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リテール

Google Cloud、Unreal Engine、NVIDIA が集結して次世代のバーチャル自動車ショールームを実現

2021年4月5日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2021 年 3 月 23 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)への対策として人々が外出を控える中、多くの組織がクラウドを使用し、顧客がそれぞれの画面から直接アクセスできる新世代の魅力的なデジタル エクスペリエンスを作成しようとしています。見込み顧客やファンが実際にモーターショーや販売店を訪れて車両に触れることの多かった自動車業界にとっては、これはとりわけ重要な意味を持ちます。

そこで Google は GPU を発明した NVIDIA とチームを組んで、オープンで高度なリアルタイム 3D 制作ゲームエンジンである Unreal Engine を使用して自動車メーカー向けの新しいバーチャル ショールーム体験を立ち上げました。これらのショールームでは、Google Cloud 上の NVIDIA RTX プラットフォームを活用して、インタラクティブな 3D 体験、フォトリアリスティックな素材や環境、最大 4K のクラウド ストリーミングをモバイルやコネクテッド デバイスに提供します。ショールームのソリューションは、Quadro Virtual Workstation の Google Cloud インスタンス上の NVIDIA T4 Tensor Core GPU で動作し、コンピュータ グラフィックスの最新の機能を実現します。

本日、Porsche の IT コンサルティング会社である MHP と、リアルタイム 3D ストリーミング ソリューション プロバイダである MONKEYWAY との連携により、イタリアの超高級ハイパーカー メーカー、Pagani Automobili のために制作した初のバーチャル ショールーム、Pagani Immersive Experience Platform をご覧いただけるようになったことをお知らせいたします。今後、多くのショールームが追加されていく予定です。

それぞれのバーチャル ショールームにはきめ細かいカスタマイズのオプションが用意されており、リアルタイムのレイトレーシング(光線シミュレーション)は、このメディアのビジュアル表現に新たな基準を打ち立てました。

バーチャル ショールーム内では、視聴者は塗装色やホイールのアルマイト処理から内装の仕上げまで、何十種類ものさまざまな内装や外装のデザインを選択することができ、好みに合わせた自由なカスタマイズを体験できます。

また、Unreal Engine に搭載されている NVIDIA RTX リアルタイム レイトレーシング技術により、映画のような開放的な 3D 体験を通じて車を探索することもできます。各ショールームでは、Google Cloud のスケーラビリティにより、世界中の何千人もの同時ユーザーをサポートすることが可能です。

Pagani Immersive Experience Platform 内では、視聴者はハイパーカーの個性的なディテールをカスタマイズでき、未塗装のカーボン ファイバーの色合い、ストライプ パターン、ホイール、ブレーキ キャリパー、内装のレザーやステッチ、インストルメント クラスターの文字盤、ラゲッジセットなどを幅広く選択できます。ユーザーは、ドアを開ける、窓を開ける、ハードトップを取り外すといった、車の機能をアニメーションで見られるだけでなく、昼と夜の時間設定が変更できるうえ、ソルトフラッツ、美術館、海岸道路、さらには Pagani Automobili 本社の専用ショールームなど、4 つのユニークな物理的環境も用意されています。車を完璧にカスタマイズした後は、実際のレーストラックでバーチャル ドライブを楽しめます。

Epic Games の Unreal Engine 部門でバイス プレジデント兼ゼネラル マネージャーを務める Marc Petit 氏は、次のように述べています。「Pagani のバーチャル ショールームでは、オンライン リテール環境の未来を垣間見ることができます。Unreal Engine のピクセル ストリーミングとレイトレーシングをクラウドで使用することで、フォトリアリスティックでインタラクティブなパーソナライズされた体験が提供され、あらゆる種類のデバイスで最高レベルの品質をお客様にお届けすることができます。」

NVIDIA の製造部門でグローバル ビジネス開発ディレクターを務める Sean Young 氏は、次のように述べています。「こうしたショールームは、特にパンデミックが発生している今、消費者がお気に入りの商品とオンラインで触れ合う方法を一変させるでしょう。自動車メーカーは、よりパーソナライズされた内覧会を提供することが可能になり、購入を検討しているユーザーは、実際のショールームで列に並んで待つ必要も、混雑を心配する必要もなくなります。そして特に重要なのは、お客様がいつでも、どこからでも、自由に自動車のバーチャル モデルを操作してカスタマイズできることです。」

Pagani のカスタマー リレーション マネージャーである Carlo Stola 氏は、次のように述べています。「私たちは常に、お客様を魅了し、喜んでいただけるような新しい方法を模索しています。そして本日、当社の最大のファンである方々にこのような機会を広め、Pagani 製品に対する新しい理解を得ていただけるようになったことを大変誇りに思います。MHP、Google Cloud、Unreal Engine、NVIDIA と連携することで、より洗練された、しかも驚くほどシンプルなカスタマイズ体験を提供し、Pagani モデルの最先端の機能をアピールすることができました。」

自動車業界が発端となりましたが、Google ではこのようなショールーム体験を小売業やサービス業など、他の業界にも拡大していくことを目標としています。バーチャル ショールームについて詳しくは、こちらをご覧ください。バーチャル ショールームの立ち上げに関心をお持ちの自動車メーカー様は、Google Cloud セールスチームまでお問い合わせください。

-Office of the CTO 創設者兼マネージング ディレクター Will Grannis

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