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データ分析

Tencent: より良いゲーム開発のために分析文化を醸成する

2024年5月20日
Mathieu Ruiz

Lead Game Data Analyst, Funcom

Hao Liang

Manager, Data Platform, Tencent

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※この投稿は米国時間 2024 年 5 月 11 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

Tencent は、中国の深センに本社を置くインターネットとテクノロジーの大手企業です。当社のミッションは「Value for Users, Tech for Good(使う人に価値を与え、社会を良くするための技術)」です。『Level Infinite』『PUBG MOBILE』『王者栄耀』『GTFO』『Assassin's Creed Jade』など、世界的によく知られたゲームを開発している会社でもあります。2020 2 月には、先日創業 30 周年を迎えた Funcom を買収しました。Funcom は、『The Longest Journey』『Anarchy Online』『Metal: Hellsinger』などのゲームで高い評価を得ています。

Funcom の買収により、優れた技術と業界屈指のゲーム会社が結合しました。これを受け、私たちは Google Cloud の支援を得ながら、Funcom で分析文化を醸成するという決断を下しました。その過程で直面した課題と実装したソリューションをご紹介します。

説明するために、オンライン マルチプレーヤー型サバイバル ゲームの『Conan Exiles』を例として使用します。Funcom が開発し、2017 年にリリースされたこのゲームは、常にアップデートと新コンテンツのリリースが行われており、2022 年にはライブサービス ゲーム モデルに移行されました。そのためには、ビジネス上の意思決定を後押しするデータが必要でした。

スケーラビリティと成長のためのアーキテクチャ

Funcom のアーキテクチャは、社内の開発チームをライブ オペレーションで支援し、ゲームサーバーの健全性をモニタリングするために開発されたものでした。アーキテクチャ全体がオンプレミスの仮想マシンとオープンソースのフレームワークで構成されていたため、ユースケースとスケーラビリティが制限されていました。以前の技術スタックは、ライブサービス ゲーム モデルの観点から見て、データドリブンなアプローチを考慮して構築されたものではありませんでした。

Funcom のデベロッパーと経営陣の関心を踏まえ、私たちは Google Cloud と協力して新しいアーキテクチャを開発することにしました。『Conan Exiles』の最初のシーズンのリリースまで数か月しかなかったため、Google Cloud チームは完全に機能するデータ ウェアハウスを提供してくれました。このデータ ウェアハウスを使用してダッシュボードを構築し、経営陣、マーケティング担当者、ライブ オペレーション担当者などの主要関係者に分析情報を提供しました。以下の図は、私たちが使用したアーキテクチャを示したものです。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/1_7iIgU9e.max-1300x1300.png

私たちは、いくつかの重要な基準に従って新しい技術スタックを構築しました。その基準とは、統合のしやすさ、多様なユースケースへの対応、総所有コスト(TCO)の最適化です。

このデータ プラットフォームの構築は、パズルのピースを組み合わせるようなものでした。データレイクやクエリエンジンとして機能する Cloud Storage BigQuery などの主要プロダクトを使用して以前のデータ インフラストラクチャを置き換えました。その結果、2 か月足らずで堅牢なデータ パイプラインと安定したデータ プラットフォーム基盤を構築することができ、ゲーム内プレーヤーのアクティビティ プレイテストなど、以前は観測されなかった多数の新しいゲームデータを利用できるようになりました。これには、ソーシャル リスニングやコミュニティの反応といったマーケティング データ、CPU、グラフィック、メモリ使用量に関するパフォーマンス データ、さらにはクラッシュ モニタリング データも含まれます。

ゲームとマーケティング データセットを結び付ける新たな基盤

新しいアーキテクチャを設定した私たちは、コスト パフォーマンスを最適化し、データスタックの制御を改善して、マーケティング データセットとセールス データセットを結び付ける、データの新たな活用方法を模索することにしました。たとえば、ゲームリードは、データがゲーム内開発をどのように支えているかを理解する必要があります。一方、マーケティング チームは、ゲーム内データに簡単にアクセスしてマーケティング活動を支援する必要があります。

そのために、常に最新の KPI レポートを使ってパイプライン全体を自動化し、Google Cloud 内でマーケティング パフォーマンスをモニタリングできるようにしました。さらに、データチームはプレーヤーの行動、コミュニティ、マーケティング全体のデータを結び付けることで、詳細な分析情報に基づいた推奨事項を提供できます。

収益を生み出す技術スタックで前進する

Google Cloud を使用することで、ゲームデータ パイプラインや日々の意思決定システムに影響を与えることも、追加のエンジニアリングのオーバーヘッドを必要とすることもなく、元データ パイプラインとデータレイク アーキテクチャを再設計できるようになりました。その結果、以前のアーキテクチャと比較して、1 日あたり 2 倍のゲームデータを処理できるようになりました。そのうえ、BigQuery Cloud Composer を使用することで、1 か月あたりの費用が全体で 70% 削減されました。

今後は、Pub/Sub で構築した準リアルタイムのパイプラインで、このアーキテクチャをさらに発展させたいと考えています。また、データ品質のモニタリングとアラートを改善し、データ構造を標準化することで、新たに開発した機能をベータ版に直接デプロイできるようにして、製品化までの時間を短縮することも計画しています。

-Funcom、ゲームデータ リード アナリスト Mathieu Ruiz
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Tencent、データ プラットフォーム担当マネージャー Hao Liang
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