顧客事例

エアアジア・ジャパン株式会社 : パイロットやバックオフィス向けに Chromebook を採用。クラウド化さらなる促進へ

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「まってろ、アジア。」という日本発のブランディング キャンペーンで、挑戦をすることを忘れない企業姿勢を表現するとともに、新しい旅への後押しを目指すエアアジア・ジャパン株式会社(以下、エアアジア・ジャパン)。英国 SKYTRAX 社により、2009 年から 11 年連続で「ワールド・ベスト・ローコストエアライン」に選出されている同社では、より楽しく、気軽な空の旅を利用者に届けることを目的にデジタル技術を活用。ローコスト・ハイクオリティのパイオニアであり続ける同社の取組みについて、2 人のキーマン、ICT部 部長の引田 肇 氏、同部マネージャー 真弓 童男 氏に話を伺いました。


利用している Chrome Enterprise サービス

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クラウド化促進は、変化の激しい航空業界を生き抜く不可欠な手段

2014 年 7 月に、世界ナンバーワンの LCC であるエアアジア・グループの 1 社として設立されたエアアジア・ジャパン。中部国際空港に本社を置く初の航空会社であり、「Now Everyone Can Fly」という経営理念に基づいて、より多くの日本のユーザーに、低価格の運賃で、楽しさあふれる、ぐっと身近な空の旅を楽しんでもらえる、真の LCC サービスの提供を目指しています。

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サービス向上に向けた取り組みの一環として、デジタル時代に向けた顧客サービスの実現を推進。Google をはじめ、さまざまなクラウド サービスを活用しています。ICT部 部長の引田肇さんは、「変化の激しい航空業界で、LCC が生き残っていくためには、インフラ構築にオンプレミスではなく、少数精鋭で変化に迅速かつ柔軟に対応できるクラウド サービスを多用することが不可欠と考えています」と話します。

その一方で、パイロットがマニュアルの閲覧や社内でのコミュニケーション ツールとして使用していたタブレット端末や、バックオフィスのスタッフが日常業務に使用する従来の端末の導入やメンテナンスの作業負荷が髙い、TCO(総保有コスト)がかかり過ぎるなどの課題も抱えていました。

 引田さんは、「今後さらにクラウド サービスを活用し、同時に無駄なコストも削減していくためには、既存の端末よりも Chromebook の方がフィットするのではと考え、約 4 年前から Chromebook を業務で使えないか検討を開始していました。個人的に、評価機を購入して使ってみたりもしていました」と当時を振り返ります。 

転機が訪れたのは、2018 年 10 月のこと。マレーシア本社がグループ全体で Chromebook を導入の方針を決定したことで、エアアジア・ジャパンでも、Chromebook の導入が一気に加速します。ICT部マネージャーの真弓童男さんは、「まずは、20 台の Chromebook を導入して、トライアルを行うことにしました。20 名のトライアルへの参加者の募集を開始すると、倍の 40 名の応募があり、反響が大きく驚きました」と話します。

 トライアルのフィードバックは、端末の起動が速い、バッテリーが長持ちするなど、概ね好評でしたが、トライアル終了後の Chromebook 利用は激減します。「従来の端末で利用していたドキュメント作成アプリと G Suite の互換性が最大の課題でした。」(真弓さん) 

トライアルにより課題が明確化されたことは有効に働きます。課題解決にむけて引田さんがとりかかったのは、まず業務の精査。2018 年末に、Chromebook に切り替える目標を宣言して、2 ~ 3 か月かけて各部に詳細なヒアリングを実施。従来のドキュメント作成アプリが「必須」なもの以外は G Suite の利用への置き換えを進めることで、互換性の不便を極力排除していきました。「現在、スプレッドシートは、ほとんど問題ありません。国に提出する書類など、フォーマット上、従来のドキュメント アプリを使い続ける必要があるものは共有端末で対応しています。そのほかの日常業務に関しては、Chromebook 標準の G Suite 利用で問題ないと判断しました。」(引田さん)

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Chromebook 導入が社員の自発的な業務改革を促進

 Chromebook への移行は、2018 年末より本格的に開始。現在、パイロット用、バックオフィスのスタッフ用、あわせて 92 台の Chromebook が導入されています。従来のタブレットや端末の新たな購入は行わず、端末更改のタイミングで 順次 Chromebook に切り替える方法で進められています。

もともと、Google サイトを利用して、社員が自由に自分のホームページを作成するような文化を持っていたというエアアジア・ジャパン。Chromebook の導入により、社員が主体となってクラウド サービスの活用が拡大する嬉しい効果も生まれているといいます。例えば、あるユーザー サポート担当者は、社内アンケートなどにも活用されていたフォームの機能を利用して、業務の必要上、早朝・深夜に利用するタクシーの予約システムを構築しました。フォームに予約日時を入力すると、Google Apps Script(GAS)を使って作ったアプリにより、タクシー会社に予約日時が連絡される仕組みです。「簡単な仕組みですが、非常に便利です。」(引田さん)

以前は、簡易データベース アプリで作っていた、社員が受講するセミナーの管理の仕組みも、今後は Google App Maker と GAS で作り替える計画です。また、YouTube にアップされたビデオと受講管理を組み合わせた受講システムを、Google App Maker で構築することも考えています。「不思議なことに、年齢の高い人ほど Chromebook の利用に前向きで、“できること”と“できないこと”を伝えるだけで、さまざまなツールを使いこなしています。」(引田さん)

また、Chromebook に切り替えてからは、起動に時間がかかる、遅いのでメモリを増やしてほしいなどの要望もなくなりました。引田さんは、「バッテリーは長持ちだし、メールもチャットもできるので不満はないと思います。必要なアプリもそろっていて、たとえパスワード付きの圧縮ファイルも問題なく解凍できます。今後も社員に、具体的な便利さを啓蒙して、興味を持ってもらうことが必要です」と話します。

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さらに、Chromebook への移行は、端末のセットアップおよび導入後のメンテナンスに関わる時間と工数の大幅な削減にも寄与しているといいます。

一般的には外部の会社に委託されることも多い端末のセットアップ、同社ではコスト面から自社で作業を行っていましたが、社員が増えるにつれ、端末のセットアップの機会も増え、負荷も増大していました。「現在、社内の IT 担当は 4 名、少人数で社内の IT 運用を全てこなしていくにあたり、端末のセットアップは見過ごせない負荷でした。Chromebook は、セットアップに関して、基本的にはユーザーにログインさせれば終わり。何もすることがないので非常に楽になりました。また、端末の故障は劇的に減っていますし、導入、メンテナンス コストも削減できました。」(引田さん)。

導入後、Chromebook は、更新プログラムもセキュリティ パッチの適用も不要で、電源を入れるたびに、常に最新の状態で利用することができます。「更新プログラムの適用に時間がかかり業務が止まってしまったり、端末シャットダウン時の更新プログラムの適用がはじまって帰れない、ということもなくなり、利用者に生じるメンテナンスの負荷もありません。」(真弓さん)

管理者としては、セットアップ後の管理やメンテナンスがリモートで行える Chrome リモート デスクトップを活用することで、管理負荷の軽減も実現。ウイルス対策やハードディスクの暗号化なども不要で、もし盗難や紛失があっても、リモートワイプで情報漏えいを防ぐことができるので、セキュリティ対策の面でも安心できます。真弓さんは、「システム管理の面からも Chromebook は本当に楽です」と話します。

今後の展開について引田さんは、「約 300 台の端末環境すべてを、Chromebook に切り替えることが最終的な目標です。これにより、端末コストや運用コストはもちろん、見えない部分も含めたコストの削減も期待できます。また、キオスクや自動チェックインなど、航空業界に特化したビジネスの変化にも、Google Cloud のテクノロジーを使って対応できないかを模索しています。デジタル サイネージに Chrome OS を利用することも検討しています。Chromebook、Chrome Enterprise の導入から拡がるこれらのための一連のサポートを、Google Cloud には期待しています。」と話しています。


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写真左から

  • ICT部 部長 引田 肇氏

  • ICT部 マネージャー 真弓 童男氏


エアアジア・ジャパン株式会社

 マレーシアを本拠地とするアジア最大級の LCC(ローコストキャリア)の日本法人。2017 年 10 月、名古屋(中部)-札幌(新千歳)間の 1 日 2 便からスタートし、就航から 1 年半で、エアバス A320 を 3 機保有。2019 年 2 月より、国際線として名古屋(中部)ー台北(桃園)線に就航。現在、名古屋(中部)-札幌(新千歳)線を 1 日 3 往復、名古屋(中部)ー仙台線を 1 日 2 往復、名古屋(中部)-台北(桃園)線を 1 日 1 往復運航している。グループ全体で、150 以上の就航地を結ぶネットワークがあり、グループのシナジー効果を生かした、低価格、高品質、安全なサービスの提供を強みとしている。


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