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データベース

データベースを現代のビジネスの中心に据える

2020年9月1日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2020 年 8 月 20 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。


データベースは小売、金融、製造、医療など、さまざまな業界で特にビジネス クリティカルなエンタープライズ ワークロードを促進するエンジンとして何十年にもわたって存在してきました。こうしたシステムでは、たとえば資金を世界中に投資したり、病院や患者が最も必要とするときに物資を供給したりできます。各ワークロードは最高レベルの信頼性、耐久性、パフォーマンスを必要とします。企業がクラウドの導入を加速し、変化する新たな需要に対応する方法を検討する場合、世界で最も重要なデータを管理するデータベースは最優先事項になります。

Google は大手グローバル企業の数社と提携しており、明確な傾向がいくつか現れています。アプリケーションによって管理されるデータの量が信じがたい速さで増え続けている中、企業はデータの処理方法を再検討しています。データベースの維持とスケーリングに行き詰まり、最終的にイノベーションを抑制することなく、新機能の構築と開始を高速化することを望んでいます。また、オープン API を搭載したデータベースの導入が増えています。制限が厳しいライセンスに煩わされず、データのポータビリティを維持できるためです。企業は GDPR や CCPA など、セキュリティとデータ主権に関する新しい厳重な規制への対応を余儀なくされています。このような規制により、グローバルなスケーリングにともない、これまでにない複雑さが生じ、より多くの制御が必要になっています。

これらの企業はクラウド移行を計画しているため、マルチクラウドとハイブリッド戦略が基本です。とりわけ興味深いのは、企業が Always On 可用性、グローバル レベルでのローカル エクスペリエンス、すべてのチャネルでの同期を実現する新しいデータドリブンなアプリケーションを通じて、ビジネスを変革しようとしている点です。

このような傾向はお客様がクラウドへの移行に着手するときに最重要であり、万人向けの方法はありません。Google はお客様が場所に関係なくクラウドのメリットを得て、ビジネスに提供できるものを促進できると考えています。  

3 段階のプロセスを実施する

アジリティやイノベーション速度の向上、費用管理の改善、データセンターの完全なシャットダウンを問わず、お客様はクラウドへの移行を加速し、移行、モダナイゼーション、変革という 3 段階のプロセスを実施しています。

しばしば厳しいスケジュールで数千ものアプリケーションやデータベースをクラウドに移行しようとしているお客様がいらっしゃいます。現在実行しているものをクラウドにリフト&シフトするには、迅速なアプローチが必要です。こうした「現状のまま」の移行は、クラウドネイティブ機能のメリットを完全に提供しなくても、すでに大きな価値をもたらしています。この移行の段階では、お客様と緊密に連携して、商用データベースとオープンソース データベースの大規模なデータベース資産を Google の環境に移行しました。Cloud SQL(MySQL、PostgreSQL、SQL Server 向け)などのフルマネージド データベース サービスにより、お客様は 24 時間 365 日のデータベース管理を Google Cloud に任せながら、使いやすさが手に入ります。マネージド サービスを採用することで、ビジネスの前進と生産性の向上にリソースを集中し直すことができ、可用性の高い環境を確保するという手間のかかる作業を Google に委ねることができます。Oracle ワークロード向けの Bare Metal Solution では、既存の投資を維持しながら全体的な費用を削減できます。

移行後、お客様の多くは従来のデータベースからオープンソース データベースへの移行による、データベース環境のモダナイゼーションを求めます。ライセンスの柔軟性の欠如、高い費用、制約のあるデプロイ オプションにより、移行に必要な投資を行う強い動機がお客様に生じます。オープンソース データベースがエンタープライズ対応になったため、お客様はパフォーマンスや信頼性を犠牲にすることなく運用上の制約を取り除き、予期しない需要をシームレスに処理できます。DevOps チームはモダナイズによって、開発とテストのサイクルをより適切に管理し、新しいリリースをより迅速に push して、全体の精度と予測可能性を改善できます。

Auto Trader は新機能をより迅速に顧客にリリースするために、Oracle データベースを Cloud SQL に移行しました。つまり、チームが変更によるリスクを減らし、マネージド サービスに移行することで、Auto Trader はサービスの改善により多くの時間を当てられます。移行後、Auto Trader のリリース サイクルの上昇は 140% を超え(前年比)、成功率は 99.87% に向上しました。

次世代アプリケーションを完全にクラウドで構築しようとしているお客様は変革の段階にあります。これは、ビジネスの新しい可能性と競合に対する差別化を実現することです。リレーショナル ワークロードの場合、Cloud Spanner は強整合性によってグローバル スケールで実行する機能においてリードしながら、業界トップクラスの信頼性(99.999%)を提供します。非リレーショナル ワークロードの場合、Cloud Firestore はまさに同じグローバルな整合性と 99.999% の可用性を発揮し、比類のない経験を提供して、ライブ同期でモバイル、ウェブ、IoT アプリケーションを構築できます。革新的なアプリケーションの構築は特定のサービスを超えています。連携することで状況が一変するメリットを提供できる方法になります。クラウドネイティブ データベースは Google Cloud の他のサービスと統合されているため、IT システムとアプリをマイクロサービスとして実行し、高度な分析や AI をデータに適用できます。ほんの一例を挙げると、ソーシャル メディア プラットフォームの ShareChat はトラフィックがわずか数日で 500% 増加し、コードをまったく変更することなく Spanner を水平方向にスケールできました。

お客様が上記のプロセスのどの段階にいても、Google Cloud はサービス、ベスト プラクティス、ツール エコシステムでお客様をサポートし、成功を可能にすることに注力しております。変革に向けて一丸となっている場合や、第一歩を踏み出そうとしている場合でも、これらのオプションをうまく組み合わせて、チームや組織にとって現実的で管理しやすいペースで移行できるようになります。

データベース プロダクトのスイート全体について詳しくは、今週の Google Cloud Next ‘20: OnAir でエキスパートによるセッションやデモをご覧ください。また、組織が Google Cloud データベースを利用することで、どのように特に重要なアプリケーションを強化し、新しいイノベーションを促進して、お客様により良いエクスペリエンスを構築しているかをご確認ください。

 

-データベース エンジニアリング担当ゼネラル マネージャー兼バイス プレジデント Andi Gutmans

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