Google Cloud が新しい Supply Chain Twin ソリューションによってサプライ チェーンにもたらすエンドツーエンドの可視性
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2021 年 9 月 14 日に、プレスリリースに投稿されたものの抄訳です。
エンタープライズ ビジネス システム、パートナー、一般公開ソースからのサプライ チェーン データを連携させることにより計画と意思決定を最適化するソリューション
カリフォルニア州サニーベール、2021 年 9 月 14 日 /PRNewswire/ -- 本日、Google Cloud は Supply Chain Twin のリリースを発表いたしました。これは、企業がデジタルツイン(現実世界のサプライ チェーンを仮想空間で再現したもの)を構築できるようにするという目的に特化した業界ソリューションで、異なるソースからのデータを連携して、サプライヤーや在庫などの情報を包括的に把握できるようにします。同時にリリースされた Supply Chain Pulse モジュールを Supply Chain Twin と併用することにより、リアルタイム ダッシュボード、高度な分析、重要な問題(中断の可能性など)のアラート、Google Workspace でのコラボレーションが可能になります。
企業の大半はサプライ チェーンを完全には把握できていないため、商品の在庫切れ、製造在庫の老朽化、天候に関連する中断が発生してしまいます。2020 年には、在庫切れの商品だけで、小売業界に推定 1.14 兆ドルの費用が発生しました。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)に関連する過去 1 年半のサプライ チェーンの混乱は、業務や在庫レベルなどに関する最新のインサイトの必要性をさらに明確に示しました。
Google Cloud サプライ チェーンおよびロジスティクス ソリューション部門のマネージング ディレクターを務める Hans Thalbauer は次のように述べています。「サイロ化された不完全なデータにより、企業がサプライ チェーンを把握する能力が制限されています。Supply Chain Twin を使用すると、お客様は業務についてより深いインサイトを得ることができ、調達や計画から販売、ロジスティクスまで、サプライ チェーンの機能を最適化できます。」
Supply Chain Twin を使用すると、企業は複数ソースからのデータをまとめることができ、パートナーの統合にかかる時間は従来の API ベースの統合よりも短くて済みます。一部のお客様は、分析処理時間が 2.5 時間から 8 分へと 95% も短縮されました。Supply Chain Twin でサポートされるデータの種類は次のとおりです。
エンタープライズ ビジネス システム: ERP などの内部システムから、場所、商品、注文、在庫などの情報を統合することにより、業務の状況を詳しく把握できます。
サプライヤーとパートナーのシステム: サプライヤーのデータ(在庫や在庫レベルなど)とパートナーのデータ(資材の輸送状況など)を統合することで、ビジネス全体をより総合的に把握できます。
一般公開ソース: Google の一般公開データセットを含む、天気、リスク、サステナビリティ関連データなどの一般公開ソースのコンテキスト データに接続することにより、広範な環境の下でサプライ チェーンを把握できます。
お客様が Supply Chain Twin を使用して業務を開始すると、Supply Chain Pulse モジュールによって、可視性、シミュレーション、コラボレーションの機能をさらに活用できるようになります。
リアルタイムの可視性と高度な分析: サプライ チェーンのステータスを簡単に確認できるエグゼクティブ パフォーマンス ダッシュボードを使用して、主要な業務指標をドリルダウンできます。
アラート主導のイベント管理とチーム間のコラボレーション: 主要な指標がユーザー定義のしきい値に達したときにトリガーされるモバイル アラートを設定し、ユーザーが Google Workspace ですばやくコラボレーションして問題を解決できるようにする共有ワークフローを構築できます。
AI 主導の最適化とシミュレーション: AI 主導のアルゴリズムの推奨事項をトリガーすることで、変化するイベントに対する戦術的な対応を提案し、より複雑な問題をユーザーに報告し、仮想的な状況の影響をシミュレートできます。
「ルノーでは、効率的なサプライ チェーンの運営方法を革新しています。ネットワーク全体の在庫レベルの可視性を向上させることは重要なイニシアチブです」と、ルノーグループのサプライ チェーン グローバル バイス プレジデントを務める Jean-François Salles 氏は述べています。「Supply Chain Twin のようなソリューションを使用して、サプライヤーの在庫データを集約し、データの整理と連携を実現する Google Cloud の強力な機能を活用することで、サプライ チェーンを包括的に把握できると期待しています。Google の各種ツールを使って、双方の在庫の管理、予測の改善、そして最終的にフルフィルメントを最適化することを目指しています。」
IDC のプログラム バイス プレジデントを務める Simon Ellis 氏は次のように述べています。「サプライ チェーンの専門家にとって、計画、リアルタイムの意思決定、監視を最適化するためにサプライ チェーン全体におけるエンドツーエンドの可視性を実現することは最優先事項です。サプライ チェーンのデジタルツインに対する Google Cloud のアプローチは、社内、社外、パートナーのデータ ネットワークにまたがっていて、複雑なインテグレーションは必要ありません。このアプローチは、組織が計画、監視、コラボレーション、対応を大規模に改善するために役立ちます。」
お客様の Supply Chain Twin 導入を支援する Google Cloud パートナー
小売業者、メーカー、消費財企業、医療ネットワークなど、ロジスティクスを重視する企業は、Google Cloud のパートナー エコシステムと直接提携して Supply Chain Twin を導入できます。たとえば、Deloitte、Pluto7、TCS などのシステム統合パートナーは、お客様が Supply Chain Twin と関連データセットを既存のインフラストラクチャに統合するのを支援します。
さらに、Climate Engine、Craft、Crux などのデータ パートナーは、地理空間、サステナビリティ、リスク管理のデータセットを提供して、より完全なマクロ環境ビューを提供することにより、Supply Chain Twin を強化します。また、Anaplan、Automation Anywhere、project44 などのアプリケーション パートナーは、自社のプラットフォームから Supply Chain Twin に情報を提供して、お客様による商品ライフサイクルの把握、各運輸業者の配送の追跡、ETA の予測などを支援します。
Supply Chain Twin と Twin Pulse モジュールは現在、プレビュー版を全世界でご利用いただけます。料金と提供状況については、Google Cloud の営業担当者にお問い合わせください。Supply Chain Twin の詳細については、こちらをご覧ください。