コンテンツに移動
インフラストラクチャ

新たな海底ケーブルで南太平洋をつなぐ

2023年10月25日
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/Fiji_FP_Blog_header_2436x1200_Rnd6.max-2500x2500.jpg
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2023 年 10 月 26 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

このたび Google は、太平洋におけるデジタル接続の信頼性と復元力を高めることを目指して、新たに 2 本の太平洋横断海底ケーブル(Honomoana と Tabua)を敷設する南太平洋接続構想計画を発表いたします。

Fiji International Telecommunications(Fintel)、Office of Posts and Telecommunications of French Polynesia(OPT)、APTelecom、Vocus Group など、多くのパートナーとの協力のもと、南太平洋接続構想では、フィジーおよび仏領ポリネシアと米国およびオーストラリアをつなぐ新たな国際海底ケーブルを敷設します。

ポリネシア語の「つながり」(hono)と「大洋」(moana)にちなんで名付けられた Honomoana は、米国およびオーストラリアと仏領ポリネシアをつなぎます。一方、フィジーの神聖な鯨の歯にちなんで名付けられた Tabua は、米国およびオーストラリアとフィジーをつなぎます。

さらに、南太平洋接続構想では、フィジーと仏領ポリネシアにケーブルの陸揚げ局を物理的に複数建設し、連結ケーブルで接続する予定にしています。これにより、太平洋横断ルートの接続、信頼性の向上、容量の追加、太平洋諸島および世界中のユーザーのレイテンシの短縮が実現されます。

南太平洋接続構想は、オーストラリア、フィジー、仏領ポリネシアの間に「輪」を構築するものです。この「輪」には、オセアニアの他の国や地域がこの構想による信頼性と復元力を利用できるよう、分岐ユニットがあらかじめ配置されています。自然災害の影響を受けやすい太平洋地域で冗長的な国際接続を可能にする、この種のプロジェクトがこの地域で実施されるのは今回が初めてです。

「フィジー政府は、デジタル接続と復元力を強化するというこの重要なマイルストーンの達成に向け、Google と提携できたことを嬉しく思っています。私たちはフィジーだけでなく、太平洋地域全体やさらにその先の地域において、より強化され、相互に接続されたデジタルの未来への道を切り拓くというビジョンを共有しています。このパートナーシップを通じて、私たちは経済成長、能力開発、さらにはすべての人に恩恵をもたらす進歩という、永続的な遺産を残すことを目指します。フィジーは Google の協力に深く感謝するとともに、フィジー国民ならびに広範な国際社会の平和と繁栄、そして明るい未来を育むために、この変革的な構想を支援していくという揺るぎない決意をあらためて表明します」と、フィジーのシティベニ ランブカ首相は述べています。

「仏領ポリネシア政府は、経済と社会を発展させるための 4 つの重要分野の 1 つとして、デジタル経済を掲げています。この取り組みにおいて、Google 以上のパートナーは望めません」と、仏領ポリネシアの Moetai Brotherson 行政長官は述べています。

「Fintel は、多国籍テクノロジー企業の Google とともに南太平洋接続構想を支援できることを嬉しく思います。この構想により、Fintel とフィジーの通信ハブとしての地位が強化され、太平洋の人々と世界のその他の地域の間で待ち望まれていた、信頼性と復元力のある接続がもたらされるでしょう」と、Fiji International Telecommunications の CEO である George Samisoni 氏は述べています。

「Vocus は、オーストラリアの国際接続の容量、信頼性、復元力を大幅に高める南太平洋接続構想を実現するために、Google のパートナーに選ばれたことを光栄に思います。このシステムは、オーストラリアの 3 か所の陸揚げ局とともに米国との二重ケーブル経路を確立し、オーストラリアと世界との重要な接続の復元力を大幅に向上させます」と、Vocus の CEO である Ellie Sweeney 氏は述べています。

「2010 年より、OPT は仏領ポリネシアの人々がインターネットにアクセスし、離島の情報格差を軽減できるよう、海底ケーブル ネットワークの構築に着手しています。そのため、タヒチとハワイを結ぶ Honotua(2010 年)、ツアモツ諸島、マルケサス諸島、オーストラル諸島の 22 の島々とタヒチを結ぶ Natitua(2018 年、2023 年)、タヒチとクック諸島、ニウエ、サモアを結ぶ Manatua(2020 年)に続き、OPT は Google と提携し、この地域とコミュニティのための素晴らしいプロジェクトにおいて、Google のネットワークと専門知識を展開できることを誇りに思います」と、OPT の CEO である Jean-Francois Marti 氏は述べています。

「太平洋地域におけるデジタル接続の信頼性と復元力を高めることは、APTelecom の基本的な目標です。Google との協力は、世界を変える接続ソリューションを推進、提供するために企業ができる協力のあり方を示す素晴らしい実例となります」と、APTelecom の CEO である Eric Honda 氏は述べています。

海底ケーブルは、インターネットの利用しやすさと信頼性を高め、経済発展と生産性の向上をもたらします。デジタル サービスが利用しやすくなることにより、人々は新たなスキルを身につけ、キャリアアップの機会を拡げることができるようになり、企業や公共機関はより良いサービスを顧客や有権者に提供することができるようになります。Google は、この取り組みが太平洋地域や世界各地にいるユーザーと Google Cloud のお客様にどのような意味をもたらすのか、大きな期待を寄せています。

パートナーと緊密に協力して情報格差を埋め、太平洋地域の接続性を向上させながら、さらに多くの情報をお伝えできることを楽しみにしています。

-Google Cloud、グローバル ネットワーク インフラストラクチャ担当バイス プレジデント Brian Quigley

投稿先