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Cloud Monitoring で PromQL のアラート機能と Grafana ダッシュボードのインポート機能を提供開始

2024年2月27日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2024 年 2 月 13 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

Cloud Monitoring チームは、オープンソース コミュニティとオープンソース インターフェースの力を信じています。Google は、オープンソース プロジェクトを特定のプラットフォームに依存させたり、コミュニティで作成された、十分な実績のある幅広いリソースを放棄したりしなくても、Google の指標プラットフォームの無制限に近いスケーラビリティを活用できるべきだと考えています。Google が OpenTelemetry プロジェクトと Prometheus エコシステムの両方に Managed Service for Prometheus で多大な投資をしてきたのは、そのためです。このたび Google は、PromQL ベースのアラート ポリシーの一般提供リリースGrafana ダッシュボードをインポートするコマンドライン ツールにより、Cloud Monitoring とオープンソースのモニタリング エコシステムとの互換性がさらに高まったことをお知らせいたします。

Cloud Monitoring の PromQL クエリは非常に人気があり、お客様には Google Cloud サービスと緊密に統合されていることや、指標をクエリするためだけに別のアプリケーションを実行する必要がないことが高く評価されています。しかし、これまで Cloud Monitoring UI を採用することは、既存のカスタム ダッシュボードやアラートを手動で移植し、コミュニティで作成された多数の優れたダッシュボードやアラートが簡単に使えなくなることを意味していました。今回のリリースにより、ダッシュボードやアラートのアセット、コミュニティで推奨されているアセット、Cloud Monitoring のパワーとスケーラビリティという、すべての優れたものが手に入るようになります。

コンソールの PromQL アラート

オープンソースの PromQL のアラート機能はとても柔軟で優れたものですが、これまでユーザービリティの問題に悩まされてきました。YAML でアラート式を記述しても、視覚的にその正確さを断言することが難しいうえ、視覚的に確認する代替手段としてテストを記述することもできません。また、必要なスタンドアロンの Alertmanager インスタンスを実行すると、インフラストラクチャの信頼性に対するリスクが、重要なアラートと通知のルーティング パスに挿入される恐れがあります。

Cloud Monitoring のフルマネージドの PromQL アラートを使用すると、普遍的なオープンソース アラートを利用できます。独自のオープンソース インフラストラクチャを実行および管理する必要はありません。gcloud コマンドライン移行ツールTerraform を使用して標準の Prometheus rule_files 形式で記述した任意のアラートルールをアップロードできます。Cloud Monitoring のアラート UI で PromQL アラートをゼロから作成したり、Metrics Explorer クエリビルダーを使用して PromQL を生成し、新しいアラートポリシーにコピーして貼り付けたりすることも可能です。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/1_-_awesome_alert.max-1600x1600.png

標準の cAdvisor 指標samber 氏の Awesome Prometheus alerts の PromQL アラート式を使用して、コンテナのメモリ使用量が多い場合のアラートを作成します。

起動されたアラートは、メール、PagerDuty、Slack、SMS、Pub/Sub など、サポートされている通知チャンネルにルーティングできます。その他の宛先は、通常は Webhook を使用することでサポートできます。記録ルールはまだサポートされていません。

Grafana からダッシュボードをインポート

Cloud Monitoring には、Grafana JSON 形式を使用したダッシュボード ファイルのインポートに使用できるコマンドライン ツールが用意されています。Grafana のダッシュボード ライブラリにあるダッシュボード、GitHub リポジトリにあるダッシュボード、または自分で作成したダッシュボードのほとんどは、Cloud Monitoring UI で表示できます。

Cloud Monitoring では、自動生成されたページレベルのフィルタを使用することで、ダッシュボードをより簡単に切り替えることができます。また、Google Cloud のシステム指標を使用した Cloud Logging のウィジェットやグラフをダッシュボードに追加して、モニタリング エクスペリエンスをさらに充実させることも可能です。

使ってみる

このたび、PromQL が Cloud Monitoring のアラートで一般提供されました。API、UI、Terraform を使用したポリシーの作成について詳しくは、PromQL を使用したアラート ポリシーに関するドキュメントを参照するか、公開プレビュー版に関するブログ投稿の動作例をご覧ください。また、Cloud コンソールでアラート ポリシーの作成ページに移動してコードエディタを選択し、コード ウィンドウの下部にある PromQL を選択して、作成を開始することもできます。

ダッシュボードをインポートするには、コマンドライン ツールをビルドして使用する必要があります。手順については、ドキュメント Grafana ダッシュボードを Cloud Monitoring にインポートするをご覧ください。

ー シニア プロダクト マネージャー Lee Yanco

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