100% 再生可能エネルギーを 4 年連続で達成 - 今後の展開
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2021 年 4 月 21 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
2020 年も、Google は世界中で消費するエネルギーの 100% を再生可能エネルギーによってまかなうことができました。2017 年にこの規模の企業として初めてこの画期的な成果を達成して以来、Google は再生可能エネルギー 100% という目標を毎年達成し続けています。Google は 50 以上の再生可能エネルギー プロジェクトから電力を購入する契約を結ぶことで、合計で屋上太陽光発電パネル 100 万枚分にあたる 5.5 ギガワットの電力を確保しています。
Google のデータセンターで必要とされるコンピューティング リソースは増加の一途をたどっており、再生可能エネルギー 100% で運用を続けることは、年々難しくなってきています。2020 年には、多くの人々が仕事、病院の予約、初デート、家族や恋人など大切な人々とのおしゃべりをオンライン上で行うようになり、まさにこのことが当てはまる年となりました。2020 年に Google Meet と Duo によるビデオ通話が 1 兆分間を超えるなか、Google は変わらず必要な再生可能エネルギーをすべて調達することができました。
100% を達成するためには、まず使用するエネルギー量を減らすことが必要ですが、最近の調査によれば、ここ 10 年間で世界中のコンピューティング リソースに対するニーズが 550% 増加したにもかかわらず、データセンターの電力使用量はほぼ横ばいであることがわかっています。この傾向をリードしてきたのが Google です。Google は、同じ電力消費量で 5 年前の約 7 倍にあたる演算能力を提供しています。
2020 年に 100% 再生可能エネルギーを達成できた理由の一つとして、2019 年末に発表した一連のグローバルな再生可能エネルギー契約が挙げられます。2020 年中にはこうしたプロジェクトが稼働を開始し、何百もの新しい風力タービンや、何十万もの新しいソーラーパネルが風や太陽光による発電を開始しました。
2020 年に 4 つの大陸で運用を開始した Google のさまざまな再生可能エネルギー プロジェクトのなかで、特にご紹介したい主なプロジェクトは以下のとおりです。
Google 初の洋上風力発電プロジェクトが強い風力を得られる北海で開始し、データセンターのあるベルギー地域の送電網への電力供給を開始しました。
南米で増加する Google の電力ニーズに対応するため、チリのアントファガスタに新設された太陽光発電所からの電力購入を開始しました。
何百もの公営住宅の屋根にソーラーパネルを設置することで、土地に限りのあるシンガポールでクリーン エネルギーの新たな調達源を確保できるようになりました。
米国では、大規模な太陽光発電と風力発電のプロジェクトをオクラホマ州、アラバマ州、バージニア州で展開し、多くのデータセンターに電力を供給しています。
今後の展開としては、4 年連続で年間電力消費量を再生可能エネルギーでまかなったという成果をもとに、2030 年までに、Google が事業を行うあらゆる場所で必要なエネルギーを 24 時間 365 日カーボンフリー エネルギーでまかなうという、さらに大きな目標を達成すべく挑戦を続けてまいります。Google の新しい説明資料に記載したとおり、この目標を達成することは「排出して補償する」正味排出量ゼロを目指すモデルから、Google の事業による炭素排出自体をなくす「完全なゼロ排出」を目指すモデルへ移行することを意味します。この課題の解決は Google にとって重要なだけでなく、各地の電力供給網を完全にカーボンフリーに移行するためにも欠かせません。Google は、自らの運営ソリューションの開発を通じて、こうした移行への道を切り拓きたいと考えています。最新の状況について詳しくは、Google の CEO である Sundar Pichai が 2021 年のアースデイに合わせて更新した投稿をご参照ください。
-クラウド インフラストラクチャ部門シニア バイス プレジデント Urs Hölzle