アイオワ州がオンライン研修に Google Classroom を活用
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2022 年 1 月 4 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
パンデミックが継続する中、組織においては従業員の業務内容に応じて部分的または完全な在宅勤務を取り入れる状態が続いています。そうした状況下で、従業員のモチベーション維持や、離職防止、スキルアップが組織にとって課題となっています。Center for Digital Government(CDG)の報告によると、州や地方自治体の 74% が、ハイブリッドな運営体制を長期的に継続する計画であるとしています。他のさまざまな要因もありますが、特にこのようなハイブリッドな働き方への移行が後押しとなって、行政機関は現在、従業員研修をデジタル化するソリューションを模索しています。そうした中で、一部から最適なソリューションであると高い評価を得ているのが Google Classroom です。
アイオワ州は、パンデミックが始まる以前からデジタル クラスルームの利点に注目し、対面方式でのトレーニングに Google Classroom を取り入れてきました。そのため、州封鎖対策がとられた際もスムーズにデジタル化を実現できました。アイオワ州 CIO 事務局の Google サポート スペシャリストを務める Jessica Van Heuveln 氏は、デジタルに移行しても従業員への実務トレーニングが妨げられることはないと明言しています。「Google Classroom は多様な環境に対応しているので、独学や、対面、オンラインなど、どんな方式のトレーニングでも活用できます」と Heuveln 氏は述べています。
デジタル クラスルームの実施計画
アイオワ州では、従業員のオンボーディング研修やスキルアップのほか、ボランティアの育成にも Google Classroom を活用しています。パンデミックによって同州従業員の 70% が在宅勤務に切り替えたとき、教育用プラットフォームの必要性が生じました。その際に特に重視されたのが、多種多様なトピックを扱えること、リモート研修をはじめとするさまざまな形式に対応できること、そして、ニーズに合わせて調整可能であること、という点です。前述の Van Heuveln 氏は、Google Classroom が特に便利だった点として、コンプライアンス関連のトレーニングに役立ったことと、Google Meet との連係を挙げています。同氏の説明によると、コンプライアンス関連のトレーニングは、部門や区域ごとに所属従業員全員を 1 か所に集めて実施するので、参加者が 100 人以上になることも珍しくない、とのことです。こうした大規模な研修を適切に計画できれば、開催が必要な研修の総数を減らすことができます。さらに、自宅の快適な環境から参加できるようにするほうが、従業員の反応が良いということもわかってきました。
アイオワ州では、教育担当者育成モデルを採用しており、これらの教育担当者は Google Classroom を使って他の従業員を教育するスキルを身につけることが求められます。つまり、州内の各地に分散する部門ごとの教育担当者が、Google Classroom の使い方を学び、その部門に適した研修を各自で計画してオンラインで開催できるようになるのです。
インストラクターと受講者のやりとりが簡単
Google Classroom は、アイオワ州が求めていた条件の多くを満たしていました。たとえば、研修のセットアップ、出席の管理、コースワークのアップロード、受講者とのやりとりといった機能です。コースの受講者とインストラクターに必要な資料はすべて 1 か所にまとめて保存できるほか、受講者の集中力維持に役立つ強力なエンゲージメント ツールや、教育担当者が研修のフィードバックを収集する仕組みもあります。さらに、アンケート機能を使って受講者の知識レベルを探ることもできますし、チャットを利用すれば質問を聞き逃す心配もありません。インストラクターは、レポート ダッシュボードから分析情報にアクセスすることで、エンゲージメント レベルや出席率を確認し、今後の研修に活かすことができます。
Google Classroom では、研修プログラム全体を通じて参加者がプログラムについていけるようにする工夫も取り入れられています。コースワークはできあがった時点で Google Classroom に直接アップロードできますし、研修の様子は録音してアーカイブ可能です。こうした機能によって、従業員は自分のペースで課題に取り組めるようになるとともに、スケジュールの都合で研修に参加できない従業員は後で録画版を視聴できます。
アイオワ州が利用している Google Classroom エンタープライズ版は、他の Google Workspace ツール(Google Meet、Google カレンダー、Google ドライブ、Gmail など)と連係して動作するので、研修をスムーズに行えるだけでなく、受講者と教育担当者間のやりとりも活発化できます。また、他のプロバイダのアプリケーションとも連係可能なので、さらに利便性の高いオンライン クラスルームを構築することもできます。研修資料は Google ドライブに安全に保管されます。Google Classroom エンタープライズ版では 24 時間 365 日のサポートを利用できるので、備えも万全です。
従業員への研修によって、市民へのサービスを向上
Google Classroom は、研修プログラムを構成する重要な要素として、オンラインでも対面形式でも大きな効果を発揮します。オンラインでつながれる環境を構築することは、行政組織としての全体的な状況改善につながります。アイオワ州では市民を念頭におきながら、Google Classroom を利用して研修の充実を図っています。拡張性がありどこからでもアクセスできる Google Classroom を利用すれば、公務員である職員たちが市民により良いサービスを提供できるようになります。職員の成長やスキルアップを促進したいと考えている行政機関にとって、オンライン研修を適切に取り入れることは最重要課題であるといえます。研修プログラムによって従業員が力を発揮できるようになれば、結果として、行政機関がよりよいサービスを提供できるようになる、という点が最も重要です。Google Classroom の詳細や、行政機関向けの他のソリューションについては、政府および行政機関向け Google Cloud のページをご覧ください。
- Google Cloud 戦略ビジネス エグゼクティブ Jeff Brown