世界中に広がるクラウド リージョンでインフラストラクチャを拡大
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2021 年 12 月 2 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
デジタル トランスフォーメーションや、業界全体のデジタル イノベーション、長期的な成長に向けた業務効率化の取り組みを進める世界中の企業と組織にとって、Google Cloud は欠かせない存在です。Google は、Google Cloud Platform のリージョンのグローバル ネットワークを基盤に、世界中の 200 以上の国と地域のお客様、およびそのユーザーの皆様に、高パフォーマンスかつ低レイテンシのクラウドベースのサービスを提供しています。
Google は 29 のクラウド リージョンと 88 のゾーンを運用しており、アベイラビリティ ゾーンが複数あるリージョンの数においては、ハイパースケール クラウド プロバイダの中で最多を誇ります。2021 年は現在までに、新しいリージョンをワルシャワ(ポーランド)、デリー首都圏(インド)、メルボルン(オーストラリア)、トロント(カナダ)に開設し、複数の大陸で、より多くのお客様に、より近くから業界屈指のクリーンなクラウドを提供しています。
この機を逃さず、本日は拡大戦略に沿うさらなるアップデートを発表いたします。
Google Cloud リージョン拡大ロードマップ
チリ
本日、サンティアゴのクラウド リージョンの運用開始を発表します。南米のユーザーおよびパートナーの皆様がデジタル ファーストな未来を構築できるよう、このリージョンを通じて一層サポートしていきます。このクラウド リージョンは、チリでは初、南米では 2 つ目のリージョンで、2017 年に開設したサンパウロ リージョンを補完するものです。
サンティアゴのクラウド リージョンでは、Caja Los Andes のような金融機関から、Red Salud などの医療機関、LATAM Airlines のような大企業まで、ラテンアメリカ全域のお客様のより近くで、高パフォーマンスかつ低レイテンシなクラウド サービスをご提供いたします。Google のお客様や地域の Google リーダーとともにサンティアゴのクラウド リージョン開設を祝うセッションが催されますので、ぜひご参加ください。
イスラエル
このたび、Google Cloud リージョンをイスラエルのテルアビブ近郊に開設することになりました。運用が開始されると、小売から金融サービスや公共部門まで、イスラエル国内のクラウド サービスに対する需要の高まりにテルアビブのリージョンで対応できるようになります。
BreezoMeter、Haaretz、PayBox、Wix などのイスラエルのお客様は、すでに Google Cloud を活用し、よりスピーディーで安全かつ確実なビジネス運用を実現しています。
「Google Cloud のグローバル ネットワークにより、Wix は世界中で最高のパフォーマンスを実現しています。たとえば、Google Cloud CDN では、1 日あたり数千万件のリクエストをシームレスに処理できます。それと同時に、世界中のお客様に一貫した最高水準のウェブ体験を提供できます」- Wix 社テクノロジー担当バイス プレジデント Eugene Olshenbaum 氏
最近では、Google Cloud はイスラエル政府によりパブリック クラウド サービスのプロバイダに選出され、省庁、当局、国有企業などを含む国内の政府機関すべてにサービスを提供するようになりました。
ドイツ
ドイツ国内で 2 つ目となるクラウド リージョンは、ベルリン ブランデンブルクに開設を予定しています。これは、既存のフランクフルトのクラウド リージョンを補完するものです。このクラウド リージョンの運用が開始されると、公共部門の組織や BMG などの企業の双方を含むドイツのお客様が利用できる安心で安全なプラットフォームがさらに強化され、お客様の業務の拡大や変化する要件に合わせた適応を支援できるようになります。
「BMG は、アーティストが新しい楽曲をリリースした際に世界に向けて効果的にプロモーションを展開できるよう、デジタル化を推進し続けています。BigQuery を介した自動スケーリング、優れたカスタマー サポート、クリーンでシンプルなユーザー インターフェースを備えた Google Cloud は、当社のテクノロジー チームのパートナー、もしくはそれ以上の存在になっています。新しいベルリン ブランデンブルクの Google Cloud リージョンにより、全社的な連携がさらに強化され、すべてのチームがデータにアクセスしやすくなるでしょう」- BMG 社 IT およびシステム担当バイス プレジデント Gaurav Mittal 氏
サウジアラビア
昨年 Google は、サウジアラビアでクラウド リージョンを開設、運用し、Aramco が出資する現地の戦略的再販業者が同国内の企業へクラウド サービスを提供する計画を発表しました。このたび、そのクラウド リージョンの開設地がダンマームに決まったことを発表いたします。稼働に向けた準備として、リヤドに拠点を置くオフィスでクラウド リージョンの開設と運用をサポートする人材の採用を開始します。
米国
今後 1 年間で、オハイオ州コロンバスとテキサス州ダラスに新しくクラウド リージョンを追加します。北米で事業を行うお客様は、きわめて低いレイテンシでミッション クリティカル サービスを実行できるようになります。この 2 つのリージョンが米国に新しく開設されることで、J.B. Hunt Transport, Inc. をはじめとする既存のお客様は、Google のサービスをより近い場所で利用できるようになります。同社は、Google Cloud のソリューションを実行し、北米で最も効率的な輸送ネットワークの構築をサポートしている企業です。
パフォーマンスと容量のその先へ
Google Cloud は、米国、アジア、ヨーロッパ、中東へリージョンを追加していくと同時に、より持続可能な未来を築き、すべての人に機会を創出し続けていくことをお約束します。
Google は、業界で最もクリーンなクラウドを運用しています。2007 年、Google はこの規模の企業として初めてカーボン ニュートラルを達成しました。さらに、2017 年に大企業として初めて消費電力の 100% を再生可能エネルギーで賄うことに成功してからは、以降毎年その状態を維持しています。現在、2030 年までに 24 時間 365 日のカーボンフリー エネルギー化を実現すべく、取り組みを続けています。お客様に、環境への影響を軽減するためのクラウド インフラストラクチャやツールをご提供できれば幸いです。
Google は、世界中のエネルギー消費の脱炭素化に加え、Google が事業を展開しているすべての国における人権保護にも尽力しています。これには、世界人権宣言、ならびに国連のビジネスと人権に関する指導原則とグローバル ネットワーク イニシアチブの原則で定められた基準を遵守することが含まれます。Google には、グローバル ネットワーク イニシアチブの創設メンバーとしての誇りがあります。市民団体、学術機関、投資家、同業他社と緊密に協力し、各分野で有用かつ高品質なコンテンツを提供することで、表現の自由とプライバシーの世界的な保護および向上に努めています。
新しい国に事業を展開する際には、人権に関する徹底したデュー デリジェンスを実施します。これには外部の人権評価が含まれている場合が多く、リスクを特定して慎重に検討し、対処方法を決定します。Google は、行政機関からのデータへのアクセス要請に対して、明確な立場を維持しています。Google は、Amazon、Microsoft、その他のテクノロジー企業とともに、Trusted Cloud Principles(信頼できるクラウド原則)というイニシアチブを主導し、最近発表いたしました。これは、クラウドに移行するお客様の権利の保護を目的としています。
Google の創業以来の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人々によるアクセスと利用を可能にすることです。Google Cloud を通して、国際的および地域的な基準を遵守しながら、この使命をエンタープライズ企業のお客様に対しても果たしていきたいと考えています。グローバル環境が進化し続ける中で、Google は人権団体や広範なテクノロジー業界と協力して、事業を展開するすべての国における人権を保護していきます。Google の人権問題への取り組みやグローバル クラウド インフラストラクチャについて詳しくご確認ください。
- IaaS 部門プロダクト担当ゼネラル マネージャー兼バイス プレジデント Sachin Gupta