開発者調査の詳細: 迅速な構築をともに目指す
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2023 年 3 月 3 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
Google は皆様からの率直なフィードバックを重視しています。いつもご協力いただき感謝しております。常日頃、Google では Twitter アカウントや Innovators プログラムのフォーラム、あるいは業界のイベントで直接お会いしたときなどに、お客様からご意見をいただいています。お客様からのフィードバックは、Google がニーズや問題点をより深く理解し、クラウド エクスペリエンスを向上させるために役立っています。
お客様の声を聞く別の方法としては、独自の調査があります。第三者機関による調査を通して、Google のプロダクトが競合他社と比較してどのような位置づけにあるのかをより正確に把握することができます。このたび、新たな調査が完了しましたのでご紹介いたします。この調査から、Google Cloud を利用して、あらゆる場所にいる開発者が作業をより簡単かつ迅速に行っていることが明らかになりました。
開発者エクスペリエンス調査
このたび Google は、User Research International と提携して調査を実施しました。調査の目的は、Google Cloud が、クラウド業界の主要な競合他社を利用した場合と比較して、どれだけ迅速に物事を実行できるかを定量化することです。45 名に対して 2 時間のセッションを行い、お客様が GKE Autopilot、Cloud Run ジョブ、Cloud Deploy などのプロダクトを、AWS や Azure が提供する同等の競合サービスと比較してどのように使用しているかについて、詳細な情報を収集しました。45 名の参加者のうち、Google Cloud、AWS、Azure のエキスパートと回答した人はほぼ均等に分布しており、日常業務を行う主要なクラウド プロバイダとしてそれらを利用していました。Google のプラットフォームを普段使用していない開発者による使い方を理解することは、実際のお客様のニーズや、クラウド プロダクトがそれらのニーズにどの程度対応しているかを理解するために不可欠です。
昨今、開発者はコーディングに集中したくても、運用やセキュリティ、インフラストラクチャの管理など、多くの業務に巻き込まれてしまいます。こうした雑用は開発者の生産性を低下させ、別のスキルを習得する必要性を増やすことになります。そこで今回は、クラウド開発の複雑さを解消する 3 つのプロダクトに焦点を当てました。
GKE Autopilot による構築の迅速化
GKE Autopilot のようなツールを使用すると、Kubernetes やコンテナのエキスパートでなくても成果を上げることができます。Autopilot モードは、クラスタ全体のインフラストラクチャを管理できる、人による操作が不要なフルマネージド サービスです。構成やモニタリングについて心配することなく、完全な Kubernetes エクスペリエンスを実現できます。GKE Autopilot を使用すると、競合するマネージド Kubernetes サービスと比較して、最大 2.6 倍速くGoogle Cloud 上でコンテナ化されたアプリケーションをデプロイできます1。
Kubernetes の習得は容易ではありませんが、GKE Autopilot によってその負担を軽減することができます。コンテナと Kubernetes についてもう少し詳しく知りたい方のために、最初の GKE アプリケーションをデプロイする際に役立つ、私のお気に入りのチュートリアルを 2 つご紹介します。
コンテナ化されたウェブ アプリケーションをデプロイする。順を追って学ぶことができる本格的なチュートリアルです。
インタラクティブなチュートリアル: GKE Autopilot。多数あるコンソール内チュートリアルの一つで、順を追って GKE の手順を学ぶことができます。
Cloud Run ジョブによる構築の迅速化
コンテナ化されたワークロードを実行する際、多くの場合は Kubernetes を使用することが好まれますが、サーバーレス オプションは、アプリをホストするための別の優れた方法を提供します。Cloud Run を使用すると、ソースからデプロイまで 1 つのコマンドで行うことができます。ただし、Cloud Run は開発をスピードアップするツールの一つにすぎません。
ウェブ リクエストやイベントに対応するために継続的に実行される Cloud Run サービスとは異なり、Cloud Run ジョブはコードを実行します。このコードは、なんらかの作業を実行し、その作業が完了すると終了します。事実、Cloud Run ジョブのようなツールを使用すると、開発者は、サーバーレス ジョブを最も性能の近い競合他社よりも 50% 速くデプロイして実行できます1。Cloud Run ジョブは、データベース移行などの管理タスクの実行、毎晩のレポートなどのスケジュールされた作業の管理、バッチデータ変換の実行に適しています。
Cloud Run ジョブの利用を今すぐ開始するには、ジョブの作成と実行ができるシンプルなチュートリアルを作成しましたので、ぜひご覧ください。
Cloud Deploy による構築の迅速化
Cloud Run ジョブは、管理的なタスクを自動化しますが、Cloud Deploy は、リリース プロモーションや承認といった DevOps スタイルの継続的デリバリー タスクの自動化に役立ちます。このたびの調査では、競合するクラウド サービスと比較して、Google Cloud ではこれらのタスクを 2.4 倍高速に行えることが示されました1。Cloud Deploy は、GKE に対する継続的デリバリーの容易さ、速さ、信頼性を高める、独自のマネージド型継続的デリバリー サービスです。
GKE と Cloud Run のどちらを使用している場合でも、Cloud Deploy は、ウェブ コンソール、CLI、API 経由でリリースのプロモーションやロールバックをワンステップで簡単に行えるフルマネージド サービスを提供することで、継続的デリバリーの取り組みを簡素化します。Cloud Deploy の利用を今すぐ始めましょう。以下に参考になるチュートリアルもご紹介しますので、ぜひご覧ください。
Google Cloud Deploy を使用してアプリを GKE にデプロイする。アプリを GKE にデプロイする方法を学べる詳細なチュートリアルです。
インタラクティブなチュートリアル: Cloud Deploy エンドツーエンド。ガイド付きのチュートリアルを通して、各ステップを完了できます。
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Google は、重要なアプリの構築、デプロイ、実行をより簡単にすることを目標にしています。Google の独自調査により、Google のクラウド サービスの多くは、お客様がアプリ開発の楽しい部分に集中する時間を増やしつつ、より迅速に価値を提供するのに役立つことがわかりました。
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1. Google Developer Experience - Competitive Benchmark Report 2022 by User Research International