Chrome OS とパートナーとともに持続可能な未来に貢献
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2021 年 4 月 23 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
効率的なデータセンターから再生可能エネルギーの大規模な購入まで、Google はお客様、パートナー、そしてより大きなコミュニティとともに環境と地球を保護する役割を果たすことに尽力しています。2007 年に、Google はカーボン ニュートラルな企業になり、2017 年には、年間消費電力の 100% を再生可能エネルギーで賄う最初の企業になりました。それだけではありません。2030 年までにすべての Google データセンターとキャンパスを 24 時間 365 日カーボンフリーのエネルギーで運用する取り組みを進めています。アースデイにちなんで、ここでは Google によるこのミッション達成への取り組みを Chrome OS がどのようにサポートしているかをご紹介します。Chrome OS は、組織的変化の推進に取り組んでいるパートナーとお客様のエコシステムを通じて、持続可能なコンピューティング ソフトウェアおよびハードウェアを提供しています。
二酸化炭素排出量の削減に役立ち、エネルギー効率を最適化するクラウド ファーストのプラットフォーム
クラウド時代に生まれた Chrome OS には、より持続可能な最新の方法によるコンピューティングが導入されました。Chrome OS の電源管理機能は、効率的な充電と最適なデバイス パフォーマンスを可能にします。
キングストンとサットンのロンドン特別区評議会が 3,800 台を超える Chrome OS デバイスを導入した際には、従業員のコンピューティングを最新化するという目標が達成されただけでなく、年間の温室効果ガスの排出量とエネルギー消費量の減少も確認されました。
「Citrix とAcer Chromebook への移行により、エネルギーの 32% 削減がベンチマークで確認されました。これを結果的に減少した従業員の通勤レベルと組み合わせると、大気から同等量の汚染を除去するためには 3,700 エーカーの成熟した森林が必要になります。これは大きな公園のほぼ 1.5 倍の大きさに相当します」- キングストンおよびサットン評議会デジタル戦略責任者 David Grasty 氏
Citrix は、次のように述べています。
「従来のエンドユーザー デバイスを使用すると、日常のタスクを実行するために必要な量よりもはるかに多くの演算能力が使用されます。Chrome OS デバイスの使用などにより、演算能力をクラウドに集約させるシン クライアント アプローチを採用することで、パフォーマンスのためのデバイスへの依存度が減り、より効率的でエネルギー消費の少ない方法で作業できます」- Citrix 社コンピュータおよび都市科学博士号研究者 Justin Sutton-Parker 氏*
Chrome OS で電子廃棄物を最小化してデバイスのライフサイクルを延ばす
Chrome OS のクラウド プロファイル機能により、複数のユーザー間での共有が容易になります。デバイス共有は、組織がより少ないリソースで効率を維持し、最終的に無駄を減らすことのできるシンプルでありながら非常に効果的な方法です。Chromebook 貸し出しプログラムと Chrome OS のキオスクモードを使用すると、企業は複数のプロファイルとユーザーモードを設定できるため、速度を犠牲にしたりワークフローを遅延させたりすることなく、1 台のデバイスで多数のユーザーに対応できます。さらに、新しい Chromebook は最大 8 年間 OS アップデートを受けられ、使い続けても速度が低下しないため、より長く使用できます。
また、Google の CloudReady を使用することで、組織の既存の PC や Mac デバイスを最新化して寿命を延ばすことができ、Chrome OS デバイスとともに価値を最適化しながら電気電子機器廃棄物を削減できます。
「CloudReady は文字どおり数分で既存のハードウェアを再利用できるようにする機能を備えており、7 年前の HP ノートパソコンから新しく購入した Dell Optiplex デスクトップまで、既存の IT 機器の在庫を掘り出して総動員し、高性能なエンドポイントを提供することができました。管理のしやすい Google 管理コンソールと組み合わせることで、組織のあらゆるニーズに対応できるようになり、スタッフのリモートワークを可能にしたり、IT チームを医師や看護師のサポートに集中させたり、遠隔医療プラットフォームを迅速に立ち上げたりといったことを実現できました」– Springfield Clinic インフラストラクチャ、セキュリティ、およびサポート担当シニア ディレクター Nick Fuchs 氏
持続可能かつリサイクル可能な材料で設計されたスマートデバイス
Chrome OS デバイスは、クラムシェル、タブレット、コンバーチブル型など、さまざまなフォーム ファクタで提供されています。耐久性のあるデザインと、頑丈なデバイス、防滴キーボード、傷のつきにくいゴリラガラスなどのタフなコンポーネントにより、長く使い続けることができます。これを可能にしているのが HP、Acer などの OEM パートナーです。HP Elite c1030 Chromebook Enterprise は、Lonely Whale の 2020 年度年次報告書で最近取り上げられたように、海洋プラスチックから製造された世界初の Chromebook です。
「HP では、より健全な地球環境を作り、人々やコミュニティに収入の機会を提供し、人権を尊重する低炭素の循環型経済を構想しています。HP は、海洋から回収した 780 トン以上のプラスチック(6,000 万本のボトルに相当)をプレミアム HP 製品にアップサイクルしました」- HP Inc. サステナビリティおよび社会的影響最高責任者 Ellen Jackowski 氏
「Acer では、気候変動への意識を高め、地球に優しい環境の構築に大きな影響を与えてきました。最新の Chrome OS デバイスは EPEAT レジストリとともに ENERGY STAR 8.0 認定を取得しており、760 万台以上の Chrome OS デバイスが PCR プラスチックを使用して出荷され、製品パッケージでのバージン プラスチックの使用量が 60% 削減されました」- Acer 社 Chromebook プロダクト リード
より責任あるサプライチェーンと運用により環境への影響を軽減
Insight Enterprises、CDW、その他多くのパートナーは、日々 Chrome OS を使用して、社内の運用、サプライチェーン、物流、さらには顧客に対しても効率性を向上させています。
「Insight では、顧客と緊密に連携して、IT の最適化だけでなく、よりスマートなライフサイクル管理、責任ある電気電子機器廃棄物処理、エネルギー効率の高いデバイスや必要な物理リソースが少ないクラウド アプリケーションの重視など、より持続可能なコンピューティング ソリューションの利用を支援しています。Chrome OS は、これらの優先事項を推進するのに役立つ自然のエコシステムです。Chromebook のような環境に優しいデバイスを使用できることで、必要なリソースを減らしながらも、従業員がどこにいても機動性と生産性を維持できるようにするという当社のミッションがさらに推進されます」– Insight Enterprises 社 経営部門バイス プレジデント Tierra Ryan 氏
「CDW では、Chrome OS を使用するお客様が責任を持って運営しながら目標を達成できるようにする、持続可能な IT ソリューションの提供に取り組んでいます。そのため、環境の継続的な改善にも注力し、事業のエネルギー効率を高め、リサイクル活動の効果を最大化するよう尽力しています。配送センターからオフィスまで、ビジネスの隅々にまで持続可能な開発を浸透させています」– CDW 社 製品およびパートナー管理、クライアント ソリューション カテゴリ マネージャー Amanda Zivich 氏
持続可能なテクノロジーと環境に優しい Chrome OS デバイスを使用して組織をサポートする方法について詳しくは、https://chromeenterprise.google/os をご覧ください。
脚注
*Sutton-Parker, J. (2020)。「Determining end user computing device Scope 2 GHG emissions with accurate use phase energy consumption measurement(正確な使用段階のエネルギー消費量測定によるエンドユーザー コンピューティング デバイスのスコープ 2 GHG 排出量の決定)」アムステルダム: Elsevier Procedia Computer Sciencehttps://www.sciencedirect.com/journal/procedia-computer-science/vol/175
- Chrome OS 担当プロダクト マネージャー Zach Alcorn