Compute Engine の最新 VM、N4、C4 でパフォーマンスを最大化し、費用を最適化
Tasnia Khan
Product Manager, Google Cloud
Olivia Melendez
GCE Product Manager
※この投稿は米国時間 2024 年 5 月 23 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
Google は、お客様のさまざまなワークロードが技術要件の異なる多くのサービスとコンポーネントで構成されていることを理解しています。また、すべてに適合する画一的なアプローチでは、お客様がパフォーマンスと費用のバランスを取りながらスケールできないことも認識しています。
この点を踏まえ、先月の Google Cloud Next '24 で、汎用 VM ポートフォリオの 2 つの新しいマシンシリーズである C4 と N4 を発表しました。C4 と N4 は大手クラウド プロバイダの最初のマシンシリーズで、最新の第 5 世代 Intel Xeon プロセッサ(コード名 Emerald Rapids)を活用し、専用マイクロコントローラと階層型スケールアウト オフロードのシステムである Google の Titanium を搭載しています。
C4 と N4 は業界屈指のパフォーマンスと費用対効果の組み合わせにより、多様な汎用ワークロードのあらゆるニーズに対応するソリューションを提供します。C4 は、業界屈指のパフォーマンスによるメリットが得られる厳しい要件のワークロードに対応します。一方 N4 では、コスト パフォーマンスの向上に加え、カスタム シェイプや拡張メモリなどの柔軟な構成により、コンピューティングとメモリのさまざまな組み合わせを選択して、費用を最適化し、残りのワークロードに対するリソースの無駄を削減することができます。ワークロードがミッション クリティカルなタスクで揺るぎないパフォーマンスを必要とする場合でも、適応性と費用の最適化を優先する場合でも、C4 と N4 は汎用コンピューティングのあらゆるニーズを満たすように設計されています。現在、N4 マシンシリーズは一般提供されており、C4 マシンシリーズは Compute Engine と Google Kubernetes Engine(GKE)向けにプレビュー版として提供されています。
N4: コスト パフォーマンスの向上と柔軟なシェイプ
N4 マシンシリーズは合理化された機能、シェイプ、次世代の動的リソース管理の効率的なアーキテクチャにより、コスト パフォーマンスの向上と費用の最適化を目指してゼロから構築されています。N4 を使用すると、前世代の N ファミリー インスタンスよりもさまざまなワークロードの TCO を削減でき、コスト パフォーマンスが N2 インスタンスと比べて最大 18% 向上し1、N1 インスタンスと比べて最大 70% 向上します2。主要なワークロードで N2 と比較すると、N4 のコスト パフォーマンスは MySQL ワークロードの場合に最大 39% 向上し3、Java アプリケーションの場合に最大 75% 向上します4。
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他の大手クラウド プロバイダの同等製品と比較して、N4 のコスト パフォーマンスは MySQL ワークロードの場合に最大 90% 向上し5、Java アプリケーションの場合に最大 75% 向上します6。
N4 では、リソースをきめ細かく制御できるカスタム シェイプを利用して、進化するワークロードのニーズに対応する最高度の柔軟性も得られます。カスタム シェイプを使用すると、使用した分の料金だけが請求されるため、vCPU やメモリを過剰に購入しなくて済み、現在 Google Cloud でのみ利用できる費用の最適化手段が得られます。また、カスタム シェイプでは、標準以外のリソースを必要とする独自のワークロード パターンに合わせて最適化しやすくなり、再構成することなくオンプレミスからクラウド、別のクラウド プロバイダから Google へとシームレスに移行することもできます。さらに、他の大手クラウド プロバイダの同等製品と比較して、N4 は事前定義された 4 倍以上のシェイプを最大 80 個の vCPU と 640 GB の DDR5 メモリというはるかに大きな規模で提供し、さまざまなワークロードに対応します。N4 の事前定義されたシェイプは、高 CPU(2 GB / vCPU)、標準(4 GB / vCPU)、高メモリ(8 GB / vCPU)の構成で利用できます。
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また、N4 は競合クラウド プロバイダと比較して最大 4 倍の標準ネットワーク帯域幅(標準 50 Gbps)に加え、Hyperdisk Balanced で最大 16 万 の IOPS を提供します7。N4 は、パフォーマンスと費用対効果のバランスを必要とするほとんどの汎用ワークロードに適しています。たとえば、中程度のトラフィック量のウェブサーバーとアプリケーション サーバー、開発 / テスト環境、仮想デスクトップ、マイクロサービス、ビジネス インテリジェンス アプリケーション、バッチ処理、データ分析、ストレージとアーカイブ、CRM アプリケーションなどに向いています。詳細については、N4 の概要をご覧ください。
次世代の動的リソース管理
N4 上の Google の次世代動的リソース管理(DRM)と Titanium は既存の最適化メカニズムを強化して、コスト パフォーマンスの向上、費用の削減、拡張された一連のアプリケーションへの対応を実現します。動的リソース管理は、Google のグローバル インフラストラクチャを支え、Google 検索、Google 広告、YouTube などのワークロードを処理している Google 固有のテクノロジーです。N4 の動的リソース管理は、実証済みの信頼性、効率性、パフォーマンスを大規模にもたらし、最新世代の動的リソース管理は Titanium を活用して、ワークロードに必要なパフォーマンスを正確に予測し、確実に提供します。詳細については、次世代の動的リソース管理の概要をご覧ください。
C4: 業界屈指のパフォーマンスと高度な機能
最新世代のコンピューティングとメモリ、Titanium のネットワークとストレージ オフロード、高度なパフォーマンスおよびメンテナンス機能を備えた C4 は、最も厳しい要件のワークロードに対応するように設計されています。C4 のコスト パフォーマンスは、他の大手クラウド プロバイダの同等製品と比較して最大 20% 向上し8、前世代の C3 VM と比較して主なワークロードで最大 25% 向上します9。
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大手クラウド プロバイダの同等製品と比較して、C4 のコスト パフォーマンスは Redis ワークロードの場合に最大 65% 向上し10、MySQL ワークロードの場合に最大 90% 向上します11。
また、Titanium を搭載した C4 は、高頻度の取引やゲームなどのリアルタイム ワークロードにおいて、前世代と比較して CPU の応答性が最大 80% 向上し、より高速な取引とよりスムーズなゲーム エクスペリエンスが実現します12。C4 の高いパフォーマンスは、厳しい要件のデータベースやキャッシュ保存、ネットワーク アプライアンス、トラフィック量の多いウェブサーバーとアプリケーション サーバー、オンライン ゲーム、分析、メディア ストリーミング、そして Intel AMX によるリアルタイムの CPU ベースの推論に最適です。
さらに、C4 は仮想ストレージ処理を Titanium アダプタにオフロードして、インフラストラクチャのパフォーマンス、ライフサイクル管理、信頼性、セキュリティを向上させます。Titanium を搭載した C4 は、最大 50 万 IOPS のスケーラブルなハイパフォーマンス I/O、Hyperdisk 上で 10 GB/秒のスループット、最大 200 Gbps のネットワーク帯域幅を提供します13。C4 はまた、メンテナンスの管理を強化して計画的なメンテナンスの予測可能性と制御を向上させ、頻度や中断を削減します。C4 インスタンスは、最大 192 個の vCPU、1.5 TB の DDR5 メモリまでスケールし、高 CPU、標準、高メモリの構成で利用できます。C4 は現在、Compute Engine および Google Kubernetes Engine(GKE)のお客様向けに、プレビュー版として goo.gle/C4Preview で提供されています。
C4 と N4: 連携のメリット
Google は、適切な VM の選択が成功に欠かせないことを認識しています。C4 と N4 を併用すると、すべての汎用ワークロードに合わせてカスタマイズされたソリューションが得られるため、パフォーマンスやワークロード固有の要件に妥協することなく、ビジネス運営の総費用を削減できます。
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「当社は、Google Cloud の新しい C4 マシンと N4 マシンに期待を寄せています。新しい C4 VM は、リアルタイム ML 脅威検出においてパフォーマンスが 35% 向上し、N4 VM は、マルウェア サンプルの動的分析において、前世代よりも低い費用で 20% 高いスループットを実現しました。」- Palo Alto Networks、CDSS プロダクト担当バイス プレジデント Xu Zou 氏
お客様とともに成長する VM を利用してビジネスを強化しましょう。C4 と N4 を併用すると、パフォーマンスと信頼性を優先する費用対効果の高いソリューションが得られるうえに、さまざまなワークロードに基づいてマシン インスタンスを柔軟に組み合わせることができます。
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「Google Cloud と提携し、最新の第 5 世代 Intel Xeon プロセッサを N4 および C4 マシンシリーズに搭載できることを大変嬉しく思います。これらのインスタンスは Intel AMX を使用して、AI 推論で前世代よりも最大 2.5 倍高いパフォーマンスを発揮します。ユーザーは独自のワークロード要件に合わせて、柔軟性、費用の最適化、優れたパフォーマンスを選択できます。」- Intel Corporation、Intel Xeon プロダクト担当ゼネラル マネージャー Suzi Jewett 氏
N4 は現在、us-east1(サウスカロライナ)、us-east4(バージニア)、us-central1(アイオワ)、europe-west1(ベルギー)、europe-west4(オランダ)、asia-southeast1(シンガポール)で一般提供されています。また C4 は現在、Compute Engine および Google Kubernetes Engine(GKE)のお客様向けに、プレビュー版として goo.gle/C4Preview で提供されています。
1、2 は 3 月 21 日時点の予定正規価格に基づく Google Cloud 内部データ。3、7、9、13 は 2024 年 3 月時点の予定正規価格に基づく Google Cloud 内部データ。4、5、6、8、10、11 は 2024 年 5 月時点の予定正規価格に基づく Google Cloud 内部データ。12 は 2024 年 3 月 19 日時点の Google Cloud 内部データで、vCPU の中断時間(ジッター)を測定するための Google 内部ベンチマークに基づく。
-Google Cloud、プロダクト マネージャー Tasnia Khan
-Google Cloud、プロダクト マネージャー Olivia Melendez
1、2 は 3 月 21 日時点の予定正規価格に基づく Google Cloud 内部データ。3、7、9、13 は 2024 年 3 月時点の予定正規価格に基づく Google Cloud 内部データ。4、5、6、8、10、11 は 2024 年 5 月時点の予定正規価格に基づく Google Cloud 内部データ。12 は 2024 年 3 月 19 日時点の Google Cloud 内部データで、vCPU の中断時間(ジッター)を測定するための Google 内部ベンチマークに基づく。