh に移行する

このセクションでは、移行スクリプトを使用して、既存のすべてのトラフィックを Cloud Service Mesh に移行します。

1. 次のコマンドを実行して、移行するトラフィックの割合を設定します。

   ./migration-addon.sh --command migrate-traffic TRAFFIC_PERCENTAGE
   

   TRAFFIC_PERCENTAGE は、Cloud Service Mesh Ingress に送信するトラフィックの割合に置き換えます。指定できる値は、0、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100 です。

   このステップで問題が発生した場合や段階的なロールアウトを実行する場合は、100% に達するまで、この移行スクリプトのコマンドを複数回再実行できます。

   たとえば、トラフィックの 10% を移行するよう選択した場合、処理中のターミナルには次のような出力が表示されます。

   In this step, 10% of traffic from the previously installed
   version of Istio is migrated to the Cloud Service Mesh ingress.
   
   Setting the number of replicas of Istio ingress to 9,
   and the number of replicas of Cloud Service Mesh ingress to 1
   deployment.apps/istio-ingress patched
   
   Waiting for all istio-ingress pods to be ready
   
   All istio-ingress pods are ready.
   deployment.apps/istio-ingressgateway patched
   
   Waiting for all istio-ingressgateway pods to be ready
   
   All istio-ingressgateway pods are ready.
   
   10% traffic has been migrated to Cloud Service Mesh ingress
   

   注: Ingress Pod が少ない場合でも、Cloud Service Mesh Ingress Pod と Istio Ingress Pod の合計数は 10 にスケーリングされます。

   次のコマンドを実行して、gke-system のステータスを確認できます。

   kubectl describe pod -n gke-system

   FailedScheduling 警告が表示されたら、必要な数の Ingress Pod にスケーリングするのに十分なリソースがクラスタにない可能性があります。クラスタのノード数を増やし、使用可能なリソースの量を増やすには、Google Kubernetes Engine のドキュメントでクラスタのサイズ変更をご覧ください。

2. Google Cloud コンソールで Service のトラフィックをモニタリングできます。

   Knative serving に移動

次のステップ

アップグレードを完了させ、クリーンアップ タスクを行う

ロールバック

上記の手順で行った変更をロールバックする必要がある場合は、移行スクリプトを使用して、Cloud Service Mesh の Ingress トラフィックの割合を 0 に戻すことができます。

./migration-addon.sh --command migrate-traffic 0