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データベース

Google Cloud データベースの新機能と今後の展開

2024年4月12日
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Google Cloud Japan Team

Gemini 1.5 モデル をお試しください。

Vertex AI からアクセスできる、Google のもっとも先進的なマルチモーダル モデルです。

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※この投稿は米国時間 2024 年 4 月 10 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

生成 AI の能力はこの一年で飛躍的に成長しました。Google Cloud 全体に生成 AI を組み込み、すべてのユーザーにとって有益なプロダクトとサービスを提供するという Google の誓約は、今や現実のものとなっています。このたび Google は、Gemini for Google Cloud を提供する取り組みの一環として、Gemini in Databases によるデータベース プロフェッショナルの新時代が到来したことをお伝えします。Gemini in Databases により、Google はデータベース主導型アプリケーションの開発、モニタリング、最適化、セキュリティ保護、移行など、データベース操作のあらゆる側面を簡素化する、AI を活用した支援を提供します。

また、すべてのデータを AI に接続できるようにする統合データおよび AI プラットフォームを提供することで、生成 AI の可能性を最大限に引き出す取り組みも継続します。さらに多くのデータベースのベクトル サポートを発表し、企業の開発者が正確で関連性の高い、企業の実体に基づいた生成 AI アプリを迅速に構築できるよう支援します。また、イノベーションの推進とカスタマー エクスペリエンスの変革を支える業界最先端のデータベース サービスにより、アーキテクチャの将来を見据えたサポートも提供します。発表内容を詳しく説明します。

 

AI を利用してデータベースの開発と管理を強化

データベースは、あらゆる企業のイノベーション戦略の核となるコンポーネントです。しかしながら、データベースは設計、コーディング、運用、管理が最も難しい部分でもあると、お客様からよく言われます。そのうえ、移行は複雑で時間がかかり、リソースを大量に消費します。多くの場合、企業は専門家や支援ツールに投資することになりますが、それでも運用上の問題や非効率性に不意を衝かれることが少なくありません。そこでもし、AI を活用できたとしたらどうでしょう?

Google のデータベースに AI を活用した機能を導入する取り組みは、昨年の Spanner Database Migration Service Duet AI から始まりました。それ以来、Google はデータベース操作のあらゆる側面に AI による支援を拡大し、データベースの開発と管理を強化しています。現在利用可能な Gemini in Databases は、開発者、オペレーター、データベース管理者がより適切に、より速く簡単に仕事をこなせるよう支援します。Gemini in Databases を使うと SQL を簡単に生成できます。さらに、一括表示画面からデータベース全体を管理、最適化、管理することも可能です。最終的には、AI によるコード変換でデータベースの移行を加速させます。たとえば、「東アジアにある本番環境のデータベースのうち、過去 24 時間以内にバックアップがなくなったものはどれ?」「PostgreSQL リソースのうち、バージョンが 11 以降のものはいくつ?」のような質問をすると、データベース フリート全体についての分析情報をすぐに得られるとしたらいいですよね?

具体的には、Google AI を活用して、以下の 3 つの生産性向上を実現しています。

  1. Database Studio を使用したコード開発: Google Cloud コンソールの機能豊富な SQL エディタである Database Studio を使用すると、開発者はエディタ内で直接、インテリジェントなコード アシスタンス、コード補完、ガイダンスを使用して、SQL コードの生成、要約、修正を簡単に行うことができるため、アプリケーション開発の生産性が向上します。開発者はまた、自然言語を使用するコンテキスト アウェアなチャット インターフェースと質の高い SQL 候補を利用して、データベース アプリケーションをより迅速に構築できます。Database Studio は、MySQL PostgreSQL などの一般的な SQL 言語をサポートしています。

  2. データベース センターを使用したフリート管理: オペレーターは、データベース フリート全体を一括表示画面から管理できるようになりました。インテリジェントなダッシュボードにより、可用性、データ保護、セキュリティ、コンプライアンス体制が事前に評価されます。データベース チームは、自然言語を使用してデータベースと対話し、必要な情報を迅速かつ簡単に見つけることができます。そのうえ、LLM を活用した会話エージェントにより、具体的な問題に合わせたトラブルシューティングのヒントが生成されます。

  3. Database Migration Service を使用した移行支援: Gemini の機能を使用してストアド プロシージャ、トリガー、関数などのデータベース常駐コードを調べ、PostgreSQL 言語に変換できます。さらに、SQL 開発者のスキルアップと再トレーニングを支援するため、Gemini を活用したデータベース移行計画では説明可能性に重点を置き、コードの詳しい説明や推奨事項に加えて、言語の対照比較を記載しています。

Gemini in Databases のおかげで、数秒でフリートの健全性に関する回答を得て、アプリケーションに潜むリスクをこれまで以上に迅速に、先を見越して軽減できます。」- Ford Motor Company、データベース技術担当技術エキスパート Bogdan Capatina

Gemini in Databases は究極のデータベース パートナーです。すべてが円滑に進み、常に最新情報を把握できるよう支援します。Gemini in Databases は現在、公開プレビュー版をご利用いただけます。詳しくは、https://cloud.google.com/products/gemini/databases をご覧ください。

AlloyDB を使用して、運用データに基づいた生成 AI アプリを構築する

Google 2 月に、エンタープライズ向け生成 AI アプリケーションをより簡単に構築するための AlloyDB の統合機能セットである、AlloyDB AI の一般提供(GA)を発表しました。AlloyDB AI に対する Google の目標は、AlloyDB AI を、PostgreSQL を使用した生成 AI アプリの構築に適した場にすることです。Google AlloyDB のイノベーションに取り組み続けています。そして今回、新しいベクトル機能、リモートモデルへの容易なアクセス、安全かつ柔軟な自然言語サポートなどを実現した、次世代の AlloyDB AI を発表します。

Google は、Google 検索や YouTube のようなよく使われているサービスをサポートするために、12 年以上にわたり実際のベクトル アルゴリズムを革新してきました。特に要求の厳しいユースケースに対応するには、ベクトルのインデックス登録と検索の新しい方法を発明する必要がありました。昨年、PostgreSQL データベースでオープンソースの pgvector をサポートすることを発表しましたが、今回は次世代のツリーベースのベクトル機能をリレーショナル データベースに提供します。Google の最新の近似最近傍アルゴリズムに基づく、新しい pgvector 対応インデックスを備えた AlloyDB AI により、PostgreSQL 開発者に新たなベクトル オプションを提供できることを嬉しく思います。Google のパフォーマンス テストによると、AlloyDB AI は、標準の PostgreSQL でよく使われている HNSW インデックスと比較して、最大 4 倍高速なベクトルクエリ、最大 8 倍高速なインデックス作成、通常 34 倍少ないメモリ消費を実現します。このたびの発表により、AlloyDB AI は、要求の厳しい実際のユースケースやアプリケーションで示されるメモリ、インデックス登録速度、クエリ パフォーマンスに対する要件の一部に対応できるようになりました。この機能は現在、AlloyDB Omni のテクノロジー プレビュー版として利用可能ですが、近日中に Google Cloud AlloyDB で利用可能になる予定です。

推論エンドポイントを管理しやすくするために、Google AlloyDB モデル エンドポイント管理を発表します。これにより、リモートの Vertex AI、サードパーティ モデル、カスタムモデルをさらに簡単に呼び出すことができます。Vertex AI だけでなく、Anthropic Hugging Face のようなサードパーティ サービスのモデルカタログも簡単に構成できます。これは現在 AlloyDB Omni で利用可能ですが、近日中に Google Cloud AlloyDB で利用可能になる予定です。

「自律走行システム会社である Nuro は、ベクトル類似性を使用して、自律走行車が走行中に道路上で遭遇する物体を分類し、最終的に適切なアクションをトリガーできるようにしています。Nuro は現在、アプリケーション アーキテクチャを簡素化するために、保有する数億のベクトルを AlloyDB AI に移行しています。」- Nuro、データ プラットフォーム責任者 Fei Meng

最後に、柔軟で正確かつ安全な自然言語体験をサポートする、AlloyDB AI 2 つの新機能を発表します。まず、生成 AI 開発者が SQL を使って行う場合と同様に自然言語でデータを正確にクエリするアプリケーションを構築できるようにして、最大限の柔軟性と表現力を実現可能にします。これにより、生成 AI アプリはより広範な予測できない質問に対応できるようになります。次に、「パラメータ化されたセキュアビュー」という新しいタイプのデータベース ビューを追加し、エンドユーザーのコンテキストに基づいてデータを簡単に保護して、より豊かで柔軟な自然言語エクスペリエンスを提供できるようにします。今回の発表では、AlloyDB Omni で利用可能なこれらの進化を組み合わせ、運用データを生成 AI アプリに統合するための新しいパラダイムを提示します。

さらに 2 月には、PostgreSQL エンジンの AlloyDB Cloud SQL for PostgreSQL に加えて、SpannerMemorystore for RedisCloud SQL for MySQL など、さらに多くのデータベースのベクトル機能を発表しました。今回は、Firestore にベクトル サポートを追加しています。また、Vertex AI による AI 推論への接続を容易にし、LangChain などのオープンソースのオーケストレーション フレームワークと統合しました。これらの機能はすべて、データを AI に接続し、その出力を運用データに基づく関連性の高いものにして、企業の実体を表すのに役立ちます。

すべてのユーザーに業界最先端のデータベース サービスを提供する

生成 AI などの業界のトレンドを活用するには、最高水準のデータ インフラストラクチャが必要です。クラウド ファーストの SpannerBigtableFirestore データベースは、Google 広告、GmailYouTube などの Google サービスを支えるバックボーンであり、業界最高レベルの可用性と信頼性を提供します。Spanner Bigtable は最高 99.999% SLA を保証し、毎秒数十億件のトランザクション(ピーク時にはそれぞれ 40 億件以上と 70 億件以上)を処理しています。一方、Firestore は現在、毎月 50 万人以上のアクティブな開発者が利用しています。

このたび Google が発表した Bigtable Data Boost は、ワークロードを分離してトランザクション データをオンデマンドで処理することに優れている画期的な技術です。昨年発表した Spanner Data Boost と同様に、Bigtable Data Boost は、運用ワークロードを中断することなく、分析クエリや ETL ジョブの実行、ML モデルのトレーニングを、トランザクション データに直接かつ頻繁に行うことができます。また、複数のチームが同じテーブルを安全に利用し、売り上げや在庫などのデータをデータベースから直接、パートナーやサプライヤー、販売者と共有できる承認済みビューも発表しています。さらに、新しい Bigtable 分散カウンタを使用すると、クリックストリームのような頻度の高いイベントデータをデータベース内で直接処理し、リアルタイムの運用指標や ML 機能を大規模に提供できるようになります。

Google は、オープンソースの MySQLPostgreSQLRedis の各エンジンも重視してきました。昨年リリースした MySQL および PostgreSQL 用の Cloud SQL Enterprise Plus エディションは、Enterprise エディションと比較して、読み取りスループットが最大 3 倍高速化し、書き込みレイテンシが最大 2 倍向上しています。また、メンテナンスを含む 99.99% の可用性 SLA もサポートしています。Google は、オーケストレートされた切り替えやスイッチバックなどの高度なフェイルオーバー機能を Enterprise Plus サービスに追加し、さらに価値を高めています。これらは、企業の事業継続計画にとって望ましい追加要素です。現在では、メンテナンスやインスタンスのスケールアップといった Day 2(運用段階)オペレーションを、プロキシを必要とすることなく、1 秒未満のダウンタイムで行うことができます。

最後に、Redis ワークロード用の Memorystore for Redis Cluster は、ゼロ ダウンタイムのスケーリングを提供し、クラスタあたり最大 14.5 TB のメモリをサポートします。このたび Google が発表した Memorystore for Redis Cluster の新機能は、さまざまなワークロードをサポートするために、より高い復元力と費用最適化オプションを提供します。AOF(追記専用ファイル)と RDBRedis データベース)ベースの永続性をサポートすることで、定期的なスナップショットの取得や書き込みごとのログ作成が可能になり、RPO(目標復旧時点)をほぼゼロに近付け、ゾーン障害時の復元力を追加料金なしで高めることができます。また、新しいノードの形状も提供し、柔軟性の最大化と優れた費用管理を可能にしています。

AI 主導の未来へとつなげる

オペレーショナル データベースには、次の変革をもたらす生成 AI アプリケーションを実現するための豊富なデータが存在します。今回発表したこれらの機能はすべて、データを AI に接続し、生産性を向上させ、すでに使用しているデータベースで生成 AI の利用を加速させます。

ご利用方法については、cloud.google.com/databases または Google Cloud データベースの今後の展開のスポットライトをご覧ください。

-エンジニアリング、データベース担当ゼネラルマネージャー兼バイス プレジデント Andi

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