Cloud Quotas では、進行中の割り当て値のロールアウトを確認できます。このセクションでは、Google Cloud コンソールと Cloud Quotas API でこれらのロールアウトを確認する方法について説明します。
進行中のロールアウトについて
別の Google Cloud サービスでリソースと API のデフォルトの割り当て値が引き上げられた場合、これらの変更は段階的に行われます。これにより、さまざまなリージョンやリソースでロールアウトが進行する可能性があります。ロールアウト中、Google Cloud コンソールまたは Cloud Quotas API で表示される割り当て値は、ロールアウトが完了するまで、引き上げ後の新しい割り当て値を反映しません。
コンソールで進行中のロールアウトを表示する
割り当てのロールアウトが進行中の場合は、コンソールの [Cloud Quotas] ページの上部に情報メッセージが表示されます。メッセージは、次のようなテキストで表示され、リンクも含まれています。[割り当て] をクリックして、ロールアウト中の割り当てのみが表示されるようにフィルタします。
Values for quotas are being updated. This may take 2-3 weeks to complete.
進行中のロールアウトの影響を受ける割り当て値の横に、updateローリング アップデートのインジケーターが表示されます。
updateローリング アップデートのインジケーターが表示されない場合は、次の操作を行います。
コンソールで、[Cloud Quotas] ページに移動します。
情報メッセージで、割り当てのリンクをクリックします。これにより、「進行中のロールアウトあり: True」フィルタがオンになります。
表が更新され、進行中のロールアウトの割り当て値の横にupdateローリング アップデートのインジケーターが表示されます。
ローリング アップデートのインジケーターは、[割り当てを編集] と [monitoring割り当て使用量グラフ] パネルにも表示され、ロールアウト中の割り当てを特定できます。
Cloud Quotas API から進行中のロールアウトを表示する
Cloud Quotas API を使用して、進行中のロールアウトを確認することもできます。詳細については、Cloud Quotas API を設定する方法と一般的なユースケースを実装する方法をご覧ください。
Cloud Quotas API リソースモデルは、QuotaInfo
リソースと QuotaPreference
リソースを使用して、進行中のロールアウトを示します。
ロールアウトの進行中、
QuotaInfo
リソースは以前の割り当て値を返します。割り当てのロールアウトが進行中の場合、レスポンスのQuotaDetails
の下にrollout_info
フィールドが表示されます。このフィールドは、各dimensionsInfo
リソースで指定されたディメンションのロールアウトが進行中であり、割り当て値が増加していることを示します。ロールアウトの進行中、
QuotaPreference
リソースは以前の割り当て値を返します。
ロールアウトの進行中、次の Cloud Quota API は以前の割り当て値を返します。
Cloud Quotas API を使用する前に
以降のセクションでは、Cloud Quotas API に精通していることを前提としています。Cloud Quotas API を使用する前に、開発環境を設定し、割り当て情報の GET リクエストを実行するコマンドに慣れている必要があります。
- 概要については、Cloud Quotas API の概要をご覧ください。
- 開発環境の設定方法については、Cloud Quotas API を設定する方法をご覧ください。
- API リクエストとレスポンスの例については、サービス固有のディメンションの割り当て情報を取得するでサンプルをご確認ください。
ロールアウト中の API レスポンスの例
次の例は、us-central1、us-central2、us-west1、us-east1 の 4 つのリージョンでサポートされているリージョン割り当ての結果を示しています。us-central1 のデフォルト値は 200、他のリージョンすべては 100 です。us-central2 のリージョン割り当てには、300 の追加の割り当てオーバーライドがあります。
サービス プロデューサーが、us-central1 と us-central2 のデフォルト値を 220
に更新するとします。次の例は、us-central1 と us-central2 のサービス構成のロールアウトが進行しているときの QuotaInfo のレスポンスを示しています。
- 各ロケーションの
details
フィールドには、ロールアウトが完了する前の割り当て値が表示されます。 - us-central1 の場合、割り当て値は
200
で、rolloutInfo
フィールドはロールアウトが進行中であることを示します。割り当て値が 220 に変更されるのはロールアウトの完了後です。 - us-central2 の場合、割り当てのオーバーライドにより、割り当て値は
300
になります。ロールアウトの完了後も割り当て値は変更されないため、rolloutInfo
フィールドは表示されません。 - us-west1 と us-east1 の値はデフォルトの
100
になります。
"name": "projects/PROJECT_NUMBER/locations/global/services/compute.googleapis.com/quotaInfos/GPUS-PER-GPU-FAMILY-per-project-region", "quotatId": "GPUS-PER-GPU-FAMILY-per-project-region", "metric": "compute.googleapis.com/gpus_per_gpu_family", "service": "compute.googleapis.com", "isPrecise": true, "containerType": "PROJECT", "dimensions": [ "gpu_family", "region" ], "quotaDisplayName": "GPUs per GPU family", "metricDisplayName": "GPUs", "dimensionsInfos": [ { "dimensions": { "region" : "us-central1" } , "details": { "value": 200, "rolloutInfo": { "ongoingRollout": true } }, "applicableLocations": [ "us-central1" ] , }, { "dimensions": { "region" : "us-central2" } , "details": { "value": 300, }, "applicableLocations": [ "us-central2" ] }, { "dimensions": {}, "details": { "value": 100, }, "applicableLocations": [ "us-west1", "us-east1" ] }]