Google Cloud Platform

次世代クラウドへの布石 : GCP の新技術、新サービスを Next '17 で発表

サンフランシスコ発 ― 私たち Google は、Google Cloud Next '17 の会場で、Google のプラットフォームに対応した次世代クラウド アプリケーションの設計、構築、実行に役立つ新しい Google Cloud Platform(GCP)製品、テクノロジー、サービスを発表しました。

App Engine のコンセプトを維持しながら大幅に拡張

サーバーレス ランタイム環境の先駆けとして私たちが Google App Engine をリリースしたのは、2008 年のことでした。App Engine を使えば、Google の規模とスピードを利用して、ウェブ アプリや API、モバイル バックエンドを構築できます。それから 10 年近くの間に、最もイノベーティブな複数の企業が、世界中のユーザーにサービスを提供する App Engine 対応のアプリケーションを構築してきました。

今回、私たちは大幅な拡張を施した App Engine を正式リリース(GA)しました。これは、“bring your code, we'll handle the rest.”(コードを持ってきてください、あとは私たちがやります)という App Engine の最初のコンセプトを維持しながら、オープン性とデベロッパーの選択肢を拡充することを意図したものです。

App Engine は、Node.jsRubyJava 8Python 2.7 または 3.5Go 1.8 に加え、ともにベータ テストという形で PHP 7.1 と .NET Core をサポートします。いずれも App Engine の 99.95 % SLA が適用されます。

Google のマネージド ランタイムを使用すれば、お気に入りの言語とオープンソース ライブラリ、パッケージを選んで簡単に開発を始められます。標準提供以外のものを使いたい場合は、独自の Docker コンテナを用意していただければ、壁を突き破ってマネージド ランタイムの向こう側に行けます。この方法なら、App Engine のもとで、あらゆる言語、ライブラリ、フレームワークを簡単に実行できます。

クラウドの未来は開かれています。アプリが収められた Docker コンテナを App Engine で生成すれば、アプリのお持ち帰りが可能になり、GCP 内外のコンテナ ベース環境にデプロイできます。App Engine は、デベロッパーが自分のコードとユーザーのことだけに集中できるフルマネージド環境を提供し続けるとともに、オープンなプラットフォームとしてデベロッパーを支援します。

Cloud Functions がパブリック ベータに

フルマネージド アプリケーションのひとつ上のレベルでは、Google Cloud Functions がパブリック ベータに移行しました。Cloud Functions は、インフラ管理なしでクラウド サービスの構築や接続が行える完全なサーバーレス環境です。GCP が提供する最小の計算単位で、1 個の関数を即時にスピンアップ、スピンダウンできます。そのため、課金は関数の実行時間だけを対象とし、100 ミリ秒単位(端数は四捨五入)で計算されます。

Cloud Functions は、ライトウェイトなバックエンドの構築や既存サービスの機能拡張で特に力を発揮します。たとえば、Cloud Storage のファイルの変更や Cloud Pub/Sub メッセージの受信に応答したり、軽いデータ処理 / ETL ジョブを実行したり、インターネット上の任意のイベントから生成されたウェブフックを処理するロジックのレイヤを提供したりすることができます。

Cloud Functions は、Firebase プラットフォームに統合されたバックエンドの作成に対応しており、Firebase を使用するモバイル デベロッパーにとっても魅力的なオプションです。Cloud Functions for Firebase は、Firebase Realtime Database、Firebase Authentication、Firebase Analytics から生成されたイベントを処理できます。

BigQuery の進化 : BigQuery Data Transfer Service 登場

Google の最初期の頃から、Google のお客様は、それまでは想像もつかなかったような規模で世界中に広告メッセージを広めるために、Google を活用してきました。今では、同じお客様が、そのような広告キャンペーンに対するユーザーの反応をより良く理解するために、強力なデータ アナリティクス サービスである Google BigQuery を使用しています。

そうしたなか、私たちは Google と GCP をより深いレベルで統合する BigQuery Data Transfer Service を開発し、パブリック ベータとして公開しました。BigQuery Data Transfer Service は、選択された Google アプリケーションのデータを直接 BigQuery に自動的に送り込めるようにするものです。

マーケティング / ビジネス アナリストが BigQuery Data Transfer Service を使用すれば、Adwords、DoubleClick、YouTube のデータを直接 BigQuery に簡単にエクスポートできるようになります。そうなれば、BigQuery エコシステムの強力なツール セットにより、そうしたデータの迅速な分析や可視化が可能になるでしょう。

Cloud Dataprep でデータの準備に要する時間を大幅カット

私たちの目標は、BigQuery をセキュアに保ちながら、BigQuery へのデータのインポートを容易にすることです。Google Cloud Dataprep は、分析用データの準備に要する時間を大幅に削減できる新しいサーバーレス、ブラウザ ベースのサービスです。ちなみに、データ サイエンティストが行う仕事の約 80 % はデータの準備が占めると言われています。

Cloud Dataprep は、インテリジェントにデータ ソースに接続し、データ タイプを識別し、異常値を見つけ、データの変換方法を提案します。したがって、データ サイエンティストは、提案されたデータ変換に満足するまでデータ スキーマを可視化できます。

Cloud Dataprep は Cloud Dataflow 内にデータ パイプラインを作成し、データをクリーンアップして、BigQuery や他のデスティネーションに送ります。つまり、コードではなくクリックによって、分析用の構造化データと非構造化データを準備できるようになるのです。

Cloud Dataprep の詳細を知りたい方は、プライベート ベータ プログラムにお申し込みください。また、こちらでは、Google の最新のデータベースやデータ アナリティクス機能に関するニュースをお届けしています。

世界中のもっと多くの場所へ

私たちは、新しい製品や機能をお客様に送り届ける努力だけでなく、お客様がどこにいても GCP にすばやくセキュアにアクセスできるようにしたいと考えています。米国カリフォルニア、カナダのモントリオール、オランダの 3 つの新しい Google Cloud リージョンを追加することを発表したのは、それが理由です。これで Google Cloud リージョンは、現在の 6 か所から将来は 17 か所以上に増えます。

新リージョンの追加により、近隣地域のお客様のレイテンシは低減され、スケーラビリティは向上し、ディザスタ リカバリ オプションは増加します。従来の Google Cloud リージョンと同様に、新リージョンは最低 3 つのゾーンを持ち、Google の世界的なプライベート ファイバー ネットワークの恩恵を受けつつ、GCP サービスを拡充します。

インフラストラクチャの大幅な強化

GCP で実行されるワークロードの高い要求に応えるため、私たちは常に VM のパフォーマンス向上に努めてきました。たとえば、Google は Intel Skylake を実行する初めてのパブリック クラウド プロバイダーです。Skylake は、CPU を酷使するワークロード向けに大幅な改良が加えられた、より大きな VM メモリと CPU オプションを提供するカスタム Xeon チップです。

インスタンス内で実行できる vCPU の数も 32 から 64 に倍増させ、416 GB までのメモリを提供できるようにしました。これは、大規模なエンタープライズ アプリケーションを Google Cloud に移行するお客様の要望に沿ったものです。その一方で、機械学習モデルのトレーニングのような並列ワークロードのパフォーマンスを大幅に向上させる GPU の提供も始めています。

… それで、料金は値上げ? いいえ、値下げの方向に

私たちは GCP の利用コストを低く抑えることを目指しており、その一環として、1 年または 3 年間の長期契約のお客様を対象に、Compute Engine の標準料金を最大 57 % 値下げする Committed Use Discounts を発表しました。

Committed Use Discounts は、購入していただいた CPU と RAM の合計容量に基づいており、異なるインスタンスやマシン タイプを柔軟に選ぶことができます。インスタンス タイプを変更した場合でも自動的に適用されます。Committed Use Discounts の適用を受けるための事前費用は必要なく、月々の請求金額に反映されます。しかも、契約以上の利用に対しては、継続利用割引が自動的に適用されます。

また、Compute Engine とそれをベースとするサービスの料金も値下げしました。具体的な値下げ幅はリージョンによって異なります。米国のお客様は 5 %、欧州のお客様は 4.9 %、東京リージョンのお客様は 8 % の値下げになります。

さらに無料枠も拡大しています。まず、お客様のペースやスケジュールに沿ってトライアルを経験していただくため、最初の無料トライアルの期間を 60 日間から 12 か月間へと延長し、すべての GCP サービス、API で 300 ドルのクレジットを使えるようにしました。

加えて、Always Free 製品を新たに導入します。これは、アプリケーションのテストや開発に無料で使える、使用期限のない製品です。新たに Compute Engine、Cloud Pub/Sub、Cloud Storage、Cloud Functions が加わり、Always Free 製品は 15 に増えました。GCP を使い始めたお客様の世界は大きく広がったはずです。条件、資格、契約の詳細は Google Cloud Platform Free Tier ページをご覧ください。

以上の発表内容については、近日中に詳細を説明する予定です。どうぞご期待ください。

* この投稿は米国時間 3 月 9 日、Cloud Platforms の Vice President である Brian Stevens によって投稿されたもの(投稿はこちら)の抄訳です。

- Posted by Brian Stevens, Vice President, Cloud Platforms