PromQL の追加によりオープンソースの支持を高める Cloud Monitoring
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2022 年 10 月 4 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
Kubernetes のモニタリングでは標準的なフォーム ファクタとして Prometheus を使用し続けているため、Prometheus の組み込みクエリ言語である PromQL に関する深い知識を身に着けるデベロッパーが増えています。PromQL は、Prometheus にバンドルされていることに加えて、時系列データのクエリを行うためのシンプルでありながら表現力豊かな言語として人気があります。デベロッパー コミュニティでは、多くの優れたクエリ リポジトリ、サンプル ハンドブック、PromQL のオンライン トレーニングを活用して、PromQL を完全に使いこなしています。PromQL は、Kubernetes のデベロッパーに広く利用されているクエリ言語です。
Google Cloud Monitoring のユーザー インターフェースに PromQL を導入
Cloud Monitoring では、Prometheus、OpenCensus、OpenTelemetry といったオープンソースのインターフェースに力を注いでいます。Google は、業界全体で共通の標準を持つことで、すべての人にとって使いやすいものになり、お客様がプロバイダ特有の規則によるロックインを回避できると考えています。数か月前になりますが、自己ホスト型 Grafana を通じて使用可能な Cloud Monitoring における 1,500 以上の無料の指標向け PromQL をリリースし、オープンソース インターフェースへの取り組みを強化しました。本日は、Metrics Explorer やダッシュボード ビルダーをはじめとする、Cloud Monitoring のユーザー インターフェース全体で PromQL を使用できるようになったことをお知らせいたします。Grafana は Cloud Monitoring の指標として引き続きご使用いただけますが、お客様の多くは独自に運用するのではなく、Google がホストする、SLO に基づいた可視化ツールとダッシュボード ツールを利用されています。デベロッパーは Cloud Monitoring の UI を使用するために、新しいクエリ言語やパラダイムを学ぶ必要はなく、馴染みのある言語を今までどおり使用できます。また、新しいチームメンバーでもすでに PromQL を理解している場合は、すぐに Cloud Monitoring を使いこなせるようになります。
Cloud Monitoring の PromQL は、指標名、ラベルキー、ラベル値のオートコンプリートを備えています。PromQL を使用して、無料の Google Cloud システム指標、Kubernetes 指標、ログベースの指標、カスタム指標、Prometheus 指標をクエリできます。また、Managed Service for Prometheus を使用していない場合でも PromQL の使用は可能です。Cloud Monitoring の PromQL はデフォルトで有効になっています。これにより、PromQL または Managed Service for Prometheus を使用することで、自己ホスト型 Grafana を構成、実行、スケールする必要がなくなります。Cloud Monitoring UI と Grafana は両方ご利用いただけます。特定のユースケースに合わせて最適な方をお選びください。ご利用方法
このプロダクトはプレビュー版で、すべての Google Cloud ユーザーにご利用いただけます。Metrics Explorer またはダッシュボード ビルダーの PromQL タブから、Cloud Monitoring の指標を PromQL でクエリできます。 PromQL を使用したクエリはカスタム ダッシュボードに保存できます。また、すべてのダッシュボードのグラフを Metrics Explorer で開いて、PromQL を使ったアドホック分析を行うことも可能です。Google Cloud 指標向けに PromQL を記述する方法については、PromQL for Cloud Monitoring metrics(Cloud Monitoring 指標向け PromQL) をご覧ください。
Cloud Monitoring 指標とともに Prometheus データをクエリするには、最初に Prometheus データをシステムに取り込む必要があります。Managed Service for Prometheus の取り込みを構成する手順については、マネージド コレクションを使ってみるを参照してください。
- プロダクト マネージャー Lee Yanco
- プロダクト マネージャー Joy Wang