Multiplay による『Apex Legends』の記録的なローンチを Google Cloud が支援
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2019 年 3 月 19 日に Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
新しい AAA のマルチプレーヤー ゲームが配信初日に獲得する同時接続プレーヤーの数はどれくらいなのか、想像してみてください。数千人、それとも数万人、いや数十万人でしょうか?
無料でプレーできるバトル ロワイヤル ゲーム『Apex Legends』は、配信前にマーケティングや宣伝活動を行っていないにもかかわらず、2019 年 2 月 4 日 月曜日の配信開始後わずか 8 時間でユニーク プレーヤー数が 100 万人を超えました。配信開始後最初の週末には同時接続プレーヤー数が 230 万人に達し、現在は配信後わずか 1 か月ながら 5,000 万人のユニーク プレーヤーを抱えています。
これだけ多くのプレーヤーが利用していると、ゲームを管理する側は緊張のあまり神経がどうにかなってしまいそうです。配信開始時に接続の問題が起きれば、そのゲームは永遠に立ち直れなくなるかもしれません。ゲームの評価や収益、寿命などはローンチの成功にかかっています。最高のマルチプレーヤー体験に堅牢なインフラストラクチャが必要なのは当然のことです。
Apex Legends は、Respawn Entertainment が開発し、Electronic Arts が配信していますが、主要プラットフォームへの対応については、Unityの Multiplay チームでゲーム サーバー ホスティングに携わるスペシャリストたちが担当しています。Multiplay は、ゲーム サーバーをサービスとして運営し、高水準のサービスとフレームワークを提供してゲームの継続的な成長を支えています。また、米国、欧州、アジアにまたがる 10 の地域において、グローバル規模でのシームレスなゲーム サーバー ホスティングを Apex Legends 向けに提供するため、Google Cloud を活用しています。
Multiplay は、配信開始時における Apex Legends ゲーム サーバーの 95 % を Google Cloud Platform で運用し、残り 5 % をオンプレミスで運用することにしました。コンピューティング サービスの中核となるのは、Google Cloud のグローバル ネットワーク上で仮想マシンを提供する IaaS の Google Compute Engine です。プレーヤーの急増に応じてリソースを容易に増強できることは多くのゲームにとって重要な要件であり、配信開始後 1 時間で 800 万ダウンロードを記録した Apex Legends にも当然あてはまりますが、これを Compute Engine は可能にします。さらに、Compute Engine の仮想マシンはプレーヤーの需要に合わせてすぐに終了できるため、必要のないゲーム サーバーを減らしコストを最適化できます。
Multiplay にとっては、Google Cloud のグローバル プライベート ネットワークも重要なインフラストラクチャ要素です。最高のプレーヤー体験を保証するためには、高速接続、低レイテンシ、そしてゲーム サーバーをすばやく同時に更新することが必要不可欠です。
Multiplay の広報担当者は次のように述べています。「私たちが Google Cloud を選んだのは、信頼できるクラウド インフラストラクチャとテスト段階での卓越したパフォーマンスが理由です。これらの点で Google Cloud は他のプロバイダーを圧倒していました。ローンチのシミュレーションや、ローンチに必要なコアを世界規模で確保するにあたって、Google Cloud チームが示してくれた熱意にも感謝しています。」
Multiplay は Unity Technologies(人気の高いサードパーティ ゲーム開発エンジン Unity の開発元)傘下の企業で、Google Cloud とは長きにわたって関係を築いてきました。Google Cloud と Multiplay は、2016 年の『Titanfall 2』(開発元は Respawn Entertainment)のローンチでも協力しています。
ゲーム開発者やプラットフォーム企業が、ゲーム サーバーのホスティングやプラットフォーム サービスをグローバル規模で提供するにあたって Google Cloud をどのように活用しているかについては、こちらをご覧ください。また、Google Cloud 上でのゲーム開発の詳細は、こちらのウェブサイトをご覧ください。
- By Sunil Rayan, Google Cloud for Games Managing Director