中部太平洋を結ぶ海底ケーブル、ブリクラとハライハイのご紹介

※この投稿は米国時間 2024 年 1 月 18 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

今回は、中部太平洋のデジタル接続強化を目指す中部太平洋接続構想についてお知らせいたします。この構想は、Google と Amalgamated Telecom Holdings（ATH）、APTelecom、Telstra の協力により、ブリクラとハライハイという 2 本の新しい環太平洋ケーブルを提供する計画です。

ブリクラはグアムとフィジーを結び、フィジー語で「黄金のコヤスガイ」を意味します。これは、太平洋で発見される珍しい貝殻で、地元の首長が階級を示すバッジとして身に着けることがよくあります。グアムと仏領ポリネシアを結ぶハライハイは、海岸に生える蔓植物の一種にちなんで名付けられました。この言葉はチャモロ語の「ティリフォン ハライハイ」という表現でよく使われ、対面、電話、インターネットなどを通じて人から人へと広まる情報を指しています。

10 月に発表された南太平洋接続構想に基づいて、中部太平洋接続構想ではグアム、仏領ポリネシア、フィジーの間に環状ケーブルを構築します。この「輪」には、オセアニアの他の国や地域がこの構想による信頼性と復元力を利用できるよう、分岐ユニットがあらかじめ配置されています。

ブリクラとハライハイの運用が開始されれば、これがアプリコット、エコー、台湾 - フィリピン - 米国といったグアムの既存の海底ケーブル ポートフォリオに加わることになり、国境を超えた接続性をより広く提供するゲートウェイとしてのグアムの位置付けを強化することになります。グアム政府は、より多くのグアム住民にインターネット アクセスを普及させるための 5 か年行動計画や、島の電気通信インフラの強化への取り組みといった主要プログラムにより、情報格差を埋めることを長年の優先事項に掲げてきました。

Lou Leon Guerrero 知事は、「地元コミュニティの情報格差を埋めるだけでなく、これは海底ケーブルなどの新しいデジタル インフラを可能にするためのグアムの貢献であり、太平洋の北と南の島々の間の接続を確立しサポートすることにつながります」と述べています。「私たちの経済の未来はすべてデジタル技術にかかっており、私たちは島の民の団結を促すハライハイとブリクラの海底ケーブルを歓迎しています。」- グアム準州知事 Lou Leon Guerrero 氏

「中部太平洋接続構想の発表は、まさに 2050 年に向けた Pacific Leaders ビジョンに沿った接続性の高い地域を示唆するものです。ブリクラとハライハイの海底ケーブルは、太平洋の人々のデジタル相互接続を支え、デジタル接続を通じた経済変革への道を拓くでしょう。」- フィジー副首相兼通信大臣 Manoa Kamikamica 氏

「地図を見ると、私の国の位置は偉大な太平洋の中心にあり、『つながり』を表しています。ですから、Google がタヒチに接続される海底ケーブルの成長拠点にグアムとチリを加えたことに胸が躍ります。より良く接続された世界は、より良い世界です。」- 仏領ポリネシア大統領 Moetai Brotherson 氏

「APTelecom には、太平洋におけるデジタルなつながりの信頼性と復元力を高めるという基本的な目標があります。Google、Telstra、および島のパートナーと協力して、情報格差を埋める接続ソリューションの提供を加速させ、統合できることを嬉しく思います。」- APTelecom、CEO Eric Handa 氏

「中部太平洋接続プロジェクトにおける Telstra International と Google のパートナーシップは、南太平洋の接続性を大幅に向上させるでしょう。Telstra は数十年にわたり、APAC で最大の通信事業者海底ケーブル ネットワークを確立してきました。当社の運営規模を活かして、Google および APT と連携して、サービスが十分に行き届いていない島嶼国に必要な冗長性と不可欠な機能を提供できることを楽しみにしています。」- Telstra International、CEO Roary Stasko 氏

「Amalgamated Telecom は、太平洋接続構想に投資できることを嬉しく思っています。この環状ケーブルおよび分岐ユニットへのコア インフラストラクチャ投資は、クック諸島、フィジー、キリバス、サモア、バヌアツの通信事業者のインターネット アクセス環境に根本的な変化をもたらすでしょう。また、太平洋の島々すべてに、トランク アクセスを提供することも可能になります。」- Amalgamated Telecom Holdings、CEO Ivan Fong 氏

「オーストラリアは、太平洋地域のインターネット接続を大幅に向上させる中部太平洋接続構想を歓迎しています。これにより、貿易、電子商取引、行政サービスの提供に新たな機会が開かれ、この地域の経済的および社会的発展が支援されるでしょう。」- オーストラリア国際開発・太平洋大臣 Hon Pat Conroy 議員

「これは、民間部門の多大なリソースと専門知識を政府の支援とパートナーシップと組み合わせて、太平洋全域で信頼性の高い安全な最新の通信インフラへのアクセスを確保するためのパートナーシップの好例です。中部太平洋接続構想は、何百万人もの人々にとってデジタル接続の拡大と経済的機会の拡大につながるでしょう。」- 米国サイバースペースおよびデジタル政策局大使 Nathaniel C. Fick 氏

各種調査では、海底ケーブルの敷設によって地域にもたらすことができる経済発展と生産性向上のメリットが示されています。デジタル サービスを利用しやすくなることで、より多くの人々がスキル開発やキャリアアップの機会を活用できるようになり、企業や公共部門の組織は顧客や有権者により良いサービスを提供できるようになります。Google は、太平洋地域でのこの最新の取り組みが、グアム、太平洋、そして世界中のユーザーと Google Cloud のお客様に長期的なメリットをもたらすことを楽しみにしています。

太平洋全域の情報格差を減らすためにパートナーとの取り組みを続けるなかで、さらに多くの情報を共有してまいりますのでご期待ください。

-Google Cloud、グローバル ネットワーク インフラストラクチャ担当バイス プレジデント Brian Quigley